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  作者: 鵜狩三善


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蝶鳴り

 ある男が墓荒らしを企てた。

 交易で財を成した商人の幼い子が死に、その棺に金品がみっしり詰められたと聞き及んだからだ。

 昼のうちに墓地を訪れ目星をつけ、夜が更けてから忍び入った。

 まだやわらかな土を用意の鍬で掘り返そうとしたところ、土中からわっと五色の蝶たちが出た。蝶の群れは夜気に舞い上がったとみるや、鉄砲の如き轟きを発して次々に爆ぜた。

 男の耳はそれで潰れ、音に驚いて飛び出してきた寺の者たちに、七転八倒するところを捕らえられたそうである。


 幼子の墓はそののち整えられ、改めて供養が為された。

 この法要の最中、一匹の蝶がどこからともなく現れて、父である商人の肩にとまった。それきりそのまま少しも動かず、やがて読経が終わるとぽんと軽い音で弾けた。

 頑是(がんぜ)ない子供の笑い声だけが、後にしばし残ったという。

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