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終止符
死者は存在しない
だけど、どこかになにかが残るならいいと思った
思えば言葉を紡ぐようになったのはどこかに残りたかったからだ
無のまま、誰に見届けられることもなく消えるのはいやだった
手紙に書き残した
それが生きているかは分からない
ただ、言葉は生き続けてくれるはず
手紙に書いたのはどれも本音だった
おこがましくて幼くて
伝えたい言葉を寄せ集めて
生かしてくれてありがとうございました
今日も生きてくれてありがとうございます
君は何を思っただろう
遺書とは違う、終わりの手紙




