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雨詩  作者: 雨宮雨霧


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道しるべ

すれ違ったあの道を歩くたびに思い出す

あの瞬間を、思わず名前を呟いた瞬間を

振り返ると同時に目が合うなんてそんな

ドラマチックなことが起こり得てしまう


これほど遠い関係性だといっても起こる

軌跡が繋いだ奇跡は神のいたずらだろう

歩くたびに、振り返るたびに毎度現れる

驚きの中に、かすかに浮かんだ優しさが


ベッドに寝転がったまま記憶を反芻する

どれだけ言葉を紡ごうと届くことはない

それでいいと何度も思ってきた私が紡ぐ

言葉が誰かと結ばれることは決してない

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