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  作者: 鵜狩三善


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重くなる

 近所のコンビニに行く途中に、小さな駐車場がある。よく見るタイプのコインパーキングだ。

 先日そこの前を通ったら、ふっとパーカーのフードに重みがかかった。

 通り過ぎたところで、元通りに軽くなる。

 あれ、と思って引き返した。するとまた重くなった。

 その後幾度か試してみた結果、フードつきの上着で駐車場前を通過すると、そこに奇妙な重みがかかるのだと判明した。

 気づかないひとはまるで気づかない程度の重量だけれど、知っていさえいれば確実に気づける差異でもある。

 誰も知らない秘密めいていて楽しくて、私はパーカーを羽織って出かける事が多くなった。


 ところで重くなっている間、フードには何が入っているのだろうか。最近はそれがちょっと気になっている。足を止めてフードをひっくり返して、確認したくなる時もある。

 けれど今のところはぐっと我慢している。踏み込み過ぎればこの不思議をなくしてしまうかもしれないから。


 私は今日も行き過ぎる。

 今日もフードは重くなる。

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