「なろう」システム予備知識:文字数上限について
1.実質的な上限値は七万文字
なろうサイト上におけるメイン機能、「新規小説作成」および「執筆中小説」からの作品本文の編集においては、文字数がカウントされていることは皆さんご存じでいらっしゃることかと存じます。
さて、この編集画面において、システム上の明示的警告としては「文字数(空白・改行除く)」カウントが四万文字以上になると「文字数制限を超えました」という赤字警告文がカウント部直下に表示されてきます。
実はこの警告表示そのものは実際上の制限動作をともなっておらず、無視して四万文字以上の本文を編集保存してしまうことが可能です。
しかし、まったく無制限というわけでもなく、「文字数(空白・改行含む)」カウントが七万文字を超えていると保存実行時にエラーとなってサーバー側から拒否されてしまい(「エラーが発生しました」「本文は70000文字以内で入力してください」の表示あり)、編集行為が実質無効となります。
よって、システム上の制約としては、七万文字が文字数の上限だと言えることになります。
普通に書いている分にはあまり目立つような制限ではないでしょうが、たまたま超絶ハイテンションな日に調子に乗ってガリガリ書き込みまくって四万文字超え、あれまだ保存できるじゃんもっと書いたれヒャッハー、とかしていますと、知らずに七万文字を超えた際に加筆分がネットの海にロストする、といった悲劇がひょっとしたら発生しうるかもしれません。
四万文字超えて警告表示出てきた際には素直に従う、少しくらいオーバーしても保存可能という面はキリのいいところまで書き上げることを許容してくれているマージン幅だくらいに理解しておくと無難かもしれません。
2.ただしダイレクト投稿だとスルーできる
この問題をややこしくしている事例がこちらです。
たとえば「短編」投稿の小説を検索ページにおいて「文字数の多い順」と並べ替えた(ソートした)場合に、十万文字超の作品が複数存在しており、中にはなんと二十万文字超の作品まであることを調べてみたことある方でしたらご存じでいらっしゃるかと存じます。
なぜそんなことが可能かというと、「ダイレクト投稿」機能において本文欄に直接テキストを入力(あるいはコピー&ペースト)して投稿した場合、サーバー側保存にまつわる文字数上限エラーが引っかからないまま投稿できてしまうようです。
弊方で試してみたところでは三十万文字超であっても特にエラーなどなく投稿実行直前の最終確認画面まで進めてしまえました。(実際の投稿はサーバー側に無用の負荷をかけかねないことやテスト投稿の事後削除などが不誠実であるため行っていません。)
この点を取り上げてみたならば、なろうサイト上における小説投稿には実質的に文字数上限がないとも言えてしまうかもしれません。
どうしても一つの短編や、連載作品であっても一話の中でまとまった文章量がなくては表現が追求しきれないといった場合に、この事例を知っておくことがもしかしたら役立つ日も来る……かもしれませんね。
3.ファイル投稿の「1MBまで」表記は嘘っぱち
新規小説作成にはテキストファイルをアップロードして反映保存させる形の「ファイル投稿」機能が用意されています。
公式の注意表記では「1MBまで」と簡素にしかアナウンスされておりませんが、実際に試してみると1メガバイト前後のファイルではアップロードをまったく成功できません。
何か別の条件があるのかといろいろ試してみたところ、結果はファイル容量は関係せずに「七万文字」だけ見られている、でした。(判明した際には正直いって「なんだそりゃ」と思ってしまいましたよ……。)
条件の詳細は前述「1」項と同一で、「文字数(空白・改行含む)」カウントが七万文字以下であること、です。
ファイル容量に換算すると、改行や空白の有無で前後してくるのですが、おおむね200Kbyte~205Kbyteあたりに収束してくるものと見受けられました。
知らずに公式表記にだけ従ってアップロードしようとすると、いつまでたっても保存エラーの呪縛から抜け出せないかもしれません。この事例がどなたかのお役に立つことがありましたら大変幸いに存じます。
以上、簡単ながら共有させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
※なろう公式ブログ記事より(https://blog.syosetu.com/?itemid=1237)、
2015年01月15日のシステム更新によって仕様が変更されました。
七万文字上限が一貫され、ダイレクト・スルー・アタック(投稿/編集)が出来なくなったようです。
※2015年01月28日のシステム修正により、本文編集画面における下部の文字数カウント部に表示されるエラー赤字警告は七万文字上限(「文字数(空白・改行含む)」基準)に即した動作に修正されております。




