第27話 成長する力
「おはようございます、トウヤさま!」
翌朝、心配していたロニの態度はある程度元に戻っていた。
いや、少しクレナに接するものに近付いた感じだろうか。より親しげになった気がする。
昨夜クレナがどう言う話をしたのかは知らないが、俺が寝室に戻るとロニはシーツを被って顔を見せてくれなかった。
その姿を見た時はどうなるのかと心配だったが、どうやら杞憂だったらしい。単にロニは恥ずかしがっていただけの様だ。
まずは顔を洗おうと、俺は『無限バスルーム』の扉を開く。
「……失礼しました」
しかし、直後にその扉を閉じた。
「どうしたの、トウヤ」
「部屋を間違えた」
「いや、どうやったら間違うのよ」
呆れた様子のクレナ。言われてみればその通りだ。
俺はもう一度扉を開けてみた。やはり先程と変わらぬ光景。目の錯覚ではなかったらしい。
「あの、トウヤさま……これどこに繋がったんですか?」
なんと、扉の向こうが昨日までとは一変していたのだ。
「いや、『無限バスルーム』にしか繋がらないはずなんだが……。宿に泊まったらレベルアップ?」
昔、そう言うゲームがあったと聞いた事がある。
「レベルは自然に上がるわよ。ステータスカード更新しないと分からないけど」
そう言いつつクレナは脇から『無限バスルーム』の中を覗き込んだ。
「お風呂がなくなっちゃいましたね~」
「大きな窓だけど、ガラスの質が悪いわね」
ロニも反対側から覗き込み、クレナと共に部屋の様子を口にするが、どちらも的外れだ。
二人には理解出来ないだろうが、扉の向こうに広がっているのは脱衣場である。広さは六畳間ぐらいだろうか。
床は柔らかな色合いのタイル。右手に洗面台、その隣にドラム型の大きな洗濯機があった。
そしてクレナが言っていた大きな窓と言うのは、実は扉だ。手前に足ふきマットを敷いている。
昨日までの『無限バスルーム』は浴場と脱衣場と合わせて一つの部屋になっており、カーテンを扉代わりにして区切っていたので、このタイプの扉は初めて見るはずだ。
こちらの世界の人間には、扉にガラスと言う発想が無いのだろう。
俺達の世界と比べてガラスが高級品と言うのもあるかも知れない。
質が悪いと言うのは透明度が低いと言う事だろうが、向こうは浴場だと思われるので透けていないのは当然である。
「とにかくルリトラの所へ……いや、こっちに呼ぼう。朝食も部屋まで運んでくるだろうし」
「分かりました。私が呼んできます」
ロニがさっと踵を返し、寝室を出てルリトラを呼びに行く。
その間に俺とクレナは一足先に『無限バスルーム』の中に入り、その中を調べ始めた。
ガラス張りの扉を開けてみると、やはり浴場がある。壁や床材などは以前と変わらない様だ。
保管していた荷物は壁際に置いていたのだが、それらは「元の広さだったら壁際だったであろう」床の上に無造作に置かれていた。
操作パネルは脱衣場に入ってすぐ隣の壁、目の高さの位置と、浴場の壁の二箇所に設置されている。
やはりこちらも以前と同じではなく、少し広くなっている様だ。これなら昨日の大浴場と同じ様に三人で身体を洗う事も出来そうだ。
浴槽の方も三人で一緒に入れそうな大きさになっている。
「クレナ、風呂の機能が前と同じか確認してくれないか? 俺は、こっちの脱衣場を調べてみるから」
「そこ扉だったのね。分かったわ」
俺と交代で浴場に入ると、クレナは蛇口やシャワーから前の浴場と同じ様に水・お湯が出る事を確認している。温度を調整するパネルの操作も、この一週間で慣れたものだ。
それを横目に俺は、扉に近い洗面台のチェックから始めた。
正面には大きな鏡。これもこの世界では高級品だ。左右は棚になっていて、右側を開くと歯ブラシ立てになっている。
