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雨詩  作者: 雨宮雨霧


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茂る道

日が落ちても尚鳴き続ける蝉を

どこか憎たらしく感じた

雑草の生い茂る道を掻き分けて

たかが石ころにつまずく


夏が好きだと云っていたことを

思い出せば嫌いになれず

がんばれと云わないやさしさを

思い出せば躊躇っている


美しいものには棘があるように

夏が来るたび焦げていく

そんな想いを背に負って抱いて

未知なる道を突き進んだ


ろうそくの灯をふっと吹き消す

夜は物音ひとつ立たない

憎たらしく感じた夜もいつしか

雪の降り積もる透明な世

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