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夜走る
煙草を切らしたのに気づいて、しばし悩んだ。
夜もかなり更けて、所謂丑三つ時である。この時間に煙草を買おうと思ったら、線路向こうのコンビニまで足を運ばなければならない。
これから買いに出るのは大分億劫だった。
おそらく尽きた事にさえ気づかなければ、朝まで不満なく過ごせてていただろう。だが一度意識してしまえば、やはりどうにも口寂しかった。
仕方なく上着を羽織って、冬の夜の中に出た。
しかし間の悪さは続くものだ。丁度線路にさしかかったところで踏切が鳴り出した。
やれやれとため息をついて、俺は満員電車が行過ぎるのを見送った。




