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異世界混浴物語  作者: 日々花長春
熱情の砂風呂
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第47話 炎の都を目指して

 髪も身体も洗い終えた俺達は、五人で仲良く檜風呂に浸かっていた。

 以前は狭い湯船のため二人でしか入れなかったが、大地の女神の祝福を得て以来湯船も広くなって余裕が出来ているのだ。

 湯船の縁に背中を預けながら湯着姿の少女達を見る。

 一言で混浴と言っても、彼女達にはそれぞれの「距離」があった。


 一番密着したがるのはリウムちゃんだ。心を許した相手にスキンシップを求めるのは入浴時も変わらないらしい。

 最初こそは借りて来た猫の様に湯船の隅でじ~っと俺を見詰めていた彼女だったが、すぐに距離を詰めてくる様になった。

 今では俺の背中にしがみ付くか、俺の膝に腰掛けるか、隣で身体をくっつけてくるかのいずれかだ。

 もっともこれは俺だけに限らずクレナやロニに対してもそうだし、外ではルリトラに肩車してもらっている事も多かったりする。肩は鎧のトゲがあるため座れないそうだ。

 ラクティに対しても一番物怖じせずに接しているのは彼女だろう。

 今は俺の左側にちょこんと腰掛けて小さな身体を寄せて来ている。俺はその華奢な身体に左腕を回して抱き寄せると、彼女は俺の身体に頬をすり寄せてきた。

 本人曰くこのパーティの中では俺が一番らしい。嬉しい事を言ってくれるものだ。

 ただし、春乃さん達も入れると、俺と春乃さんのどちらかは選べないとの事。

 彼女は両親がおらずお婆さんの様な師匠と暮らしていたそうなので、俺達の事を父、母の様に見ているのかも知れない。いつか三人で川の字に並んで寝るのも良いんじゃないだろうか。


