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エピローグ
「お姉ちゃん、またそのペンダント見てるの?」
居間のソファーに座っていた華奈は、後ろからのぞいてきた京樹に話しかけられました。
「そうよ。だってこんなにキレイなんだもの」
そう言うと、手に持ちながめていたペンダントを首に下げ、うれしそうに答えました。
「何度見ても、いつまで見ていても、楽しいわよ?」
「いいなー! 僕もそういうのが欲しいー!」
今度は華奈の横にやってきた幸樹が、目をキラキラと輝かせて言います。
「これはダメだけど、いつか幸樹にも素敵なのを見つけてあげるね!」
すると、キッチンの方から華奈のお母さんが言いました。
「お母さんもそういうの、好きよ。それをあなたにくれた子、元気だといいわね」
華奈は、あの日公園で出会った外国の子から、そのペンダントをもらったのだと家族に話していました。
長い金髪で、キレイなルビー色の目をした少年から────