この世界にも一応歯ブラシはあるのだが、質は現代日本の物と比べると遠く及ばない。
虫歯と言う物はいざとなれば魔法で治せる物であるため、誰も歯ブラシの性能を追求しようとしないのだ。
むしろこの世界の歯磨きは口臭を抑える事に重点を置かれている。
回復魔法をいつでも受けられる者は、歯ブラシは使わず専用の香草の葉を噛むだけで済ませている者も珍しくないのが現実であった。
現代の日本人の感覚を持つ俺としては、色々と思う所がある環境である。
洗面台の下の棚を開けてみると、予備の歯ブラシに歯磨き粉、替えの石鹸やシャンプー、それに洗濯機で使う洗剤までも入っていた。当然、原材料は全て俺の魔力だ。
歯磨き粉は子供用の物から薬用の物、知覚過敏を防ぐ物まで一通り揃っている。
実はクレナは、歯磨きに熱心な方だ。
きれいな白い歯を保つためだと本人は言っていたが、ロニ曰く子供の頃に虫歯で苦しんだ経験があるらしい。
そんな彼女には歯の着色汚れを防ぐ歯磨き粉が良いかも知れない。
ここでロニがルリトラを連れて戻って来た。
二人は扉の所に立ち、物珍しそうに中をキョロキョロと見回している。
「これは、ギフトが成長したのですか?」
「やっぱりそうかな?」
ルリトラの問い掛けに、俺も問い掛けで返した。実際、俺にも分からないのだ。
「とりあえずちゃんと使えるかどうか調べるから、ルリトラとロニの二人で保管してあった服とかに異常が無いかチェックしておいてくれ」
「分かりました」
「それじゃ、私が一旦外に出しますね」
「頼む。前よりマシだが、まだ湿気がキツい」
部屋が分かれたおかげで脱衣場の湿気は随分とマシになったとは思うが、やはりルリトラはこのじめじめした空気が苦手な様だ。
しかし、前まではすぐに顔を背けたり、目が痛いと言っていた事を考えれば大きな進歩だと思える。
それはともかく、次に俺が調べるのは洗濯機だ。ドラム型で乾燥機能も付いている事が操作パネルから分かる。文字はこの世界の物だが。
側面に金属製のカゴが付いており、そこに説明書が入っていた。
どう見ても現代地球にある様な電化製品の取扱説明書なのだが、こちらも操作パネルと同じく書かれている文字がこの世界の物なのでやけにシュールに感じられる。
「ちゃんと電気も通ってるな……やっぱこれも俺の魔力で動いているんだろうな」
予備の着替えはちゃんとあるので、今日洗濯するはずだった物をこれで洗ってみるのも良いだろう。洗濯に失敗すると不味い物は外しておけば良い。
傍目には現代日本でも見掛けそうな洗濯機だが、やはりメーカーロゴはどこにも無かった。
そして振り返ってみると、意外と広い脱衣場が目に入る。
今までの三人で寝ようとすると団子状態になっていた脱衣場とは大違いだ。
そして反対側の壁にはバスタオルとタオルを置いた大きな棚がある。
空いている棚も多いので、着替えなどをここに置いておくのも有りかも知れない。
そしてタオル類以外が入っている棚が一つ。何が入っているのかと取り出してみると、それはいわゆる「湯着」と呼ばれる物であった。色は様々でカラフルである。
「クレナ、これ見てみろよ」
「どうしたの? ……って、何それ? ワンピース?」
肩紐が付いたタイプなので、形状的にはそう見えなくもない。
また他にも男性用の物も揃っている。
「これは湯着って言ってな。風呂に入る時に着る服なんだよ」
「お、お風呂に入るのに服を着るの?」
俺の説明を聞いて戸惑った様子のクレナ。文化の違いか、やはりすんなりとは理解が出来ないらしい。
「今だってバスタオル巻いて入ってるだろ?」
「ああ、なるほど」
バスタオルの代わりになる服だと説明するとクレナも納得出来た様だ。
「て言うか、そんなの作ってまで混浴したいの?」
「どう言う事だ? 俺の世界には普通にある物だぞ?」
