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霊能者のお仕事  作者: 津嶋朋靖
嫌悪の魔神

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238/289

魔神を召喚したのは?

「それってどういう事? なんでタンハーだけ違うの?」


 知っているけど、ここは知らないふりして聞いてみた。


 悪霊は最初、僕がなぜそんな事を聞くのか分からなかったようだが、すぐに合点が言ったかのように話し出す。


「ああ、そうか。おまえはタンハー様がどんな姿をしているか知らないから、そんな事を言ったのだな」


 まあ、タンハーにはすでに何度も会っているが……


「タンハー様は人間に転生しているが、今はガキなのだよ」


 知っている。


「俺には、ガキを相手にする性癖はないので」


 この悪霊の性癖など今はどうでもいい。


 ただ、こいつはラーガ達魔神の手下のようだが、やはり僕達との関わりは知らなかったようだという事は分かった。


 そうなると、今はこいつに『瓶から出られるかもしれない』という希望を持たせてやるのが肝心だな。


「魔王マーラの娘を敵に回すのは、確かにヤバいね」

「そうだろう、そうだろう。だが、今すぐ俺をこの瓶から解放してくれたら、許してやらない事もないぞ」

「でもさ、あんたのバックに本当にそんな凄い魔神がいるの? ここから出してほしくて出鱈目言ってない?」

「なに? 俺が嘘を付くとでも思っているのか!」

「うん。思っている」


 むしろなぜ、信用されると思えるのだ?


「さっき僕に、嘘を付いたばかりじゃん」

「い……いや、確かにさっきは嘘を付いたが、今言ったことは本当だ。信じてくれ」

「でもさ、時間が合わないのだよね」

「時間?」

「あんたが、寒介の身体に憑いたのは二十四年前でしょ?」

「いかにも。それがどうかしたのか?」

「さっきあんたの言った話では、タンハーはまだ子供だそうじゃないか」

「そうだが」

「アラティとラーガは大人のようだが、二十四年前では、まだ現世に転生していないのでは?」

「何かと思えばその事か。確かに俺が寒介に憑いた時には、アラティ様もタンハー様も転生していなかったし、ラーガ様も幼児だった。だが、魔神様が俺達悪霊を従えるのに、肉体は別に必要ないのだよ」

「そうなの?」

「そうなんだよ。そもそも、転生していたら地獄にいる俺達を連れ出すことができないだろう。俺達を現世に送り出した後で、魔神様達は転生したのだよ」

「でも、転生していないと、現世での活動に支障がありそうだけど」

「それは大丈夫だ。現世でラーガ様を召還した女がいてな、そいつがいろいろと世話をしてくれた」

「その女って、人間なの?」

「当たり前だろ。生きている人間が現世で召還の儀式をやらなければ、魔神様だって現世に出てこられない」

「その女の名前は?」

「なぜそんな事を聞く?」

「名前を聞いて、その女が実在していたのを確認できれば、あんたの言う事を信用できるかもと思ってね」

「なるほど。女の名前は確か……北条……北条菖蒲だったかな」


 北条(ほうじょう)菖蒲(あやめ)


 やはり、ラーガ達魔神を召還したのはあの女だったのか。

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