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やたらとペットの犬(※ コーギー)に張り合ってデレてくる幼馴染の紗雪さん  作者: 時雨オオカミ
『彼女な幼馴染がペットの犬に張り合ってくるんですけど!』

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25/52

散歩と、ドッグランと、かけっこ

 幼馴染の譲羽(ゆずりは)紗雪(さゆき)は、なぜか俺の飼い犬に張り合おうとしてくる。


「くるみ、おすわり」


 今日は紗雪と一緒に、ドッグランへとくるみを連れてきた。

 散歩がてら、紗雪の体力を見ながらの遠出である。


「お手、おかわり、待て……」


 芝の上でおすわりをしたくるみが、右前足、左前足と順に俺の手のひらの上に乗せ、はっはっと期待に膨らんだ目でこちらを見てくる。くるみの足元にはステンレスのエサ皿と、その中にジャーキー。


 シツケの問題で、おやつをあげるときにはルーティンとして「おすわり」、「お手・おかわり」と数秒の「待て」をさせることにしているのだ。


「よし」

「!」


 オーケーを出すとすぐ、ジャーキーに食いついた。

 隣にもう一つステンレスの皿を置いて、そこにペットボトルから水を少量入れる。


「飲み物買ってきましたよ〜!」

「ああ、ありがとう!」


 そこまで終わったところで、ドッグランの外から紗雪が戻ってきた。犬の飲み水は携帯しているが、人間のものはその都度買う必要がある。

 彼女は自販機に飲み物を買いに行っていたのだ。


「ドッグランの中にもベンチとかあるんですね」

「そりゃ、飼い主が待つ場所はあるよ」

「あ、そっか!」


 二人でベンチに座り、俺は紗雪から買ってもらったお茶のペットボトルをもらう。紗雪のほうはミネラルウォーターだ。


「お金足りた?」

「ピッタリでしたよ!」

「……本当に?」

「? ええ、本当ですけど」

「ならいいんだ」


 ドッグランに行きたいと思ったときは、だいたいここに来ることにしているが、さすがに自販機の飲み物の値段までは記憶しているわけではない。一応、確かこんくらいだったかなという感じで140円を紗雪に渡していたのだが、値段はちゃんと合っていたようだ。


「いやー、遠いですねぇ」

「だろ? 前までの紗雪だったら、ここに来る前にリタイアしてたかな」

「そうかもしれません!」


 ドッグランのある公園ってやつは中々近場にあるものじゃないからな。結構歩いて向かわないといけない。くるみと散歩をして体力がついてきたからこそ、今の紗雪でも根を上げずにここまで来られたのだろう。


 あとはちょっと休憩しつつ、くるみを遊ばせて帰るだけだ。


「くるみちゃんはすごいですねぇ。ここまでかなりの距離歩いてるのに、まだ走り回れるんだ……」


 ジャーキーを食べ終わったくるみは、芝の上を走り回ったり転がったりして遊んでいる。


「あんだけちっこいのにすごいよな」

「私もそれくらい頑張らねば!」

「ほどほどにな」


 あんまり筋肉ムキムキ! って感じには……なってほしくないかなぁ。俺の好み的に。紗雪が頑張りたいなら応援はするけれど。


「あ、くるみちゃんがこっち来ました」

「一緒に遊ぼうってさ。一緒にかけっこしてきたら?」


 こちらに来たくるみは短い前足をあげて、控えめに紗雪の靴の上に足を置く。てしてしと繰り返されるその『催促(さいそく)』に紗雪はもうメロメロだ。気持ちは分かる。


「ちょ、ちょっとだけ行ってきます!」

「いってらっしゃーい」


 俺と、くるみと、そして紗雪。

 三人がいる日常がもう当たり前になった、放課後の出来事。

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