 ロニはリウムちゃんの様に密着はしてこない。俺かクレナのすぐ側に座る。おそらくいつでもお世話出来る距離なのだろう。

 ただ、髪を洗ったり背中を流したりする時は積極的にくっついてくる。

 根っからの従者と言うか、お世話好き。それがロニと言う少女だ。

 彼女は『リュカオン』と言う狼の獣人だが、リュカオンと言う種族そのものがそうなのではなく、単に彼女個人がそう言う性格なだけらしい。

 俺としては、普段はカスタードクリーム色をしたもっさり髪に隠されているうなじがチャームポイントだと思う。

 湯に浸けない様にまとめている入浴時にしか見る事が出来ないレアな姿である。


 そして一番距離を取ろうとするのがクレナだ。

 彼女は自分がむっちり系なのを気にしているので、恥ずかしがっている面もあるのだろう。

 俺としては気にする程ではなく、むしろたわわに実った巨乳といいスタイルが良いと思っているのだが、それが却って彼女の羞恥心を刺激しているらしい。

 いやらしい目で見ているつもりは無い……いや、有るか。

 それからもう一つ。ハデス・ポリスの一件で気付いた事なのだが、彼女は自分が魔族のハーフかも知れない事を気にしていた様だ。

 俺に迷惑を掛けると思って、きっちり一線を引いていたのだろう。

 しかし、そんな彼女にも変化が出て来た。先程の入浴時に少し距離を詰めてきたのだ。

 魔族のハーフかも知れないと言う自分の秘密を知られてしまって隠し事がなくなり、それを俺が受け容れたためだろう。

 俺が闇の女神の祝福を授かった事で、俺達の間にあった見えない壁がなくなり、それが一緒に入浴している時の距離に表れたのかも知れない。


 最後にラクティだが、彼女は出会ってすぐと言う事もあって最初は遠慮がちだった。

 クレナより少し遠い距離で膝を抱えながら、こちらをチラチラと見ていた。こちらの事が気になっているのは丸分かりだ。

 付き合いは短いが、彼女が寂しがりやだと言う事はよく分かる。そして自分からはアプローチ出来そうにないタイプだと言う事も。

 皆と仲良くして欲しいので俺の方から声を掛けると、嬉しそうな顔をしてお湯をかき分けながら近付いてきた。

 その際に紐が緩かったのか、湯着がずり落ちてしまったのはご愛敬。

 しかも彼女は恥ずかしがる事なく、隠す事もなく、堂々と俺の前で仁王立ちであった。

 女神だからか元々実体を持たないためか、或いは個人の資質なのか、ラクティは恥ずかしいと感じていない感じだった。

 この調子だと、『無限バスルーム』の外でも何かしでかすかも知れない。

 今後は俺達の方が気を付けておいた方が良さそうだ。


 ちなみにその時は、見ていたクレナとロニが慌てて駆け寄り、湯着を着せ直していた。

 慌てていたせいか湯着の裾がはだけてクレナはふとももが、ロニはお尻の下半分が露わになっていたのは秘密である。



 風呂から上がった後は、和室の方で寝る訳だが、ふすまがあっても布団などは無いため、いつも通り毛布を使って寝る事になった。

 そう言えば神殿のベッドもマットは硬く、シーツは薄かった。王侯貴族などは柔らかなマットを使っていたりするんだろうか。

 そんな複雑な物でもないだろうし、頼めば布団を作ってもらえるかも知れない。ヘパイストス・ポリスに着いたら探してみよう。


「あ、あの、よろしくお願いします……」

 そう言って枕を抱きかかえながらペコリと頭を下げるラクティ。

 今彼女はロニのパジャマを借りて着ていた。黒のドレスとは打って変わって明るい色合いの物だ。なかなか似合っている。

「ラクティ、こっちですよ~」

「は、はい!」

 畳の上に敷いた毛布の上に二人が並んで座っている。

 ロニは相手が女神だとかは気にしていない様子で友人の様に接しており、ラクティの方もぎこちないところはあったが笑顔で話していた。なんとも微笑ましい光景だ。

 新たにラクティが加わった事で、どう並んで寝るかと言う話になり、クレナ、ロニ、ラクティ、俺、リウムちゃんの順で寝る事になった。

 そう言えば三人の時はクレナと俺でロニを挟み、リウムちゃんが加わってからは俺の隣にリウムちゃんが引っ付いていた。

