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第5話

不定期更新です。

  最悪です。もう、会いたくない相手に出会ってしまいました。彼らが私に気付かない事を願います。


「伴侶様、次代様、小部屋にお逃げください」


  神官様に言われて、私とランドは小部屋に急いで行きました。


「おい!待て!」


  声をかけられましたが、止まる気は無いです。厄介ごとに巻き込まれるのは嫌です。 無視して小部屋のドアを閉めます。


「ママ!大丈夫?」


  ランドが、心配して私に抱き付いて来ました。酷い顔になってました?


「伴侶様、次代様、この部屋には許可された者しか入れません!ご安心ください」


  神官様の言葉に安心しました。自分勝手な人達に、振り回されるのはもう沢山です。


「はい、ありがとうございました」


  体が、震えているのは気のせいではないようです




 ********************************




  *エリーナが、小部屋に移動後のグランドロスさん視点




「此処は神聖な場所です。土足で踏み荒らす事など許されておりません!!」


  神官が怒りを表しているが、こいつらは分かっているのか!考え無しだからエリーナを罪に貶めたのだろう!

  許さない!


「神獣様!何故!我が国だけ加護をもらえないのです!」


「国民全てが困っております」


「どうか我が国を助けてください」


  こいつらは、分かっているのか!

  自国で、争いばかりして大地を血で汚し過ぎだ!

  加護を、与えるのも馬鹿らしくなる。


「神獣様に、勝手に話しかけるなど不敬極まりない!貴方達は、何を考えているのです!」


  そう、基本俺は神官以外とは話さない。パワーバランスを保つ為だ。

  ひとつの国に、肩入れして滅びを招かない処置だ。


「理由をお教えください!」


「偽りばかりを謀る醜い国よ!我が前に2度姿を見せるな!」


  やっぱり、エリーナを傷付けた者達だ。自分達の、意見以外を受け容れない。

  面倒だ!


「神獣様がお怒りです。此処から直ぐ立ち退いてください。それに伴い、貴方の国は全ての神殿の立ち入りを禁止します!」


「理不尽な!我々を見捨てられるのか!」


「貢ぎ物だけを奪う積りなのか!」


「殿下、神獣と言えど獣です。言葉など通じないのでしょう」


  扉の前で、勝手な事ばかり言っている。この神殿で言霊を飛ばした。

  神獣である俺を、侮辱した報いが彼らに帰って行く。

  俺を、否定する事で世界に否定される。木々は痩せ、動物も魔獣さえ国から居なくなるだろう。

  原因が国民に知られれば、それ相応の罰と、憎しみの対象としての未来しか残されてない。後で悔やむがいい。

  自分達の、行ないの不味さに命を落とすはめになるのだから。


「神官長、あの国はもうダメだ。侮蔑の言葉を放った。世界に否定され滅びるだろう」


「手遅れなんですね。悔い改めなかった、シャンデリア国の未来が消えたのですね」


「エリーナ達の元に行く。後の事は頼む」


「はい、警備の不手際申し訳ありません。後の事はお任せください」


  後始末を神官長に頼み、エリーナがいる小部屋に続く俺専用の扉をくぐった。



 ****************************



  もう、関係無い人達だわ。関わり合いにならなければいい。

  彼らの為に落ち込むのは嫌だわ。

  そうだ!今度はおせちでなく、お揚げの入ったカップ麺を願ってみるわ!


「カップ麺!食べたい!」


  叫んでみました。すると目の前にカップ麺です。

  でっかいお揚げの入った、私の好きなカップ麺が出て来ました。


「ママ!それ何?」


  ランドが、珍しそうに見てみます。この世界に、カップ麺なんて無いですから、一緒に食べてカップ麺の虜になりそうです。


「カップ麺よ。お揚げが入って美味しいの!一緒に食べましょうね」


  お茶用に、沸かしてあったお湯を使い、カップ麺を作ります。これは5分かかりますが美味しいので私は好きです。


「ママ!カップ麺まだ?カップ、カップ、メンメンメン!」


  羽を、パタパタさせて歌ってます。可愛いですね。


「もう直ぐよ、待っててね」


  時間になって、フタを捲ると美味しい匂いと大きな揚げが見えます。フウフウ冷まして、ランドに先に食べさせます。


「ランド、熱いから気を付けてね」


「はーい、ちゅるる、おいしー!もっと!」


  うんうん、カップ麺は美味しいわ。どこから出てくるか分からないけど、きっとグランドロスさんの力かも。

  だって、神獣だから何でもできそう。2人で分けて食べ終わった頃、グランドロスさんが部屋に入って来ました。


「もう2度と、彼らはやって来ないから心配しなくていい」


  グランドロスさんの力強い声に、もう大丈夫なんだと感じて涙が零れます。

  きっと怖かったんですね。貴族時代は、誰も守ってくれませんでしたが、

  鳥さんの、お嫁さんになって守られてます。私は、運が良かったと分かりました。






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