輸送船団
ファイウォール公国側の戦線が登場します。
ファイオール公国
ディッツ帝国
日本
3ヶ国で纏められた条約は各種有る。
その中でも、緊急性が高いとして優先されたのが[対ガミチス軍事同盟]
通称[同盟]と呼ばれた。
ガミチスの侵攻を許さずに、封じ込めるのが主目的とされた。各国で温度差が有るが目的は同じだ。
各種物資の相互提供も含まれる。
ファイウォール公国船団はこれで7回目の船団になる。
船団は本国を出港。サリナス島に寄港。その後、日本名東インド大陸南端を回りシベリア大陸南端の日本泊地に入港。その後、赤道多島海に寄港するなど、大きく迂回してディッツ帝国東部の港を目指す。
最初の2回は日本名東インド大陸中央部の海峡を経由したが、安全と引き換えに2000キロ以上の延伸となり、大きく時間をロスする。
3回目からは護衛を多めに付け、日本名東インド大陸西岸を航行。その後は航路を東に取りシベリア大陸南端の泊地に向かう。
だが6回目の航行でガミチスの哨戒に引っ掛かった。日本名東インド大陸南端で。存在を知らなかったが、ガミチスの小規模な基地があったようだ。
ファイウォール公国はこれを重視。強行且つ戦意旺盛なガミチスのことだ。次回は必ず迎撃を受けるだろうと。それならば、迎撃に来た艦隊を迎え撃ちにしてやらんと。
ディッツ帝国と日本と協議するが、ディッツ帝国は本国防衛のため艦隊派遣は難しいと。日本も前回の海戦で酷い損害があったので、大規模な艦隊の派遣は出来ないと。
大規模で無くても良いなら出せるのか。と言う問いには「出せる」と答えた日本。
遠征に来た日本艦隊を見て、ファイウォール公国海軍はこれが大規模で無くてなんなのだと思った。こっちよりも多いぞ。そして、サリナス島駐留艦隊から数隻をピックアップして合流させた。
そして、サリナス島でファイウォール公国船団と合流した日本海軍西方派遣艦隊の合同艦隊は出港した。
ファイウォール公国船団
船団総指揮 ヴィクトリア3世 (女侯爵 ファイウォール公国公王の妹)
客船ファイウォールⅡ座乗
貨物船・貨客船・客船 58隻 (大型優秀船のみ)
タンカー 10隻 (船団補給用)
護衛艦隊 司令長官 モントゴメル大将
戦艦 ヴィクトルⅣ アレクサンド コールスロー クィーン・マリー
巡洋艦 サウスアキレス サウスゴルドー モン・ハン・メルス
ポートカイタック ギルフォリア ヨラスサイド
駆逐艦 エイデュー アイレ カックミア モーン テスト ウスク
23隻 トレント ラガン ヘルムテーズ リブル リムル スペイ
ローター バイブ ティーズ グレナム ファインドフォー
トリッジ ウィンドラッシュ インバイパー ミーサン ホイ
空母 アスラーム アストム キリニグ ソシエール
艦隊補給・タンカー 数隻
大型優秀船のみで構成された輸送部隊は、1隻たりとも欠かせない貴重な船の集まりだ。
さらに、海軍戦力の7割を投入する今作戦は絶対に失敗できなかった。
ヴィクトリア3世は艦隊側指揮官二人と協議の上、日本側補給艦隊も同行し日本水雷戦隊に護衛を委ねることとなった。ファイウォール公国海軍も巡洋艦モン・ハン・メルスと駆逐艦インバイパー、ミーサン、ホイ、ウィンドラッシュを護衛に残して、ガミチス艦隊の迎撃に当たることとなった。
