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ダンジョンアイテム

4話目です。

ダンジョンアイテムでギルド提出義務があるのは拡張袋だけ。後は各人の自由。


拡張袋

 容量無限では無い。

 時間経過はある。容量により違う。

 魔力を通すことによって対象物を収納する。これには必ず触らなければいけない。袋の口は小さいが最大で収容可能物までなら問題なく収容できる。

 出すのは必ず入れた人間で無ければならない。これは個人の魔力の違いだろうという推測がされている。

 集団で使う場合は、魔力を通した状態で一緒に拡張袋と収納物に触っていればいい。そうすれば誰かが取り出せる。

 魚類を含む動物や混沌獣は生きた状態では入れることが出来ない。

 保存袋に入れていても不可能。

 植物は可能。

 保存袋を入れることが出来るので、時間経過は保存袋の能力倍になる。

 一辺の長さ以上でも対角線に収まれば収納可能。

 入らない物は入れられないので、中身を全部入れ直して並べ替えることもよく有る。

 内部はどうなっているのか分からない。


 液体以外は容積一杯に各種物資を入れることは出来ないので、何らかの保護空間が物資ごとに存在し重ならないと推測される。


 色柄は様々。恥ずかしい柄や色だとカバーをする者も多い。


 使用期間は決まっている。その期間内は破損することは無い。

 使用期間が有るため無制限には増えない。

 微増という感じである。


 魔道具職人には作れない。

 魔道具職人が製作可能に成れば大金持ちと伯爵級の襲爵間違いなしと言われる。


 出現確率が合計で100%を超えるのは集計上の問題


 ダンジョンで出た場合は必ずギルドに提出する義務が有る。

 違反した場合は重罪。

 クランに加盟していない4級以下の冒険者と冒険者以外の商人や役人・貴族等が所有しようとした場合、5級冒険者と同等の倫理教育がなされる。倫理試験に合格しないと所有できない。

 クラン加盟の冒険者は4級以下でも使用可能。倫理教育は受けるがその程度は軽い。

 それでも違法な使用をする者は絶えない。

  違法な使用というのは、主に窃盗・泥棒や野荒らしである。


 違法使用が疑われる場合、ギルドには強制排出できる魔道具がある。強制排出させるにはギルドと国の許可が必要。

 この魔道具は違法使用に嘆いた人間が神殿で祈った時、神託がありダンジョンで発見された。複数有るが数は多くない。

 これから拡張袋は神様が作っている説が人間の間では確定。



 ポーチ 縦五センチ横10センチ厚み3センチのベルト穴付きの親切設計

     容量  一辺2メートルの立方体

     内部時間は10分の1

     使用期間 50年

     出現確率 45%


 小   縦10センチ横10センチの袋、やはりベルト穴付きの親切設計

     容量 一辺5メートルの立方体

     内部時間は10分の1

     使用期間 50年

     出現確率 49%


 中   縦10センチ横20センチの袋、これもベルト穴付きの親切設計 

     容量 一辺5メートルの立方体

     内部時間経過が10分の1

     使用期間 200年

     出現確率 5.9999%


 大   縦20センチ横20センチの袋、何故ベルト穴があるのか

     容量 一辺10メートルの立方体

     内部時間経過が50分の1

     使用期間 300年

     出現確率 0.001%


 特大  縦40センチ横40センチの袋 ベルト穴は無いが紐は付いている

     容量 一辺100メートルの立方体

     使用期間 500年

     内部時間経過が100分の1

     出現確率 0.00001%


 極大  縦40センチ横60センチ厚さ10センチの鞄形状

       紐と固定用の穴は有る

     容量 一辺1000メートルの立方体の容積

       合計でそれ以下ならどのような形状でもOK

     使用期間 最初の発見後一千年近く経っているが問題なし

     内部時間経過が1000分の1

     出現確率 出れば奇跡 



 ダンジョンから、拡張袋各種合計で毎年2000個以上発見されているの。ポーチか小は五級以上の冒険者ならたいていは持っている。(注)

