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どエルフさん  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
第一部第三章 獣人娘と砂漠の遺跡
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第25話 どエルフさんとデスワーム

 砂漠を行く男戦士と女エルフの一向。

 ふと、女エルフが地面に空いている無数の穴に気が付いた。


「なにかしら、これ」

「!? だめだ、モーラさん、それに近づいたら!!」


 不用意に杖の先を地面へと向けた女エルフ。

 するとそこに向かって、にゅるりと穴の中からピンク色したテラテラしたひも状のものが飛び出してきた。


 天高く伸び、鎌首をもたげたそれは、とてもとても巨大な――。


「「男性器ミミズ!?」」


 男戦士が戦慄する。

 ついでに、穴から出てきた大ミミズ――デスワームも戦慄した。


「どういうことだモーラさん!? なんだか、音の響きから本来感じることのないいやらしさを感じたんだけれども!?」

「いやいやいや、私はちゃんとミミズって言ったわよ。言ったのはこっち――」


 指を向けられて、女修道士シスターがはにかむ。

 てれりてれりと彼女は頭を掻いた。


「いや、あんまり立派だったもので、つい」

「なんだコーネリアさんか。びっくりさせてくれるなぁ」


 下ネタは勘弁してくださいよ、と、男戦士。

 どうもすみません、と、素直に謝る女修道士。


 そして、自分がそれを言った時と、随分扱いが違うことに釈然としない女エルフ。


「で、なんなのよ、この巨大ミミズはいったい」

「デスワームだ。砂漠に棲み、巣の近くに迷い込んだ動物を丸のみにする、そりゃもうべらんぼうめに危険なモンスターだよ」

「へぇ」


「キュロキュロキュルーン!!!」


 のんきにそんなやり取りをする男戦士たちにデスワームが襲い掛かる。


「なにのんきにちん○がどうとかやってるのよ!! 先制とられたじゃない!!」

「あっ、ちょっと、そこまで直接的な表現は」

「流石はどエルフさんだ、さす」

「言ってる場合か!!」

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