「でも、それを作ったのはトウヤのギフトじゃない」
「ん……? ああ、そう言う事に……なるのか?」
クレナに言われて気付いた。
確かに俺は、身体を隠すにもバスタオルでは不便だと思っていたし、三人で使うには以前の『無限バスルーム』は手狭だと思っていた。
ロニが洗濯する姿を見て洗濯機が欲しいとも思っていたし、ろくな歯ブラシも歯磨き粉も無い事には思うところがあった。
この成長したであろう『無限バスルーム』は、それらの問題を解決しているのだ。
寝泊まりするにはまだ不便なところが残っており、ルリトラはまだ中に入るのは辛いと言っているので、全ての問題が解決している訳ではない。
しかし、確かに『無限バスルーム』は便利になっていた。
「俺の望みを叶えてるって事か?」
「と言うより、トウヤの望む方向にギフトが成長しているって感じじゃない?」
「フム、言われてみればそうですな」
ルリトラも、クレナの言葉に同意する。
望んだものが手に入る力だとでも言うのだろうか。
「そんな都合の良い力なのか?」
「私もそこまで詳しくないけど、ギフトと言うのは魂の資質の表れだって聞いた事があるわ」
「魂の、ねぇ」
「つまり、トウヤは魂の髄からお風呂と混浴を求めてるって事ねっ!」
「おい!」
「事実じゃない。この『無限バスルーム』が証拠よ」
ドヤ顔で言うクレナに、俺は怒った表情でずいっと顔を近付けるが、彼女は動じる事なくしれっと言い返してきた。
「……トウヤさま、えっちです」
熟れたりんごの様に真っ赤な顔で視線を逸らしながら、ぽつりと呟くロニ。
クレナに何を言われるよりも、ロニが恥ずかしがりながら言ったその一言の方が心に突き刺さったのは、きっと気のせいではないだろう。
一通り調べてみたが、保管していた物に変化はなく、電気・水道・洗剤類も特に問題なく使えそうだ。
『無限バスルーム』は成長して大きくなり、新たな力を得たと言う事なのだろう。
強くなるのではなく、より便利になっている辺り、もうそう言う能力だと開き直りの境地である。
洗面台が使える様になったため、朝顔を洗ったりするのがすごく便利になった。
洗濯機はロニと一緒に説明書を覗き込みながら、失敗しても大丈夫な物だけで試しに洗濯している。乾燥まで全自動でしてくれる物なので、後は待っていれば良い。
ロニは「箱の中に入れるだけで洗濯が出来る」と言う事に半信半疑の様子だったが、中の洗濯物が音を立てて回り始めると、驚いて隣の俺に抱き着いて来た。
その後はクレナと一緒に、回転し続ける中の洗濯物を目を輝かせながら興味深そうに見詰め、二人して目を回してしまう。
一番驚いたのは洗濯機の音に反応したルリトラがグレイブを手に、無理をして『無限バスルーム』に入って来ようとした事だ。
聞き慣れぬ人間が出しそうにない音に、何か敵が現れたのではないかと思ったらしい。
確かに機械音と言う物は俺にとっては久しぶりに聞く慣れた音だが、この世界にとっては初めて聞く異様な音に聞こえたのだろう。
「ねぇ、ハルノへのメッセージを頼む時に、ステータスのカードの更新も一緒に頼んだらどう?」
「確かにそうだな、やってみるか」
『無限バスルーム』が成長した原因は、やはり俺自身の成長だろう。
たまたまこのタイミングで成長したのか、それともしっかり休息を取った事で成長したのかは分からないが。
新しい『無限バスルーム』を調べていたため、少し遅くなってしまった朝食を済ませると、俺達四人はこの神殿の神官の下へと向かう事にした。
「アテナ・ポリスにいる『女神の勇者』様へ伝言ですか? 構いませんよ」
メッセージを送る事は、適当な神官に声を掛けるとすぐにしてもらえる事になった。
春乃さんがアテナ・ポリスに到着して活動している事は既に各地の神殿に報されているそうだ。
