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浅く深く
どれだけの月日が経とうと消えることはない
未だに年賀状もネックレスも手元にあるなんて
君からしたら馬鹿らしい事柄になるのだろうか
移ろう季節の中で移ろう興味と関係に意味は
なくなってしまってあれから六年が経っていく
どこかで生きているならそれでいいと思うだけ
君も私ももうあの頃に戻れなければ薄れるの
深まる秋の中で愛すと誓ったことも忘れていく
かけがえのない時間なんてそんな軽いものなの
どうかいい年に、幸せに過ごしてくれること
それだけを願って冬の入口に足を踏み入れたら
これでおしまい。君は君の道を、私は私の道を




