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  作者: 鵜狩三善


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ポイ捨て

 昼食を摂って自堕落にごろごろとしていると、犬が俺のところにやってきて騒ぐ。暇なら散歩に連れて行けという事らしい。

 どうせ予定のない休日だ。支度をして外に出た。

 行き先は犬に任せてぼんやり散策していると、向こうからくわえ煙草の男がやってきた。

 気づいて俺はリードを短く持ち替えた。愛犬は小型の室内犬ではあるが、犬を怖がる、或いは嫌がる人間もいると承知している。

 男は猫背気味に通り過ぎて、その際にぽいと煙草を投げ捨てた。

 不躾(ぶしつけ)な奴もいたものだ。

 火を消した様子もなかったし、ならば踏み消すくらいはしておこう。そう思って路面を探して、ぎょっと()け反った。

 落ちていたのは煙草ではなかった。

 綺麗にマニュキュアを施した、女の指だった。






 こえ部へもお題として投稿、朗読していただいています。


http://koebu.com/topic/%E3%80%90%E7%9F%AD%E7%B7%A8%E3%80%91%E3%83%9D%E3%82%A4%E6%8D%A8%E3%81%A6

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