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霊能者のお仕事  作者: 津嶋朋靖
事故物件3

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闇子

 僕は布団をすっぽりと被った中で、霊が来るのを待ち構えていた。


 いや、別に霊が怖いわけじゃないよ。


 霊が怖かったら、こんな仕事なんかやっていられないし……


 布団を被っているのは、顔を見られないためだからね。


 まあ、この霊には僕が怖がっていると思わせた方が好都合なので、わざとらしく震えたりはしているけど……


 ちょうど今、霊の気配は部屋の中に入ってきた。


 のこのこ入って来たという事は、僕の素性に気がついていないという事だな。


 霊の気配はしばらくの間、僕の周囲をぐるぐると回っているだけで何もしてはこなかった。


 そうかと思うと、キッチンの方へ移動したりしている。


 目撃者の話では、かなり食い意地が張っている霊らしいし、食べ物を探しているのかな?


 見つけたところで、普通なら霊が現実の食べ物を食べる事は出来ないけどね。


 ただ霊でも、一定条件がそろえば、現実の食べ物から霊的物質を取り出して食べることは可能だ。


 例えば、自分自身が祀られている祭壇や仏壇のお供え物とかなら、そこから霊的物質を取り出して飲食を楽しむ事はできる。ただし、満腹感は得られないけど。


 まれに食欲が異常に強い霊は、そこいら中にある食べ物から霊的物質を取り出して飲食を楽しむこともできる。


 今回の奴は冷蔵庫の中身を漁っていたそうだから、その手のタイプなのだろうな。

 

 しかし、それにしては机の方へ近づかないな。


 机と言っても、ダンボール箱の上に板を乗せてあるだけだけどね。


 寝る前に、コンビニで買ってきた饅頭やダンゴをそこに置いておいたのだが、食いついて来ないな。


「ぼ~や~」


 霊の声!


「坊や、寝たふりしていないで出ておいで……」


 なんだ? この声……どこかで聞いたような?


 とりあえず、震えてみよう。


「かわいい坊や。震えているね。私が怖いのかい?」


 そう思わせているだけ。


 今の僕は死神からもらったお守りに守られているので霊的攻撃は効かないし、退魔銃もあるのでこの霊を恐れる要素はない。


 ポロリン!


 スマホの着信音! マナーモードにするのを忘れていた。


「坊や。お布団の中で携帯なんかいじるなんて悪い子だね。お仕置きしちゃうよ」


 とりあえず、霊は無視して、こんな時間に誰からだろう?


 魔入さんだ。なんだろう?


『言い忘れた事がありました。そこにいる霊が、もしダーク山本だとしたら気を付けて下さい』


 なぜ?


『奴はショタコンです』


 なぬ?


『ダーク山本が引退した原因も、表向きは怪我という事になっていますが、実は未成年者のファンと不適切な事をしたのが原因です』


 マジか?


『番組収録の後、本人が酔った勢いで話していたから、事実でしょう』


 マジのようだ。 不適切な事って……やっぱりそういう事なのだろうな。


 うう……想像したくない。


「ぼうや。お姉さんといいことしよう」


 こいつ! 食べ物のほうへ行かないと思ったら、僕が狙いだったのか!


 にしても、なんで僕の周囲にはこんなにショタコンが集まってくるんだ!


 槿(むくげ)さんと言い、色情霊と言い、呪殺師ヒョーと言い……ん?


 そういえば、呪殺師ヒョーはあのとき二人の人間を雇っていたな。


 式神使いヒルコと、その相棒で怪力女の闇子。


 確かあのとき、闇子は『元女子プロレスラーのダーク山本』と名乗っていた。


 ダーク山本って、闇子の事だ!

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