 特大と極大は、記録を取り始めて以来、特大が40個、極大に至っては5個しか見つかっていない。


 中なら家宝レベル。運送業を選べば仕事に困らない。


 大  持っていると代々役人が務められる。国やギルドからの勧誘が強い。

    商人や貴族家からの勧誘ももちろん多い。 (注2)


 特大 貴族としての義務の無い男爵に叙爵され

    男爵位の年金と交換に国に提出させられる

    年金は100年間

    年金終了と共に爵位は返納させられる

    男爵以上の爵位に有る者が所有者になった場合、年金のみ

    法律で決まっており強制

    爵位の拒否は可能

    大きさから戦略物資に指定されている

    強制的に供出させるのは、個人で持っていると危険な事が多いため

    現在、ギルガメス王国連邦に年金受け取り者は20名程

    連邦王国での所有数は機密事項 100個程度と噂される


 極大 貴族としての義務の無い子爵に叙爵される

    子爵相当の年金と交換に国に提出させられる

    年金終了と共に爵位は返納させられる

    男爵以上の爵位を持つ者が所有者になった場合、年金のみ 

    年金は200年間

    法律で決まっており強制

    爵位の拒否は可能

    大きさから戦略物資に指定されている

    強制的に供出させるのは、個人で持っていると危険な事が多いため

    現在、ギルガメス王国連邦に年金受け取り者は10名程 

    連邦王国での所有数は機密事項 10個程度と噂される



保存袋

 ダンジョンでも出るが、保存袋と保存布は魔道具職人が製作可能。

 何故か極小は製作不能。

 魔道具職人が製作可能なのは時間経過50分の1くらいまで。

 もちろん時間経過が少ない方が高い。

 これは使用する素材や職人の腕前に左右される。

 魔道具職人が製作した物は普通に破損する。

 大きさも実物大である。

 魔道具職人が製作した物は魔石があれば大きな魔力を込めなくても使用できる。

 

 以下ダンジョン産出分。

 出現量は拡張袋よりも多い。10倍くらいか?

 使い方は拡張袋と同じだが誰でも出し入れ可能。

 色柄豊富なのも同じ。

 中以上の袋は20センチ角の箱入りアイテムとして見つかる。

 使用時には中身が無い時に限るが10分の1まで大きさが減る。親切。

 それでも、特大と極大は持ち運べないので戦略物資扱いである。

 主目的は食料などの国家備蓄。


 保存布 風呂敷みたいな?時間経過は布にデカデカと書いてある

     包みきれない場合ははみ出し部分の量で時間経過が決まる。

     2メートル四方から10メートル四方まで。各種。 

     時間経過はまちまち、5分の1から200分の1まで。

     液は容器をしっかり密閉しないと斜めになった時、零れる。

     よく出る。

     使用期間 50年。

     色柄は様々。


挿絵(By みてみん)


