記憶64 子供騙し
「うぎゃああぁぁああぁあ!」
自衛隊は足の撃たれたところを押さえて苦しんでいる。
「お前・・・何してるのか分かっているのか?」
「自衛隊員を撃っただけだけども?」
男性は9㎜拳銃を頼斗に向けると引き金を引いた。
パン
「ぎっーーーーー!?」
頼斗の足に痛みが走る。
頼斗はその場に脛を押さえて倒れる。
「これで逃げれないでしょ」
「てめっ・・・ふざけんなよ!」
「そんな状態でなに言われても脅しにならないよ」
男性は9㎜拳銃のマガジンを取り出して空になったマガジンと交換するが、初弾の込め方が分からずにいた。
「これどうやるんだ?」
男性は9㎜拳銃を捨てると足の脛を押さえて苦しんでいる自衛隊員に近寄ると近くに落ちている9㎜機関銃を拾う。
「こっちでも十分か・・・」
「君・・・こんな事やめなさい・・・」
「黙れ」
ガスッ
「ぎゃあああああ!」
男性は自衛隊員の撃たれている腕を蹴る。
男性は頼斗に近寄ると9㎜機関銃を向ける。
「これで終わるな」
「お・・・おい!待て!後ろ!後ろを見ろ!」
「はぁ!?今さらそんな子供だましが効くわけないだろ」
「これはそんなんじゃねぇ!・・・いたっ!」
「ハイハイ、最後の望みとして見てやるよ。」
男性が後ろを振り向くと小さな女の子のゾンビが倒れていた自衛隊員を喰らっていた。
「ひぃっ!」
「早く倒せ!」
「そんなこと・・・俺には無理だ・・・」
「今ここで殺らねぇと二人とも死ぬぞ!」
小さな女の子のゾンビは話し声に反応してこちらを見る。
「う~~あー」
小さな女の子のゾンビはヨタヨタとこちらに向かってくる。
「来るな・・・来るな!」
男性は9㎜機関銃を向けるが、小さな女の子のゾンビは男性に向かってくる。
「早く撃て!」
「ウガァアアァァァア!」
小さな女の子のゾンビは声を上げながら男性に飛び掛かる。
「うわああああ!」
タタタタタタタタ
男性は9㎜機関銃を撃ちまくる。
ベチャッ
小さな女の子のゾンビは男性手前に落ちて動かない。
「ふ・・・フハハハハハ!」
男性は再び9㎜機関銃を頼斗に向ける。
「これで邪魔者はいなくなった」
「・・・」
「どうした?急に黙りこんで?」
ガブッ
「ひぎゃぁぁぁあああぁ!?」
男性の喉元が自衛隊員のゾンビに噛まれる。
男性の喉元からは鮮血が噴き出している。
鮮血は頼斗にも掛かる。
頼斗は地面を這いながら葬式会場を出ようとする。
自衛隊員のゾンビは男性を喰らうことに必死になっている。
「うが・・・ゴポッ・・・」
男性の意識は内蔵を喰われながらにしてまだあった。
頼斗は必死に撃たれた左足を引きずりながら葬式会場を出る。
葬式会場を出ると、扉を閉める。
「いてぇ・・・」
頼斗はエレベーターホールに向かう。
頼斗の後ろには血の跡が続いていた。
エレベーターホールにつくと、血塗れの手でボタンを押す。
しばらくするとエレベーターがやって来て扉が開く。
頼斗はエレベーターに乗り込むとボタンを適当に押す。
エレベーターの扉がしまると同時に頼斗の意識も途絶えた。
更新が少し遅れてすいませんでした。




