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1ー46【打倒クロスヴァーデン商会3】



◇打倒クロスヴァーデン商会3◇


 試作機、と言えるものが二台。

 完成とはいかないが、素体だけは出来上がった訳だが。

 あとは組み上げるだけとはいえ……こういう時はウィズに頼りたいよなぁ。


「そういやウィズの奴、【ラウ大陸】まで何しに行ってんだよ……」


 二年前のあの日から、今日まで音沙汰無しで、急にこれだよ。

 アイシアを【サクレー港】に連れて行かなかったら、まだ気付けなかっただろ。

 自分で行ったのか?それと……あの口の悪い男、赤メッシュはどうしたんだろう。


 色々と考えながら、アルミの素材を持ちカパカパと動かしてみる。


「お〜、懐かしい。高校生の頃使ってたな〜」


 某腕時計のような見た目の携帯電話。

 男が好きそうな、ゴツゴツしたデザインのやつだ。


「でも【無限永劫(むげん)】を使えばアルミもまぁまぁ頑丈だな。割れやすいとか(もろ)いとかよく聞いたけど……異世界じゃ関係ないなコレ」


 軽さはグッジョブだ。

 色素石を使えば色とかも変えられるし、内部構造は魔力回路を組み込むとして。

 肝心の魔法は、それらしい複雑怪奇な魔法が得意な人に聞いてみよう。いたっけ?


 うん、まぁ機械的な部分は極力減らして、魔法でなんとかしてしまおうと考えている。


「二画面、んー画面と言うよりは……これは、はめ込みかなぁ?」


 【ヌル】と【Aキューブ】をはめ込めば、このデバイスに登録した遺伝子情報を元に、【ヌル】や【Aキューブ】に応じた能力や魔法を使用できる……そんな感じに出来ると思うんだよな。


 試しに、先程ナイズが置いていった【ヌル】をはめ込んで見る。

 当たり前だが、加工も何もしていないので上手くはまらない。

 しかし当たりをつけることは出来る。


 カチャカチャ……


「うーん……【ヌル】のサイズ敵に、七個は装着出来そうだな」


 【ヌル】は指でつまめるサイズだ。

 上から数えて、二個、三個、二個。計七個。繋げたら六角形になる。

 因みに【ヌル】の形状も六角形だ。


 【ヌル】の設置する箇所は上部。下部は【Aキューブ】を想定する。


「うーむ。そうなると、【ルーマ】の通信機能はどうするかだ……これだと」


 【ルーマ】のコアは中に組み込むから、電話のようにスピーカーを付ければいいのか。もしくはテレビ電話のように、画面を映すとか?液晶どうすっか。

 魔法を使えば、映像を空間に映し出す事もできるかな?


「……楽しいよな、こういうの作るのって」


 カチャリと試作機を台に置き、途端にしみじみと感じる。

 時間を掛けてでも、この作品は成功させたい。

 最悪売れなくても、【アルテア】の主力で使えれば大きな戦力になるからな。


 未開の異世界で、更には戦いが蔓延(まんえん)する情勢だ……こういった安全の為に、そして成長の要因になる装備品はいくらあってもいいからな。


「まだ懸念(けねん)もあるが……」


 それは、このデバイスが悪用されてしまう事だ。

 考えるのは当たり前。それをさせないためにロックや防止システムも取り入れる必要がある……でも、戦闘をするとなると難しいとも思う。

 単純な話、個人対個人を止める(すべ)はない。


「ただ単にクロスヴァーデン商会を倒したいのなら、それで良いんだろうけどな。俺が残したいのは、この世界で一生使えるデバイスだ」


 台に乗る試作機を完成させたら、次は実験と試行錯誤になる。

 そして宣伝と販売、普及となる訳だ。


「早くて二ヶ月、一年以内には売り出したいけど……」


 これは俺だけの問題じゃない。

 俺だけなら、【無限永劫(むげん)】や【創作(そうさく)】を使用して大量に生産し、世界中にバラ撒けば良い。

 しかしそうもいかない。目下は【クロスヴァーデン商会】を打倒する事、そして【コメット商会】を世界一にする事だ。


 俺だけが安全に使えた所で意味はない。

 少なくとも一般人……魔力がない人でも使用できるようにしなくては、普及は難しいだろう。

 更には値段だ。【アルテア】は仕事も多くなってきていて、現在の羽振りもいい。

 しかし他の国、町ではどうだ……地球でだって、携帯電話を買うのは金がかかってた……これも、普通に考えたら高級品だしな。


「【アルテア】では【アセンシオンタワー】で住民登録的な事をしているが……他では違うんだもんな」


 問題はこのデバイス本体ではなく、それを使うであろうこの世界の人類の問題。

 世界のルールを地球基準に考えるのは違うだろうし……ああ、問題は山積みだ。


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