 保存袋 最初から袋 時間経過が書いてあるのは布と同じ。

     袋口を締めきらないと時間経過が早くなる。

     袋口は紐が付いている。

     どんなに傾けても振り回しても、中身は無事なのが不思議。

     動物や混沌獣は生きた状態では入れることが出来ない。

     植物と魚介類は生きた状態でも入れることが可能。

     色柄は様々。恥ずかしい柄や色だとカバーをする者も多い。

     取り扱い人員の固定化は無いので誰でも出し入れ可能。


 極小 50センチ四方の袋 内容積は袋の大きさだけ 通称弁当入れ 

    何故か時間経過は50分の1しか出ない

    大きな特徴として保温が出来る。

    弁当入れの由来である。

    熱い物と冷たい物を一緒にすると悲惨(腐敗しやすい)なので

    気を付けないと大変なことになる

    使用期間 50年

    出現確率 45%


 小  一辺2メートルの袋

    時間経過 50分の1以上100分の1まで

    保温は出来ないが短時間であれば実質保温である

    使用期間 50年

    出現確率 49%


 中  一辺5メートルの袋 口は1メートルおきの紐で縛る

    時間経過 100分の1以上1000分の1まで

    保温は出来ないが短時間であれば実質保温である

    使用期間 100年

    出現確率 5.9999%


 大  一辺10メートルの袋 口は1メートルおきの紐で縛る

    時間経過 500分の1以上5000分の1まで

    保温は出来ないが短時間であれば実質保温である

    使用期間 200年

    出現確率 0.1%


 特大 一辺50メートルの袋 口は1メートルおきの紐で縛る

    時間経過 5000分の1以上1万分の1

    保温は出来ないが短時間であれば実質保温である

    使用期間 500年

    出現確率 0.001%


 極大 一辺100メートルの袋 口は10メートルおきの紐で縛る

    時間経過 1万分の1以上100万分の1まで 

    保温は出来ないが短時間であれば実質保温である

    使用期間 最初の発見後1000年近く経っているが問題なし

    出現確率 0.00001%



拡張袋と保存袋を一緒にしろと言う声は大きい。

「だが断る」と神の神託が有ったという。

製作神が違うのではと言う疑惑が上がっている。


拡張袋に入れることが出来るので、組み合わせて使うのが王道。

時間経過の早い小よりも極小の方が人気がある。

特大と極大を見つけた場合の扱いは拡張袋と同じ。

時間経過によって年金に違いは有るが御貴族様と左団扇である。 



 薬草

草原部分では普通に生えている。

洞窟部分でも希に生えている。部屋でアイテムとして見つかる。有った場合は十本一束という形で見つかる。

迷路部分ではアイテムとして見つかる。通路には無い。部屋に入って探す必要がある。有った場合は十本一束という形で見つかる。


 ポーション

アイテムとして見つかる。ビン入り。

 ビンにどういうポーションかラベルが有り書いてある。何故かこれは親切。有効期限はラベルに書いてある。使うとラベルが消える超絶親切設計。

 ビンはクリスタルらしいが正確には不明で有り強度も高く再使用も可能という有難いビンで有る。ビンの使用期限は五十年。壊れないわけでは無いが鉄並みの強度が有る。

 傷薬は弱・並・強が有り、多数出るが並までは普通に薬師が調合できるので余り有難みは無い。強はそこそこ出る程度。これも混沌領域やダンジョンでしか取れない材料で製作が可能。

 それ以外には滅多に出ないが切断された手足や視力を失った目が復活するという究極が有る。究極はダンジョンでしかお目にかかれないし人類では作れない。

 病気薬も弱・並・強が有り、傷薬と同じで調合は可能。やはり究極が有る。末期の病気からも回復する。普通はそこまで酷く進行する前に普通の薬を飲んで治してしまう。

 傷薬、病気薬共に究極はかなり高値で売れる。

 解毒薬も弱・並・強が有る。これも薬師が調合可能である。同じく究極が有る。究極は最高級の解呪薬としての効能も有るため傷薬・病気薬以上の高値が付く。

 解呪薬も弱・並・強があり、調合可能なのは同じ。究極は解毒薬としても究極に近い。


 

 武器・防具など武具一般

アイテムとして見つかる。

ゴミレベルから神器レベルまで色々。もちろん呪われし武具も有り解呪薬のお世話になる。

ボラールの武具はダンジョン品と比較しても中級品だが、上の方は色々とおかしい。

その上級品である特殊金属のアレナク、ダガル、イソノンはダンジョン内でのみ採掘されるかアイテムとして取得される。

アレナクのナイフはボラールの防具をたやすく切り裂く。

ダガルはそのアレナクよりも強い。

イソノンは更に上だ。

それら金属を鍛え加工するのは、ダンジョン産の魔道具・工具類だ。人類の技術では加工できない。



武具の名前が・

魔法の呪文と同じで心に・

と言う事で、今のところ武具に名前が有りません。


注 東大陸には沢山在りますが、南大陸ではダンジョン探索が盛んでは無かったため保有数は東大陸の百分の一くらいです。


注2 大型トラックで荷台がアルミの箱の奴。おおざっぱにあの箱16個分だと思ってもらえれば。


カラン村にも有りますが、少数以外は重要物資を入れてあるため他用途には使えません。

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