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進出

本日05:00投降予定でしたが、予約を忘れていました。

投稿、今。

 バラン島を策源地として使用不能にした日本の次の目標は、ガミチス帝国の在処を探ることだった。

 ディッツ帝国から数千キロということはわかっていても、正確な位置がわからなかった。

 ベルフィスヘルム撤退時に資料が残されていないか徹底的に捜索したが、残されていなかった。

 これまでの海戦で捕虜にした将兵も、距離は知っていているが地図が無いので正確な位置を示すことが出来なかった。この辺だろう。だった。

 拿捕した潜水艦にも、海図などの需要書類は残されていなかった。浮上のどさくさに紛れて沈めたという。

 ガミチス帝国の将兵も攻撃性の高い巨大魚がいる領域は知っていた。避けて航行をしていたという。そのせいで余計に場所がわからなくなっているらしい。

 海洋性混沌領域の事も有り、捜索は慎重に進められる。


 ようやく海洋性混沌領域の特定とガミチス帝国の位置を正確に掴んだのは、それから1年が経過していた。

 酷いことに、まるでガミチス帝国を守るかのように海洋性混沌領域が存在している。逆に言えば、封鎖しているのだが。海洋性混沌領域は中規模の物が多く厄介だった。下手に刺激すると中型のカニが出てくる。信濃でもなければ勝ち目が無い。近寄らないことに決定される。


 海洋性混沌領域で捕れる大型魚類型渾沌獣は良いタンパク質源なので、キューバ島周辺の海洋性混沌領域で漁を始めている。カニをねだられたが、捕獲が困難で有り、同時に信濃が捕獲したカニの食材が大量に在庫していることから、最高級カニで有るド・ウマンの出し汁を大量に補給物資に加えた。

 処分に困っていたジョ・ウズのサメ肉も佃煮にすることで結構美味しくなることが判明。それも補給品に加わった。しかし、ジョ・ウズの生切り身がとんでもない餌になるのを知っていた一部の将兵が釣り餌に流用。生切り身にやや劣る程の釣果が有ることがわかり、佃煮は回収された。

 くさや液につけて[くさや]にすると美味いことが判明しているが、臭いの問題とくさや液の供給という問題が有り、一部の好事家向けになっている。こちらはくさや液の効果か知らないが、凄い釣り餌にはならないので流通は止められなかった。


 ガミチス帝国の位置と海洋性混沌領域を調査している間、何もしていない訳では無く、南インド大陸南端部にガミチス攻撃用の拠点をきずくなどしている。


挿絵(By みてみん)


 海洋性混沌領域は特定といっても戦場付近のものだけで、実際にはいくつあるのか見当も付かない。日本海軍が捜索して海洋性混沌領域を発見した海面は、星全体の海洋面積の1割どころか1%もいかないのかも知れない。



 南インド大陸南端に在ったガミチス基地はもぬけの殻だった。有用な書類などは残っておらず、持ち出せないような施設は爆破してあった。

 だが、立地はなかなか良いところだった。バラン島よりもガミチス帝国に近く、泊地となる湾も浅瀬は有るものの適度に深く広い。湾口がいささか広いのだが、防潜網で塞げばいいだろう。泊地の条件として重要な風も、西と東に北と低いが山脈や大地であり、強風は遮られる。

 混沌領域は小型の物が50キロ程奥に発見されたが、脅威とはならないだろう。練兵に良いかも知れないと考えている。

 


挿絵(By みてみん)

灯台は湾口と浅瀬に設置されている。

手前の深い部分を日本海軍大型艦区画とし、その奥をガミチス帝国海軍とファイオール公国海軍の共同使用区画とした。最奥が輸送船と物流区画。湾口に近い平均水深8メートル程度の浅い部分を日本海軍の軽巡以下で使う区画とした。

各区間は鉄道と道路で結ばれている。

中央奥に司令部区画を設けた。

勿論、部分的な浚渫をしてあり、座礁は無いはず。


 日本はここを【アレクサンドリア】と名付けた。



 現在、この地に進出しているのは

日本海軍

 第一機動艦隊

 第二機動艦隊

 第一艦隊

 哨戒隊

 掃海隊

 航路部

 潜水艦部隊


ディッツ帝国海軍

 ホーランディア部隊


ファイオール公国海軍

 キシゲル艦隊


日本(民間)

 捕漁船団


日本陸軍

 歩兵1個師団 編成に強化歩兵1個連隊を含む。

   基地警備が主任務。


日本空軍

 偵察1個飛行隊

   周辺偵察が主任務。

    まだ海岸周辺程度しか確認されていない南インド大陸内部偵察も

    任務に含まれる。



 他に、各国とも船団護衛部隊が出入りしている。


 日本の捕漁船団は、海軍から出向の護衛部隊を伴った半官半民の部隊。

 現地の食糧事情に大きな影響力を持っている。


 ディッツ帝国のホーランディア部隊は、ディッツ帝国海軍初の機動艦隊で、新造高速戦艦を伴う空母機動部隊。空母は、シュライヤー級4隻。シュライヤー級は日本海軍の瑞鳳級で、ディッツ帝国海軍に売却された艦だった。搭載機は、さすがに自国製に更新されている。

 ホーランディアは、機動艦隊司令長官ホーランディア中将から取っている。


 ファイオール公国海軍のキシゲル艦隊は、なけなしの戦艦と空母を出してきた。キシゲルはファイオール公国で妖怪とか意味不明の存在を表す言葉。


 



次回更新 3月5日 05:00 予定



戦艦の名前ですが、磐城いわき石城いわきを間違えていたでござる。

石城  律令制の国

磐城  明治の国

そのうち、修正します。

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