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バレンタインデー特別篇

遅ればせながらバレンタインデー特別篇を書きました。本編には関係ないです。

ランドと日向ぼっこしています。天気がいいと気持ちいいです。普通の地球の鳥さんと違い、お風呂もシャンプーも大丈夫なランドと入るお風呂は楽しみです。今日は、バレンタインデーです。この世界では女の子がチョコをもらえます。種族は関係なく男の子が女の子にあげるんです。


「エリーナ!今日はバレンタインデーだ!チョコ取って来るから貰ってくれ」


そう、日本とは逆です。女の子がもらえます。一週間前から、そわそわしていたグランドロスさんがそう叫んで外に飛び出して行きました。


「はい、あれ?もう見えない」


凄いスピードで飛んで行きました。グランドロスさん帰りはチョコ持ってますから気をつけてね〜!


「パパ行っちゃった〜。ママ!はいチョコ」


「わあ〜!ありがとう。ランドが1番ね」


そう言うと喜んで笑ってくれます。


「ぼく1番〜!パパ2番〜残念〜キャハハハッー!ママ〜踊りも見て!」


ランドが踊りを踊り出しました。可愛いです。まず手(羽)を上にあげてくるくる回りポーズ前世で言えば、俺カッコいいぜ!みたいな感じに決めたあと2回ステップを踏んで空中で一回転、降りてからお尻を向けてフリフリ、羽を広げてバタバタを2回繰り返しました。もの凄〜く可愛いです。


「ランド可愛いです!どこで習ったの?」


「おじいちゃん達〜だよ」


よく聞くと私達が、グランドロスさんの実家に行った時に教えてもらったそうです。ついでに、昔パパは踊りが下手でお嫁さんが来るか心配していたのよ、と話していたと教えてもらえました。チョコを贈り踊るのが、神獣一族のやり方だと聞いてきたよ〜、とランドが言ってますが、グランドロスさんの踊りある意味楽しみです。ランドが踊ったのと同じ踊りだそうですから可愛いいグランドロスさんが見れるかも?


「ランド上手ね。可愛かった♡ありがとう」



ランドは小さいながらも気の付くいい子です。チョコをこの間神殿に行った時に、神官長に頼んでいたチョコをもらって来てました。グランドロスさんの落ち込む姿が目に見えるようです。


リーンゴーン〜!リーンゴーン〜!付けて貰ったベルが鳴ってます。結界が張ってあるので誰も入って来られませんが、グランドロスさんを訪ねて来る人が偶にいるので付けてもらいました。誰だろう?


「エリーナ〜!エーリーナー!」


外を覗くとフラオルさんです。大きなチョコを抱えてます。グランドロスさんに悪いので無視する事にしました。フラオルさんは厄介な神獣です。私は、人妻ですから受け取らなくてもいいですよね。受け取れば落ち込むのは間違いないです。もう既にランドに負けてます。フラオルさんにも出し抜かれたと知れば、マアナさんみたいに滝製造しそうで怖いです。それに水浸しになったら掃除が大変そう!


「エリーナ〜!出てきてくれ〜!」


帰りそうもないです。可哀想ですが諦めてください。奥の部屋には声は聞こえないのでいいかなぁと思い部屋でランドと遊びます。しばらくするとグランドロスさんが帰って来ました。


「お帰りなさいグランドロスさん」


「パパ〜おかえり〜!」


「……ただいま…あっ……ごめんエリーナ」


元気がないグランドロスさん。それもその筈、チョコが入った箱が壊れてます。いつも荷物を入れてる丈夫な物が凹んでます。きっとフラオルさんと言い合いにでもなったんですね。


「グランドロスさん大丈夫ですよ。ね!チョコください」


泣きそうなグランドロスさんが箱をこじ開けてくれましたので、中からリボンの付いたちょっと凹んでいる箱を開けて中を見ました。粉々でした……ひとつ欠片を口に入れた食べてみると、美味しいです。神官長が用意してくれた物ですから間違いなしです。


「美味しい!グランドロスさん美味しいです。ランドも食べてみて」


本当は他の人にあげてはいけない物ですが我が子は別です。


「おいしい!パパ〜おいしいよ!」


「あ!グランドロスさん、ランドからもチョコもらったのよ♡可愛いい踊り付き!」


「え?ランドから?」


えーと、呆然とするグランドロスさん。口が開いたままになってます。


「パパ〜ぼくが1番だよ〜パパ2番〜」


「……2番…ランドに負けた。フラオルに邪魔されチョコは粉々…」


このままだとダメだよね。そうだ!踊りを褒めたらいいよね!


「グランドロスさん!踊り見せてください!」


「わかった。見ててくれ!」


グランドロスさん、踊りが下手だと聞いてましたが……笑いを(こら)るのに苦労します。お腹が(くる)しいです。手(羽)と足があってませんちぐはぐになってます。ランドがトントンと踊ってた踊りが、ドタバタ、お尻がひょこひょこぷりぷり揺れてます。才能がないようです。ごめんなさい、心の中で思いっきり笑ってます。


「キャハハハッハー!パパ〜へたくそだよ〜!」


「下手?へたくそー!」


そのまま固まり動かなくなったグランドロスさんは、どんなに声をかけても朝までそのままでした。散々なバレンタインデーになったグランドロスさんでした。











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