日本側のヴィクトリア3世に対する評価は「女傑」の一言だった。最初はお飾りだと思っていたが、協議が進む程に油断できないと考えるようになっていた。
西方派遣艦隊 司令長官 細田作衛大将 (臨時昇進 本来は中将)
旗艦 大和
第一戦隊 大和 武蔵 甲斐
第六駆逐隊 涼波 藤波 早波 清波
第一航空戦隊 仙鶴 慧鶴 夕鶴
直衛艦 睦月 如月 卯月 望月 菊月 夕月
第二航空戦隊 翔鶴 瑞鶴 黒鶴
直衛艦 大月 葉月 山月 浦月 水無月 文月
第五戦隊 恵那 雲取 穂高 丹沢
第八戦隊 伊吹 生駒 栗駒 浅間
第九戦隊 網走 留萌 十勝 釧路
第六水雷戦隊 高津 旗艦軽巡
第三二駆逐隊 藤 蘭 菫 棗
第三三駆逐隊 牡丹 鬼灯 竜胆 躑躅
第八水雷戦隊 吉野 旗艦軽巡
第三四駆逐艦 朝顔 昼顔 夕顔 夜顔
第三六駆逐隊 梔子 秋桜 皐月 紫苑
補給艦、タンカー、病院船(補給艦改装)と、護衛艦艇1個水雷戦隊は別枠だ。
当初、八戦隊と六駆は入っていなかったが、砲力に不安有りとして追加された。六駆は司令部直卒。
二航戦は黒鶴を入れて4隻だが、黒鶴が座礁事故を起こしドック入り。三隻になっている。改翔鶴級残りの真鶴・西鶴・野鶴は、未だ練成中で出せない。今回から実戦投入される流星が他の空母では着艦に不安があるなど、他の空母も様々事情があり現場から離すことが出来なかった。
細田作衛大将はファイウォール公国海軍指揮官が大将と分かると、あらかじめ渡されていた訓令により大将となった。
一戦隊、一航戦、二航戦、直衛艦、五戦隊(越百級)八戦隊(改最上級)、六駆(夕雲級)は予算も手間も掛かっている。決戦思想で建艦計画を立てて建造された船だ。
九戦隊と水雷戦隊は阿賀野級汎用量産型軽巡洋艦と松級汎用量産型駆逐艦だ。補給艦隊護衛の水雷戦隊も同じ構成だ。
新思考の船とも言える。ただ水上砲戦で攻撃力に若干の不安があるので、強力な艦も何隻か建造している。
日本海軍内では数は多いがいわゆる量産型が多く、水上砲雷戦性能に振っていた艦を見ていた連中は見劣りすると言っている。古株は名前が…と絶句する。
水雷戦隊所属艦の名前は「何処の置屋だ」「お茶屋の名札か?」「書けないぞ」「読めるのか?」等と言われる。しかし、日本海軍の命名基準に従ったキチンとしたものである。失礼な。直衛艦も月に関係する名前だから、風情に富んだ名前になる。
転移時軍事比率
ディッツ帝国 陸8 海2 大陸の内海に面している
周囲に敵性国家は少なく、戦争も少なかった
ファイウォール公国 陸7 海3 大陸の海洋側に面している
それなりに戦争は有ったが、主に陸戦
日本 陸3 海7 島国 周りは海
海の向こうには世界最強国家があった
この頃には、神風級・睦月級・吹雪級・初春級・白露級は練習艦になった艦以外、全て退役。名前は引き継がれています。だって、足りないのだもの。
命名は
軽巡洋艦は河川。
駆逐艦は天象地象と草木。大型艦が天象地象。小型艦が草木。
重巡洋艦は山。
戦艦は律令制の国名。
空母は空に関するもの。当初は瑞象で空にまつわる名前だったが、すぐに尽きて別の基準になる。翔鶴級は3隻で尽き、鶴や鶴に関する名前に。雲龍級は龍が尽きた後、やや小型ということで山の名前に。もはや空とは関係ないが、空に近いというごり押しがあったという。
命名基準考えた先人は素晴らしい。強そう、偉そう、立派そう、人の名前(絶対に揉める)を使わなかった。




