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  作者: 鵜狩三善


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一足お先

 夕食を終えてごろごろしていると、「後もうアンタだけだから、とっととお風呂済ましてきなさい」と母に蹴られた。

 仕方なしに起き上がってのそのそ風呂場へと向かう。服を脱いて浴室の戸を開けたら、なんと湯船に浸かっている俺と目が合った。

 あちらの俺も驚いたのだろう。俺と俺は自分同士でしばらくぽかんと顔を見合わせた。

 そのうちにふっと意識を失った。


 次に目を開けると母の顔があった。あまりに風呂上がりが遅いから様子を見に来たのだという。時計を見ると二時間以上が経過していた。

 長湯しすぎるからのぼぜるのだと、またぞろ母に蹴り飛ばされた。

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