 その時は寝たふりして触ったりしないのにとか思っていたが、今にして思えばあれもクレナの線引きの一つだったのかも知れない。

 元々間に入っていたのはロニ一人だったところに新たにラクティが加わる事になったが、それでも雰囲気は以前よりも良くなった気がするので、これはこれで良いのだろう。



 そんな感じで休息を取りながら、俺達は地下道を進んで行った。

 途中道の一部が崩れていたり、時には人一人通るスペースも無い様な状態になっていたが、全て俺が大地の精霊召喚で穴を空けて馬車が通れる様にした。

 幸い大規模に埋まっている場所はなく、結局五度程穴を空け、三日掛けて地下道の出口まで辿り着いた。

 そして六度目の精霊召喚で出口を塞いでいた土砂に穴を空ける。どうやらこちらの出口は土で埋まってしまっていたらしい。

 ルリトラが外の様子を窺ってみると、何もない荒野の真ん中だったそうだ。遠くに緑の葉の木々が見えていたので、『空白地帯』の端辺りだろう。

 精霊召喚でスロープを作って馬車を皆で地上に押し出す。

 皆で地上に出て辺りを見回してみると、確かに青々とした木の影がそこかしこに見える。少し進めば『空白地帯』の外に出る事が出来そうだ。

「この位置で、今までよく見付からなかったわね」

 クレナは呆れた様な声を出す。

「この辺りは『空白地帯』特有の植物がありませんな。ただ暑いだけなので、そうした物を欲しがる人間達もわざわざ入ろうとはしなかったのでしょう」

「五百年の間に埋まってたみたいだから、外からは地下道の入り口があるって分からなかったんじゃないか?」

「ああ、それなら納得ね」

 ルリトラと俺の言葉に納得した様子のクレナ。

 このまま入り口を残しておくのも不味い気がするので、再び精霊召喚で穴を埋めて念入りに固めておく。完全に埋めているのだが、落とし穴を作っている様な気分だ。

 遠目に見ても他の地面と区別が付かないぐらいまでカモフラージュし終えて、俺達は再びヘパイストス・ポリスを目指して移動を開始する。

 地下道を抜けている間風の精霊を制御していたクレナは疲れているのでラクティと一緒に馬車に乗り込んでもらい、御者はロニに任せた。

 俺はルリトラと一緒に馬車の外を歩いてモンスターや賊の類が現れないか警戒する。

「トウヤ、向こうに道があった」

「ありがとう、リウムちゃん」

 まず『飛翔盤』に乗ったリウムちゃんに道の位置を確認してもらった。

 その道まで辿り着けば、後は道沿いに進むだけで人里まで辿り着く事が出来るだろう。

 方向を間違えれば辿り着いた先が何も無い様な田舎町と言う可能性もあるが、ヘパイストス・ポリスに向かうのに道を間違える事はほぼ無い。


「ほら、あそこにヘパイストス・ポリスがあるんですよ」

 そう言って御者台のロニが指差す先には真っ赤な山の姿。

 ユピテル・ポリスから『空白地帯』に向かう際に越えた山よりも大きい山だ。

「あの山は、火山なんですよー」

「煙は……出てないな」

「レムノス火山……四百年程前の噴火を最後に活動を停止している」

 リウムちゃんが説明を補足してくれた。つまりは休火山と言う事か。

「あそこは鍛冶の街よ。火山から取れる『火の石』を使って鍛造するの」

「『火の石』?」

「火の精霊力の結晶ですよ。炎のお姉様じゃなくて火山の力の結晶ですね」

 俺がクレナの言葉に疑問を浮かべて馬車の方に顔を向けると、馬車から顔を出したラクティが説明してくれた。

「オリュンポス連合で使われている『火の石』の半分以上が、あのレムノス火山で採れた物だって聞いた事があるわ」

 それを聞いて、俺は自分が身に着けている防具を見た。

「じゃあ、ユピテルの工房でも使ってたのか」

「多分ね」

「鉄を鍛えるには必ず必要ですからな」

 そう言うルリトラは、実は俺に戦闘レイバーとして買われる前にとある工房の助手の仕事をした事があるそうだ。

 俺に買われるまで水を買う足しにしようと働いていた事は知っていたが、結構色々とやっていたらしい。

 と言っても専門的な技術は無いため、火の石が大量に入った箱や、鉄鉱石を運ぶ力仕事をするために雇われていたらしいが。