彼女達は現在アテナ・ポリスを拠点にして、巡礼団の者達と共にアテナ内のモンスター被害に対処しているらしい。
ただ送るメッセージがラブレターとはいかない所が残念なところだ。初めての経験なので結構わくわくしていたのに。
と言うのも、この神殿から神殿へとメッセージを送る方法と言うのが、魔法陣の上に乗った術者がメッセージを読み上げ、送り先の神殿にある粘土板にそれを刻むと言うものなのだ。
つまり、送ってもらう神官にメッセージ内容を読まれてしまうと言う事である。
ついでに言ってしまえば、送られたメッセージはまずあちらの神殿でも内容をチェックされるそうなので、そちらでも見られてしまう事になる。
そのためメッセージは当たり障りのない事しか送る事が出来ない。好きだとかそう言う類のメッセージを送れないのは当然として、『砂漠の王国』についても同様である。
そこで俺は、無事にトラノオ族の集落を救う事が出来たと言う事と、クレナとロニと言う新しい仲間が出来たと言う事。
そしてケレス・ポリスに滞在する期間は短いと言う事と、そう遠くない内に一度会いに行く事を伝える事にした。
そう遠くない内と言うのは、『砂漠の王国』の調査が終わってからと言う事だ。
この件についてはメッセージでは送る事は出来ない。調査がどの様な結果になるかは分からないが、直接会って話す必要がある。
メッセージの内容は俺が決め、クレナに代筆してもらって神官に手渡した。俺ではまだスムーズに文字を書く事が出来ないからだ。
一応俺も『女神の勇者』ではあるが、メッセージを送る代金はしっかりと支払う事にする。
おかげで結構な値段で、一般人が気軽に利用出来るものではない事が分かった。
続けて俺のステータスカードを更新してもらう。そう、俺だけだ。
と言うのも、ルリトラは俺の修行につきあっただけなのでレベルが上がっているとは思えないらしい。
そしてクレナとロニはと言うと、『空白地帯』に入る直前に更新したところなのだそうだ。
ちなみにクレナはレベル20、ロニはレベル19。クレナの方は一流の仲間入りを果たしており、ロニの方もあと一歩と言ったところだ。
クレナのステータスは平均的に高く、特にMPとMENが高い。ロニは逆にMPとMENが低めでTECが飛び抜けて高かった。
俺のステータスカードの更新は、神官長立ち会いの下で行われる事になる。
大袈裟だと思うが、俺が『女神の勇者』である以上これぐらいは当然の事らしい。
そして更新して出て来たカードは、今までと同じブルーのカードだった。残念ながらレベル20には到達出来ていなかった様だ。
レベル19。ロニとお揃いであるが、それは些細な事であった。
「……なによ、これ」
右隣から覗き込んでいたクレナが呆れた様な声を漏らす。
問題はステータスの方だ。尖っているのだ、ステータスカードに描かれた図形が。
「これ、MPとMENの値がカードからはみ出してますよ?」
そう、他のステータスも軒並み伸びていたのだが、左隣から覗き込んだロニの言うMPとMENが飛び抜けて――いや、カードの枠に収まり切らず突破しているのだ。
ユピテル・ポリスの神官長だって、カードの枠内に収まっていた。そう考えると、これはどれだけ規格外だと言うのか。
トラノオ族の集落での修行でどれだけ成長したか楽しみにしていたが、流石にこれは予想外だった。
神官長達も驚きを隠せない様子で、流石は勇者様だと口々に褒め称えている。
「集落でギフトを使い続けたせいでしょうか?」
頭の上から覗き込んだルリトラも、驚きを隠せない様子だ。
確かに、考えられるとすればそれぐらいだろう。他に原因は思い付かない。
「あっ……」
ここで何かを思い付いたらしいクレナが小さく声を上げた。
