記憶13 サムライソード(日本刀)
四人は5階の自衛隊、警察装備保管室にたどり着いた。
「・・・何もないですね」
「どこかに隠してるかも」
それぞれ手分けをして探し始めた。
「無いな~」
「無いわね」
「ありません」
頼斗、優衣、和花は何も収穫がなく階段に戻ってきた。
「・・・あった」
亜理砂が何かを持ってきた。
「日本刀!?」
「え・・・刀が警察の装備・・・?」
「んなわけ無いでしょ」
「見せてくれ!」
頼斗が亜理砂の持っている日本刀を奪う。
「オー、サスガ!サムライソード!」
日本語を覚えたての外国人の真似をしている。
「・・・それがやりたかったの?」
「・・・はい」
頼斗が亜理砂に日本刀を返す。
「返されても・・・」
「所でその刀どこにあったの?」
和花が詰め寄ってくる。
「え・・・館長室の壁にかけてありました」
「他に変わった様子は?」
「無いですけど・・・」
「・・・それなら良いわ」
亜理砂は日本刀を鞘から抜くとまじまじと日本刀を見る。
そして、鞘にしまう。
「これは斎藤さんに上げます」
「マジで!?」
頼斗はすぐに受けとると、ベルトに刺した。
「今こそ日本人たる魂をm・・・」
「そんな下らないことは良いから出るわよ」
ガシャァン
「今の音何?」
「駐車場です」
四人はすぐに階段をかけ降りると、駐車場に向かう。
公民館を出ると、和花が運転してきた乗用車に一台の高級車が衝突して白煙を上げていた。
その周りには徐々にゾンビが集まり始めていた。
「斎藤くん!あの車にたかってるの倒せる?」
「楽勝」
タンタン
カチン
頼斗は新しいマガジンを取り出すと、ドラグノフに着いていたマガジンを外す。
バシャッ
マガジンは海水の中に落ちる。
ガチャッ
ドラグノフに新しいマガジンを着ける。
そして、初弾を込める。
タンタン
「凄いですね」
「優衣よりうまいね」
「先輩!?」
すると、銃声でさらにゾンビがぞろぞろ駐車場に入ってくる。
「くっ・・・助けたいけど近づきがたいわね」
バン!
突然高級車の扉が乱暴に開けられる。
すると、中から30代の男性が出てくる。
「ちっ・・・」
男性は頭を押さえてる。
「こっちです!」
優衣が男性に向かって言う。
男性は頼斗達を見ると、向かってきた。
すると、ゾンビが一体横転しているパトカーから這い出してくる。
男性はポケットに手を突っ込むと、何かを取り出してゾンビに向けた。
ダララララララ
「銃!?」
和花が驚く。
男性の目の前のゾンビは動かなくなった。
男性は頼斗達の所へ向かってくる。
和花と優衣はM2013に手をかける。
「いや~、助けてくれてありがとな」
男性は気さくに話しかけてくる。
ジャキッ
和花と優衣がM2013を男性に向ける。
「な・・・何だよ!殺さねぇよ!」
男性は銃を捨てる。
「和花さん・・・ゾンビが迫ってきてますよ」
頼斗が男性の後ろを指差す。
ゾンビが10体以上駐車場内に押し寄せてきていた。
「話は逃げながら聴くことにするわ」
「そうしてくれ」
男性は銃を拾うと、ポケットにしまう。
「裏口から外に出ましょう」
五人は公民館に戻ると、正面出入り口の扉を閉めると鍵をかけた。
「さぁ、詳しく聴かせて貰いましょうか?」
和花が男性に言う。
バンバンバン
正面出入り口にたどり着いたゾンビがガラスドアを叩き始める。
「今話を聞くよりも逃げた方がいいんじゃないか?」
「強化ガラスだから安心して良いですよ」
「そうかい」
男性は近くの椅子に座る。
「俺は辻 利之(つじ としゆき)だ。関東新聞で働いてる記者だ」
「記者がどうして拳銃を?」
利之はポケットから拳銃を取り出す。
「グロック18・・・」
頼斗がぼさっと言う。
「おぉ!分かる奴がいたか!」
「そんなことはどうでも良い!」
「分かった分かった・・・俺は南エリアにある関東新聞社うみほたる支部で働いてるんだが、いきなり自衛隊がやって来るとバスに乗せられてうみほたる第一中学校に連れていかれて厳重な警備のもとで一夜を過ごしたんだが、朝起きると北エリアが水に浸かってたからビックリ!そして、警備もあの化け物共に破られて避難徐はパニックで、なんとか逃げ出したときに拾ったグロック18で化け物を倒していき、近くの車を頂いてここまで来たって訳」
(長い・・・)
(長すぎね・・・)
(・・・聞いてなかった)
(長いです・・・)
バンバンバンバン!
ビシッ
正面出入り口のガラスドアにヒビが入る。
「逃げるわよ!」
五人は公民館裏口に向かって走り出した。
日本刀のサムライソードで良いのかな?
ジャパニーズソードの方がよかったかな?
感想や、アドバイス待っています。