「どんな仕事してたんだ?」

「力仕事ばかりです。文字通り十人力ですから」

「……十人で済むの?」

 偵察を終えて馬車の中に戻ったリウムちゃんが、ルリトラを見ながら呟いた。

 俺も十人程度では済まないと思う。


 そんな話をしながら馬車を進めていく俺達。

 それから数刻もしない内に『空白地帯』を抜ける事が出来た。

 ケレス側と違って地割れなどなく、何もない所で荒野と草原がくっきりと分かれている。なんとも奇妙な光景だ。

「昔はハデスもきれいな場所だったんですよ……」

 馬車後部に座って『空白地帯』を見詰めるラクティ。馬車の斜め後を歩いていた俺には、その寂しげな顔が見えた。

 彼女が初代聖王によって封印されなければ、この辺りは今も緑豊かな土地だったのだろう。

 それが魔王を封印しようとして間違えて彼女を封印したかも知れないと言うのだから、なんともやりきれない話である。

 俺の視線に気付いた彼女は目元を指で拭いながら「大丈夫です」と呟いた。

 大丈夫な様には見えないが、心配を掛けまいとしているのだろう。

 同じく馬車の中で休んでいたクレナが、ラクティにハンカチを手渡した。彼女もラクティの事を気に掛けてくれている様だ。馬車の中の事は任せても問題ないだろう。


 『空白地帯』を抜けると、気候は穏やかだが、その分獣やモンスター類の数が増える。

 夜の見張りはルリトラだけに任せずに俺達も参加して交代で行う事にする。

 食べられる獲物が現れたら、追加の食料にしてやろう。


 それから更に三日後、ヘパイストス・ポリスまであと僅かな所まで迫ったのだが、その日の晩俺達が野宿している場所に妙な客が訪れた。

「いや~、ありがとうありがとう!」

 焚き火に当たって暖を取りながら人なつっこい笑みを浮かべる壮年の男。

 頭頂部が禿げ上がった白髪頭で、真っ白な口ひげを蓄えている。

 背は低めで太っているが、旅慣れている様子なので贅肉ばかりと言う訳ではなさそうだ。

「あ、今日獲ったレッサーボアを焼いた物なんですけど、どうです?」

「おお、ありがとう!」

 コパンと名乗る男は、俺が串焼きにしたレッサーボアの肉を差し出すと、舌なめずりをしてかぶり付いた。

 彼は商人で、ヘパイストス・ポリスに買い付けに行く途中らしい。

 野宿出来る場所を探していたら俺達の焚き火の明かりを見付けて、一緒に休ませてもらおうとやってきたそうだ。

 交代で見張りをするために和室ではなく馬車で休んでいて良かった。クレナ達女性陣は馬車の中で休ませ、俺とルリトラで応対する。

 街道を旅していると、こう言う事も有るのか。今後は気を付けねばなるまい。

 それと、今は女性が休んでいると馬車の中は幕で見えない様にしているが、夜の内にある程度の荷物を『無限バスルーム』から出しておいた方が良さそうだ。


 コパンの連れは四人だ。

 チェインメイルを身に着け、ロングソードとラウンドシールドを持ったがっしりした体格のヒゲ面の男が一人。

 ハードレザーの防具で身を固めた男が二人。片方はショートスピアを、もう片方はショートソードとスモールシールドを持っている。どちらもヒゲ面に比べて若い。

 そして最後の一人はソフトレザーにマント、それにショートボウを持った軽装の男だった。彼がこの中では一番若いだろう。

 皆コパンが雇っている戦闘レイバーだそうだ。多くの商品を運ぶため、護衛は必須らしい。


 コパンは話し好きな様で、自らも食材を出して調理しながら積極的に俺とルリトラに話し掛けて来る。

 サンド・リザードマンであるルリトラの事もさほど気にしていない様子で、ルリトラの方が面食らった様子だ。

 ふと護衛の面々を見ると、どこか困った様子で苦笑しながら俺達の事を遠巻きに見ている。

 おそらく彼等もコパンの話し好きには辟易しているんじゃないだろうか。

 しかし、しばらく『空白地帯』に籠もっていた俺達にとっては良い情報源であった。

 護衛の四人も久しぶりにゆっくり休みたいだろうし、俺とルリトラでコパンの相手をする。


「最近、アテナ・ポリスに女神様が降臨なされたのですよ」

「……女神?」

