表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
215/245

魔王戦後

短いです。

 ラプレオス公国での魔王戦は終わった。

 戦後処理であるが、割譲すると言っていたギルガメス王国連邦との境界線にある山地をどの程度かで揉めている。

 自国の東端で開発もされていない場所を管理できないので押しつけようとするラプレオス公国と、名目上少し有ればいいギルガメス王国連邦との間で。もちろん日本が手を上げることは無い。


 結局、共同統治とすることで決着が付いた。ギルガメス王国連邦が得た土地は当初の主張通りわずかだった。ギルガメス王国連邦がこの土地を不要としたのは、先立っての内戦でカストロプ一族が滅び、跡地の分配だけでお腹一杯だったことも有る。遠すぎて管理できないのはラプレオス公国と同じだった。


 勇者達は負傷はしても死亡者が無かったこともあり、ホッとしている。同時に早く役目を降りたいのだが、北のガンディス帝国の魔王がそれを許してくれない。

 ガンディス帝国の魔王が引き籠もっている事も有り、ガンディス帝国内では実害がほぼ無いので問題とされていない。引き籠もったのは日本軍の威力を見てからだと言う情報もある。

 ガンディス帝国に魔王討伐を持ちかけると「国内問題であり、手出し無用。協力を申し出た姿勢には感謝する」と言われて、越境攻撃は出来ない。自国勇者で解決するようだ。

 同時に、日本の技術を寄越せという要求も無くなっている。



 勇者は引退できない。全員落ち込んでいる。魔王がいなくなれば、勇者の称号が無くなったと神託があるが、当分神託は無さそうだ。

 ガンディス帝国に魔王討伐行けないと言うことで、ラプレオス公国勇者軍は解散した。ギルガメス王国連邦派遣軍の勇者も元の仕事に戻った。扱いがかなり変わってしまったが。

 そして、エア達も客船で帰った。




「お帰り。無事だったね」

「まあね」

「活躍したんだろ。聞かせてくれよ」

「みんな。活躍したのは主に勇者以外だよ」

「「「え?」」」

「バラすな!」

「え~?だってどうせわかるし」

「どうせ、とどめしか刺していないよ」

「そこまで持って行くのが大変なんですよ。みんな聞く?」

「そうなのか。じゃあ活躍したのは、教頭とアビゲイルと万能冒険者だな」

「あたしも活躍したよ」

「タマヨがか~?」

「ひど~い」


 カラン村のみんなは無事だったことを喜んでくれた。エアとタマヨが活躍したなんて考えてもいないようだ。



 日本軍ギルガメス王国連邦派遣部隊も帰国した。

 ここ、陸軍参謀本部に原田大将とシェーンカップ大佐、そして場違い感に戸惑っている上村中佐がいた。


「…では、魔王には我が軍では対抗できないと言われますか?」

「そうですな」


 全体的なことは原田大将が答えてくれるので、少将や大佐・中佐程度では階級負けして強気に出てこれない。上村中佐としては実に有り難い。

 その後、細々としたことは別室で個別に聞かれた。疲れた。

 派遣部隊は休暇が2週間出る。上村は以前から貯まっていた分を合わせて1ヶ月にして、自宅のある江戸に帰った。

 今度の切符は1等だった。東海道線も電化が進み、蒸気機関車はおろかディーゼル機関車も見かけない。

 トンネルで窓を閉めるのを忘れていても、煤まるけになったり煙くないのは有り難い。

 駅から自宅までタクシーを使ったが、もう黒い煙も出ないしもガソリンの臭いもしない。魔石添加剤が市中へも十分出回っていると思った。



「ただいま」



次回更新は、間が空きます。考えが纏まりません。

1月20日 05:00予定。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