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記憶45 お宅訪問

頼斗達は青葉警察署を出たあと、警察署沿いの県道12号線を徒歩出歩いて進む。


「ゾンビはどこに行ったんですかね?」

「爆風で飛ばされたんじゃない?ほらあそこ見てみなさいよ」


優衣が青葉消防署を指差す。

すると、壁に血がベットリとついており、下には肉塊となった死体が転がっていた。


「うげぇ・・・」

「うっ!・・・げろろろ」


亜理砂は肉塊を見ると胃の中の物を全て吐き出してしまった。


「あ、ごめんね」

「いえ・・・別にいい気にしてないですよ・・・いい加減に慣れないとダメですね・・・」


亜理砂はレミントンM870を杖代わりにして立ち上がる。

頼斗は空を見上げると空は雲で覆われていた。


「雨でも降るんですかね?」

「知らないわよ。でも、早めに離れた方が良さそうなことは確実ね」

「どうしてですか?」

「放射能が一番怖いのよ」


頼斗達は県道12号線から外れて住宅街に入ると、住宅街では古めの建物は全壊しており、わりと新しめの建物は所々崩れているか、窓ガラスが割れていた。


「徒歩じゃ限度があるわね・・・」

「車はどれも爆発のせいで横転や、壊れてるものばかりですね」

「もう疲れてきました」


すると、民家の割れた窓からゾンビが出てくる。


「どうします?」

「斎藤くん、お願い」

「分かりました」


タン


頼斗が放った銃弾はゾンビの頭をしっかりと捉えていた。


「上手いですね」

「こんなのスコープ覗いてるんだから普通だけどな」


再び三人は住宅街を歩く。


「どの家もよく倒れずに残ってるわね」

「そうですよね・・・日本の厳しい耐震基準があったからじゃないですか?」

「車使おうよ~」


亜理砂は近くの民家の駐車場に停められている乗用車を指差す。


「無理よ。フロントガラス全体にヒビが入ってるじゃない。それじゃ前がみえないわよ」

「そうですか・・・それならこの家のガレージの車はどうですか!?」


亜理砂が指を指した先にはガレージ付きの3階建ての民家があった。ガレージのシャッターはぐにゃぐにゃに曲がっており、簡単には開きそうになかった。

しかし、中の車はガレージにあったせいか特に損傷はなかった。


「見つけたのは良いけど鍵がないとね・・・」

「家の中じゃないですか?」

「探してきましょうか?」


頼斗は民家の玄関に向かう。


「待って!私がいくわ」


優衣が頼斗を引き止めて代わりに玄関に向かう。


「シャッターこじ開けといてね」


優衣はそう言うと玄関を開ける。


ガチャ


扉は鍵などかかっておらずに、すんなりと開いてしまった。


「お邪魔します」


優衣は銃を構えながら階段を上っていく。

下ではガタガタとシャッターを必死に開けている音が聞こえている。

優衣は2階のリビングにやって来る。

リビングはガラスは割れており紙や、小物が散らばっていた。


「こんなの見つけよう無いじゃない・・・」


ゴトン ガシャン


いきなり3階から物音と、何かが割れる音がした。

優衣はゆっくりと3階に上がると廊下にゾンビが一体だけ彷徨いていた。

ゾンビは優衣に気がつくとゆっくりと寄ってくる。


パン


優衣はM2013を撃った。

ゾンビは頭に銃弾を喰らい、倒れる。


「こいつが持ってるんじゃ・・・」


優衣は倒したゾンビの服のポケットを調べる。

すると、車の鍵らしきものが見つかった。


「これで動くはずなんだけど・・・」


バタン


突然奥の部屋からゾンビが2体現れる。

一方は女性で、もう一方は小学校低学年ぐらいの男の子だった。


「嘘っ!?」


タララララ


優衣は慌ててM2013を撃つと、M2013がフルオートモードに切り替わっており、弾が殆ど排出されてしまった。

弾はゾンビの肩や足に当たるだけで時間稼ぎにしかなっていなかった。


「落ち着け私!」


パンパン


女性のゾンビが頭に銃弾を喰らい倒れるが、後ろの男の子のゾンビはゆっくりと寄ってくる。


「心が痛むけど仕方ない・・・」


優衣はM2013の引き金を引いた。


カチン


M2013からは弾は出なかった。


「弾切れ!?」


優衣はすぐにM2013のマガジンを排出して、新しいマガジンを入れようとするが慌ててなかなか入らない。

男の子のゾンビは優衣のすぐそこに迫っていた。


「嘘でしょ・・・」


ドゥン


男の子のゾンビが音がなった瞬間に吹っ飛ぶ。


ビシャッ


周りの白い壁に血が飛び散る。

優衣が後ろを向くとレミントンM870を構えていた亜理砂がいた。


「なにやってるんですか!?」

「いや・・・慌てちゃって・・・」

「私が来なかったら死んでましたよ!」

「いや・・・その・・・ありがとう」


優衣は亜理砂から一喝を受けたあと下のガレージに向かった。

ガレージのシャッターは車一台分がなんとか開けてあった。


「それじゃあ乗りなさい」


優衣が車の鍵を開ける。

亜理砂と頼斗は後ろに乗り込む。


ドルゥン


優衣が車のエンジンをかける。


「大阪に今から向かうわよ」


優衣がそう言うとゆっくりと車はガレージから出た。

長く更新してませんでした。

すいません。

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