「神官長様。先程お願いした案内人の手配、よろしくお願いしますわ。わたくし達は準備をしてまいりますので」
いつもと違う口調でそう言うと、クレナは俺の手を引いてそそくさと退室してしまった。
この場で説明するのは不味いと思ったのだろう。それを察した俺達は、そのまま彼女に従って部屋に戻る事にする。
部屋に入ったクレナは、気疲れした様子でソファに腰を下ろした。
俺とロニは向かうのソファに並んで座り、尻尾が邪魔でソファに座れないルリトラは、俺達の隣の床の上に腰を下ろす。
クレナは俺達も座った事を確認すると、おもむろに口を開いた。
「トウヤ、あなた水不足の集落のために毎日半日ぐらい水を出してたのよね?」
「ああ、正確には毎日六時間から七時間ぐらいかな」
その答えを聞いて、大きくため息をつくクレナ。何か問題があるのだろうか。
「ハッキリ言うけど、私だって一時間も魔法を使い続ける事は出来ないわ。休憩を挟みながらなら何とかなるかも知れないけど、それでも数日動けなくなるでしょうね」
「『無限バスルーム』の場合は、そこまで負担は掛からないんだが」
「それでも使い続けた。毎日ギリギリまでMPを消費しながら」
「おかげで水を溜めるのは半月で終わりましたな」
言われてみれば、早く終わらせるために出す水の量も増やしていた気がする。そのため同じ時間でもMPの消費は日々増大していただろう。
「うかつだったわ。私の火傷を傷痕一つ残さず治せた時点で気付くべきだった……」
頭を抱えるクレナ。言われてみれば、俺が使う『癒しの光』は最も基礎的な回復魔法だ。
それを使ってあれだけの効果を引き出せたと言う事は、それを支える魔力はそれだけ強大と言う事になる。
あの時はクレナも冷静ではなかったのだろう。気付けなかったのも無理もない話である。
「そう言えばトウヤさま。集落を出た後も、洗濯物を乾かすのに『浴室乾燥』ってやってましたよね? あれもMPを使ってるんですか?」
「ああ、使ってるぞ。『無限バスルーム』の中では、何をするにしてもMPを使っている」
現在扉を閉じた『無限バスルーム』の中で洗濯機を使っているが、これも俺のMPを使って動かしているのだ。
ロニは素朴な疑問をぶつけてきただけなのだろうが、クレナは俺の答えを聞いて絶句していた。隣のルリトラも目を丸くして俺の方を見ている。
そして俺も答えながら気付いてしまった。
クレナも一流の領域に足を踏み入れている魔法使いだが、彼女は負担が大きいため一時間も魔法を使い続ける事は出来ないと言う。
それに対して俺は毎日六、七時間ギリギリまでMPを消費し続け、集落を出てからもMPを消費しながら旅をしていたのだ。
更に言えば、休憩中も混浴しながらもMPを消費し、寝ている間も換気するためMPを消費していた。
一々気にしていなかったが、もしかしたら中に物を保管するのもそれを維持するためにMPを消費していたのかも知れない。
『無限バスルーム』が成長し更に便利になったので、これからも使ってMPを消費し続けるだろう。
改めて考えると、これはとんでもない事である。
「トウヤの魔力、何十年も修行を続けた魔法使い並になっているわ。伝説級よ」
その結果がカードの枠に収まらないMPとMENだ。
光の女神の祝福を受ける者は、この世界の人間よりも成長しやすいと言うが、俺は俺自身も気付かぬ内に常人の枠を飛び越えてしまったらしい。
これからも使い続ければ、それに合わせて成長し続けるだろう。
「で、あなたどんな魔法が使えたっけ?」
「基本の光の精霊召喚、『癒しの光』と『解毒』だな」
問題があるとすれば、その伝説級の魔力も、今のところ『無限バスルーム』以外にろくな使い道が無いと言う事である。
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