お久しぶりです……?
…………お、お久しぶりです。
(約一年ぶりのご挨拶)
今日から転生エルフさんの更新を再開していきます。
よろしくお願いいたします!
『リーフィア。ねぇ、リーフィア……!』
微睡みの中、名前を呼ばれたような気がしました。
愛する者の声です。小さな呻き声のようなものを発しながら目蓋をゆっくり開くと、やっぱり、視界にはいつも側に居てくれる私の大切な精霊の可愛らしいお顔がありました。
「……うん、でぃーね……?」
『リーフィア。起きた? ……お、おはよう』
「…………、……」
『? リーフィア? どうしたの? 大丈夫?』
ウンディーネを見つめたまま、一切動こうとしない私を心配したのでしょう。
こちらの顔を覗き込んで首を傾げています。……相変わらず可愛いですね。
っと、そろそろ返事をしなければ本気で心配されてしまいますね。
「大丈夫ですよ。ただ、ちょっと……すごく懐かしいなと思いまして……」
『……?』
「あはは、気にしないでください。長い夢を見ていて、久しぶりにウンディーネと出会えたような気持ちになって…………すいません。まだ寝ぼけているみたいですね」
頬を軽く叩いて、睡魔とは一旦おさらばします。
「それで、何の用でしょう?」
『あ、うん! クレリース王国、だっけ? そこに着く頃だから、起こしてきなさいってアカネに……』
「なるほど、そうでしたか。……起こしに来てくれてありがとうございます」
あー、本当だ。
進行方向の奥のほうに、大きな壁が見えますね。
きっとあそこがクレリース王国の王都なのでしょう。
大きさ的にはあの国……えぇと名前はなんだったか、私が滅ぼした国……うん、忘れました。元より興味のない場所だったし、忘れちゃっても仕方ないですよね。
まぁ、そこと同じくらいか少し広いくらいですかね。
精霊を大切に扱っているだけあって、やはり精霊からの恩恵は多少なりとも受けているのでしょう。周りの自然は豊かで、野生動物も生き生きとしている。住むにはとても居心地が良さそうな場所です。
「これで、最高のベッドがあれば文句なしなんですけどね……」
『え?』
「ああ、ただの独り言なのでお気になさらず」
さて、と……。
そろそろ私も馬車に合流したほうがよさそうですね。
周りから普通の馬車の見た目になるよう仕掛けが施されているとはいえ、後ろに追従している私や私の絨毯まで誤魔化せる訳ではありません。
このまま王都の門まで行ってしまえば、怪しさ満点で検問に引っかかるのは間違いないでしょう。
絨毯に命令を下し、馬車の真横に移動します。
コンコンっと数回叩き、内側から窓が開けられたのを見計らって中に転がり込みました。
「起きたのか、リフィ。おはようじゃ」
「ええ、おはようございます。アカネ」
中にはいつものメンバーが勢ぞろいしていました。
ただ馬車はとても広い構造なので、私が新たに入っても問題はなく、むしろまだ一人分の余裕があります。なので、そこに空中を漂っていたシルフィードが座り、ウンディーネは私の膝の上へ。これで満席です。
「おお! ちゃんと起きれたようだな! また寝ぼけて眠り続けられたら、どうしようかと思っていたぞ!」
「私はどこぞのお子ちゃまではないので、起きるべき時はしっかり起きますよ」
ただ予想以上に深い眠りについていたので、ウンディーネの声じゃなければ危なかったかもしれませんね。
「さて、これで全員集まったな。皆の者、出発前に話したことは覚えているな?」
アカネさんの言葉に、全員頷きます。
……若干一名、なんのことだ? と反応が遅れた人もいましたが、すぐに思い出したように何度も頷いていたので、まぁ大丈夫でしょう。




