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3ー4【果てなき心痛4】



◇果てなき心痛4◇アイシア視点


 あたしが外でウロチョロしている所を、クラウさんに見られてしまった。

 新たな女神となったあたしは、普段は中々外に出られる機会が減っている。

 普通に外に出るだけで護衛を付けられたり、監視されるように必ず誰かが一緒になって行動を強いられているんだけど……


「で?ミーティアの事がなに?ミーティアなら、お母さんに会いに行くって言ってたけど……って、そう言えばアンタ護衛は?」


「あはは……隙を見て出てきちゃいました」


 ミーティアはやっぱりお母さんの所か。

 最近の騒動のせいで、ミーティアとも話せてないから話せればと思ったんだけど……中々一人になるチャンスが少ないから。


「怒られるわよ……?」


「かもですね。でも、今は緊急ですから」


「なにかあったの?ミーティアとミオの事?」


 大きく何かがあった訳ではないんだけど。

 でも、あの号外が出てからのミオとミーティアが心配だ。


「少し心配で……最近は話せてもいなかったですし、ミオとミーティアも時間が合わないみたいで」


「そうらしいわね。ミオは【アルテア】の管理……ミーティアは【コメット商会】。どちらも本を正せば同じだけど、事情が事情だし」


 そうですね。ミオの管理という仕事も、【コメット商会】に含まれているから。

 ミーティアが忙しそうにしているのは良い事だけど、ミオは極端に関わろうとしない……多分、完全にミーティアに任せてるんだろうけど、それが裏目になる時もある。


「あたし、行ってみます」


「マジ?」


 クラウさんは驚く。確かに、最近は皆……声を掛けられないと言うか、スルーしかないと言うか。ミーティアが静音過ぎて、逆に怖い気がしてるのかも。


「マジです。話してみます、ミーティアと」


 クラウさんは「意外と度胸あるわね」と細い目であたしを見る。

 それだけじゃないけど……やっぱり、あの時に()た光景があるから、心配なのよね。


「ミーティアのお母さんのお屋敷って……」


「ん、ああ……【イズアーレ】に移ってるわ。最初は女王国領の【エッシアース】にあったけど、考えがあるらしくて移ったのよね」


 女王国のお人ですからね、ミーティアのお母さんは。

 でも、その考えって……多分だけど。

 ミオとミーティアの将来を考えての引っ越しよね……?


「一緒に住むんですかね?」


「かもね。ミーティアの母親は身体が不自由だし、お世話もいるけど……やっぱりミーティアだって傍にいたいでしょうし、ミオも賛成してたから」


 やっぱり、着々と進めてはいるんだよね。

 ミオは、ミーティアとの関係性の決着を。

 あたしが()た光景では……二人は結婚しているし、子供もいる。

 大人になったミオの姿は、もう少し先の未来にも思えたけど。


「それじゃあ、行ってみますね」


「ええ、道中には気をつけなさいよ?あとこれ、余ったから食べなさい。口は付けてないから」


 昼食用の残りなのか、小分けにした物をあたしにくれる。

 あたしはそれをありがたく受け取り。


「ふふっ、はい。ありがとうございます」


 厳しいけどやっぱり優しい。

 時にはなぜか乱暴になったり毒舌になったりするけど、このクラウ・スクルーズという人は、光のように暖かい人なんだ。


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