 俺は思わずラクティの事を思い浮かべたが、詳しく話を聞いてみるとそうではないらしい。

 彼の言う女神とは『光の女神巡礼団』、それを率いる春乃さんの事らしい。

 アテナ・ポリスを拠点に各地を巡り、モンスターの被害がある所を助けて回っているそうだ。

 『女神の勇者』である春乃さん。人々を助けるために戦うその姿から、最近は彼女自身が女神の化身ではないかと言われているらしい。

 夢でとは言え光の女神を見た事がある俺としては異議ありと言いたいところだ。春乃さんは光の女神ほどキツめではない。

 とは言え、それをコパンに言っても仕方がないので、俺は黙って彼の話を聞いていた。


 異世界から召喚された勇者は、『女神の勇者』である俺と春乃さん以外に三人の『聖王の勇者』がいる。俺は彼等についても何か知っていないか尋ねてみる事にした。

「ええ、ええ、知っておりますとも。最近大活躍だそうですなぁ『勇者コスモス』は」

 久しぶりにその名を聞いたが、やはり出て来たか勇者コスモス、本名・西沢秋桜(あきお)

 聖王家の王女とエルフの少女、それに王女の護衛を引き連れて旅立った彼は、女性ばかりとは言え最も戦力を持った勇者だと言える。

 本人の『ギフト』も俺の『無限バスルーム』と違って戦闘向けの『無限弾丸アンリミテッドブリット』、そこらのモンスターに負けたりはしないだろう。

「聞いた話によると、ユピテルを中心に北方で活躍しているとか」

「フム、ユピテルとアテナは安泰と言う事ですな」

「羨ましい話ですなぁ」

 ルリトラの合いの手に感慨深げな様子で答えるコパン。

 彼の様な勇者とは関係ない様な人達も、魔王が復活するかも知れないと言う最近の不穏な情勢について何か感じているのだろうか。


「他の勇者については知りませんか?」

 俺が問い掛けると、コパンは首を傾げた。残りの二人、中花律と神南夏輝については噂になっていないのだろうか。

 俺が知っている範囲では、中花律の方はケレス・ポリスの有力者の屋敷に上がり込んで豪遊していると言う話だったが、今も贅沢三昧の暮らしをしているなんて事は無いと思いたい。

 そんな事を考えていると、コパンがポンと膝を打った。

「そうそう! 勇者と言えば、もう一つ噂が!」

「どんな噂です?」

「なんと、魔王軍の生き残りの魔将が一人倒されたそうですよ!」

「えっ!?」

 思わず驚きの声を上げる俺。隣のルリトラも目を丸くして言葉を失っている。

 まさかキンギョの事か。いくらなんでも知られるには早過ぎる。

 戸惑う俺達の反応に気を良くしたのか、コパンは興奮した様子で捲し立てて来た。


「『百獣将軍』! あの一撃で城門を破壊したと言われる魔将を、勇者様は一騎討ちで倒されたそうですよ!!」


「…………百獣、将軍?」

 キンギョではない。ハデス十六魔将の生き残りの内、五大魔将を除いた二人の片割れだ。もう片方がキンギョこと『仮面の神官』である。

 一体誰が倒したのだ。春乃さんかコスモスなら、先程の話の中でその話題が出て来たはず。

 だとすれば残る二人の内のどちらかとなるが、中花律が倒した可能性は低いと思う。

 となると残りは神南夏輝。五人の中では一番の肉体派だった男だ。

 俺も魔将に勝ったとは言え、あれはほとんど裏技の様なものだった。

 神南夏輝の『ギフト』は一体どんな能力だと言うのか。そこまで考えて、自分が彼の『ギフト』に関する情報を何も持っていない事に気付く。

 コパンはそれからも色々と話し続けたが、俺は曖昧に頷くばかりでその内容はほとんど頭に入ってこなかった。



 俺達の世界から召喚された織田信長こと魔王アマン・ナーガが、俺達の世界から召喚された初代聖王に倒されて五百年。

 再び召喚された俺達が、この世界の情勢を大きく動かして行く事になるのか。

 ここからが本番。ふとそんな言葉が脳裏に浮かび、俺は思わず身を震わせるのだった。

 「レムノス火山」の元ネタは、エーゲ海北部のリムノス島です。

 父・ゼウスによってオリンポス山から突き落とされたヘパイストスが落ちた場所ですね。 

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