第7話
不定期更新です。
突然の、出会い事件から数日が立って、グランドロスさんが全てが終わったと聞きました。
これで、人の国には2度と戻りたくないと、強く思う様になりました。
「大丈夫だ。俺とランドが側に居る。悲しい顔はしないでくれ」
羽根で優しく抱きしめてくれます。ランドも腕の中から精いっぱい羽根を広げてなでなでしてくれました。
「ママ?大丈夫?」
2人で慰めてくれました。もう、落ち込んでられませんね。
決めたのは私自身です、どんな結果になったとしても、精一杯毎日を生きていくのが私のできることです。
「もう、大丈夫よ。ありがとう」
2人に、これ以上心配かけられない。気持ちを切り替えなくては!
美味しい物を食べて、気分を浮上させるわ。
よし!おせちを食べる前に買った、コンビニカツカレーが食べたいわ。
願えば、おせちみたいに出てくるかしら?
「美味しい、コンビニカツカレー食べたい!」
家で温めて食べる筈だった。
厚切りカツとカレーの絶妙マッチ。
トロトロのルーをご飯にかけ、ハフハフ言いながら、熱いのを食べる時の美味しさが 堪らないの!
おせちは別腹。
「エリーナ?それ何のことだ!」
急に叫んだので、驚いてるグランドロスさん。
同じくパニックになるランド。腕の中から飛び出しました。
「ママ!どうしたのー!ママ!」足下をぐるぐる回ってます。
私の手に乗ったカツカレー。あのコンビニの物だわ!
「えーと、カレーの誘惑に抗えなかったの。ランドも食べる?」
首を傾げて、不思議そうにランドが見ています。
「どこから出した?危険物ではないだろうな!」
怪訝そうにするグランドロスさん。
そうね、見た事も食べた事もないからわからないわよね。
「美味しい食べ物よ」
にっこり笑って言った。私の好物のひとつよ。
カレー大好き!色んなカレーを食べまくったわ。
野菜に、チーズ、とろーり半熟卵も乗せたカレーも一味違って美味しい。
お給料を、もらった時に作る贅沢和牛コロコロカレーは堪らなかったわ!
良いお肉は、口の中でとろけるのよ。
「しかし……食べ物の色には見えないぞ!汚い捨てなさい!」
見た目が悪いので、グランドロスさんのまったが掛かったわ!
でも、諦めないわ!
「えー!美味しいのに!!偏見だわ!」
顔を私に近づけていた、グランドロスさんの口の中に、スプーンですくって強引に食べさせた。
「ぐっ!!辛いー!!水、水を!くれー!」
え?鳥さんって辛いのダメ?
ひっくり返って、ピクピクしてるグランドロスを見て驚いた。
「きゃはは!パパダメダメ〜!」
ランドが、グランドロスさんの姿を見て笑ってます。
「えーっと、ごめんなさい。辛いのダメだと知らなかったの」
そんなに辛いかなぁ?私は平気だけど。
ひと口食べながら首を傾げていた。
「人族は、こんなに辛い物を食べるのか?2度と俺は食べたくない」
涙を流して言うグランドロスさん。
親子だからランドも食べられないわね。と思っていたがいつの間にかランドはカツカレー弁当を食べていた。
「ランドは平気なの!」
「うんママ!美味しいね!」
良かったランドが辛いの平気で。
横で、水をがぶ飲みしてるグランドロスさんは、相当辛い物がダメな様です。カレーを食べられないなんて可哀想。人生の半分は損にしてるわ。
今度は、お子様カレーを出してみようかな?
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グランドロスさん
辛いの苦手な甘党。今度の事(おもいっきり笑われた)で絶賛落ち込み中。父親としての威厳丸潰れ。
ランド
エリーナの持ってる魔力を与えた為、エリーナと似ている。辛いの平気。
エリーナ
辛いのも甘いのもイケる口。前世カレーにはまった時、カレーの味完全制覇を目指した。コンプリートした後はカレーの種類はコンビニではカツカレーに限定していた。家では和牛コロコロカレーに愛を捧げてた。作る時は適当な歌を歌ってた。(カレー♫カレー♫和牛お肉コロコロ〜♫お口の中でとろけるの〜♫我慢のひと月待ち遠しい〜♫私のお肉とろっとろ〜♫)割と凝り性。
まだ、自分の力で食べ物を出しているとは気付いていない。
お子様カレーで、再チャレンジを計画中。




