予行練習と、秘密のプラン
幼馴染の譲羽紗雪は、なぜか俺の飼い犬に張り合おうとしてくる。
「い、犬飼君!」
「どうした?」
「一日だけくるみちゃんを預かってみてもいいですか!!」
突然の申し出に思わず首を傾げてしまう。いったいどうしたというのか。
「はっ! まさかとうとうくるみを抹殺しようと……?」
「ちちち、ち、違います!!」
冗談のつもりだったのだが、必死に否定して泣きそうになっている紗雪を見て罪悪感を抱いた。
「冗談だよ。それでなんで突然?」
「予行練習です!!」
「予行練習? なんの?」
「犬飼君のおうちにお泊まりを申し込むときの予行練習です! あっ」
「……」
紗雪は真っ赤になって顔を覆ってしまった。うっかり屋さんすぎる。
「そ、それと……えっと、くるみちゃんと二人になって、先にお付き合いとお泊まりを認めてもらおうと思いまして!」
やけくそになったのか、謎の目的まで話されてしまった。いやいやいや、くるみに許可とる必要ないのでは?
「だって、くるみちゃんは犬飼君の一番身近にいる子ですし、気を悪くしてもらいたくないんです。私もくるみちゃんと仲良くなって、それで、三人で暮らしていけたらなって……」
「ちょっ」
話が飛躍しすぎである。
紗雪……こいつ、もう同棲のことなんて考えてるのか……?
「暮らしていけたらって、お前な」
「え? あっ、し、しまった。せっかく秘密にしてたプランが……!!」
突っ込んだら、これもうっかりだったらしい。
紗雪はみるみるうちに目に涙を溜めてダッシュで帰って行った。
……なんか、久しぶりにこれを見た気がする。
「気をつけて帰るんだぞ〜」
「ひゃーい!!」
明日からは夜9時前後への投稿に変更となります。
ご了承くださいませ!




