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雨詩  作者: 雨宮雨霧


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物語

白紙に書き綴った物語は今も

あなたの手に残っているだろうか

確かめようもなければ逢うこともないけれど

あなたがふっと笑えるようなものであるなら


たまに思い出してくれるなら

私は心残りも後悔もなく空を飛ぶ

確かに存在していたあの日々と空間に馳せた

想いは雨とともに夜の海に溶けていくだろう


大切なものは目の前にあった

大切な人は目の前に、そばに居た

感謝してもしきれないほどに生かしてくれた

冷たい風にさらされる涙は幾つも零れていく


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