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  作者: 鵜狩三善


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忘れ物

 買い物帰り、児童公園の砂場に置き去られたボールが目に止まった。

 真新しい、明るい黄色のボールだった。

 団地の敷地内の公園だから、ここに住む子供のものだろうとは見当がついた。このままにしておくべきか、拾って保管しておくべきか、逡巡したその時。

 ぬっと、砂中から手が出た。

 小さな子供の両手だった。

 大事そうにボールをつかまえると、再び砂に沈んだ。ボールもまた、抵抗なく共に沈んだ。

 忘れ物に気がついて、慌てて取りに来たのだろうと思った。

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