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霊能者のお仕事  作者: 津嶋朋靖
事故物件3

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消えた盛り塩

 闇子はどこだ?


 落ち着け。


 さっき、パニック状態で撃った退魔弾は当たったのか?


 フローリングに転がっているBB弾は、どれもオーラを放っていた。


 退魔弾が一度でも霊体に触れたら、このオーラは消えてただのBB弾に戻るはず。


 オーラが消えているBB弾は一つもなかった。


 僕が引き金を引く前に、奴は部屋から逃げ出したようだ。


 気配を探ると、上にいる事が分かった。


 天井から外へ逃げたのか。


 気配は移動して二号室に下りてくる。


 二号室との壁に僕は退魔銃を向けた。


 やがて壁から、闇子が出てきた。


 最初に出てきたのは顔ではなく、でっぷりと太ったお腹。


 引き金を引くのと、闇子の顔が壁から出てくるのとほぼ同時だった。


「ぎゃああああ!」


 腹に退魔弾五発を受けて大きく悲鳴を上げた後、闇子は消滅した。


 身体に戻ったのだろうか?


 とりあえず、一安心か。


 僕はスマホを取り出しメールを打ちかけた。


 いや、もうこっちの素性はバレたし、音声禁止は解除でいいね。


 メールを打つのはやめて、樒に電話をした。


 あ! でも、この時間に起きていてくれるかな?


 樒はすぐに出てくれた。


「樒、寝ていたのならゴメン」

『起きていたわよ。電話をかけてきたと言う事は、音声禁止解除と言う事で良いのね?』

「ああ。禁止する必要はなくなった」

『何があったの?』

「霊の正体が分かった。これは怨霊なんかじゃない。生き霊を使った嫌がらせだ」


 さらに経緯を話した。


『生き霊は闇子だったのね。幽体離脱能力を持っていたなんて、あいつただのデブじゃなかったんだ』

「退魔弾を命中させたから、闇子の生き霊は身体に戻ったと思う。しばらくは幽体離脱できないんじゃないかな」

『ちょっと待って! 闇子がいたという事は、あいつもいるのじゃないの?』

「あいつ?」

『ほら。ヒルコとかいうスライム式神を操る奴』


 そう言えば、冬青さんは太った女の霊のほかに、スライム状の霊に襲われた人もいたと言っていた。


 という事は、ヒルコも来ているのか。


『気をつけてね。奴の式神には、私の九字切りも効かなかったから』

「分かった」


 急いで周囲の気配を探る。


 何か霊体が近づいてくるのが分かった。


 ヒルコの式神だろうか?


「樒。何かの霊体がこっちへ近づいてくる。ヒルコの式神かもしれない」

『分かった。私もそっちへ行くわね』


 電話を切ってから、僕は部屋の灯りを点けた。


 ヒルコの式神には樒の九字切りも効かなかった。


 退魔銃だって効果があるかどうか分からない。


 しかし、あいつは塩に弱い事が分かっている。


 塩なら……あれ?


 ない!


 部屋の四隅にあった盛り塩が無くなっている。


 玄関は?


 玄関へ行ったが、そこの盛り塩も無くなっていた。


 なんで?


 そうこうしている間に、霊の気配が近づいてくる。


 そうか! 闇子の奴、最初部屋の中をうろついていたが、その間にヒルコにとって邪魔な盛り塩を撤去していたのか。


 仕方ない、塩がないなら退魔銃で……


 僕は霊体が来る方へ退魔銃を構えて待ち構えた。


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