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第14話

明日は遅くなりそうです。0時に間に合うかなぁ〜。

唐突ですが今、籠のバージョンアップした部屋型籠で運ばれてます。実家から通信で嫁の話を聞いた両親からの呼び出しが来ました。


「両親から、嫁を連れて来いと通信が来た」


真剣な顔で話をするグランドロスさんがいます。ですが、本当は行きたくなさそうです。


「神獣族の住処にですか?私が行っても怒られませんか?」


疑問もありますので、聞いておくは無駄にならないと思って聞きました。


「大丈夫だ!俺が守る!両親にも文句は言わせない!」


頼もしいですグランドロスさん。でも、喧嘩ごしにならないでくださいね。穏便にお願いします。


「グランドロスさんの両親とは仲良くなりたいです」


この世界との両親とは仲良く出来ませんでしたので、せめてグランドロスさんの両親とは仲良くしたいと思います。


「エリーナ!心配しないでくれ!両親には絶対認めさせる。ランドを見れば分かってくれるはずだ」


力強い味方がいます。私は幸せですね。グランドロスさんに拾われた、私は運が良かったです。


「はい、グランドロスさん」


次の朝に出発ですが、ドキドキで眠れないと思ってましたが、グランドロスの羽の中に包まれるとぐっすり眠れました。天然羽布団の威力は侮れないです。そして、この間より乗りやすくなった、外が窓から少ししか見えなくなって怖くないです。大きなベットが中央にあり寝て移動です。今度は楽ちんですね。ランドとポンポン跳ねて遊びました。


「ママ〜楽しいね〜」


ポンと飛び跳ね一回転です。運動神経もいいランドです。


「面白いわね」


ベッドで遊んでいたらグランドロスさんの声がしました。



「今から転移する。揺れるが、大丈夫だから心配しないで乗っててくれ」


グランドロスさんの故郷に行きます。別の場所なので、どんな景色が見れるのか楽しみです。鳥さんの家が、木の上に沢山あるのか興味津々です。


「はい、着いたら教えてください」


「パパ〜教えてね〜」


ランドも、初めてグランドロスさんの両親に会います。孫になるランドを歓迎してくれると嬉しいですが。


「分かった!」


転移が始まると、籠が少し揺れてます。危ないといけないので動かずにグランドロスさんの許可が下りるまで、ランドとじっと待つ事にしました。


「ママ〜!おじいちゃんとおばあちゃんは優しいかなぁ〜」


「パパの両親だもの優しいと思うわ」


「フラオルさんみたいに僕と遊んでくれる?」


「ええ、きっと遊んでくれるわ」


ランドも初めて会う祖父母に緊張している様です。


「着いたぞ!もう直ぐ家だ。下りるからもう少し待ってくれ」


もう直ぐで着くそうです。大人しくして着くのを待ちます。


「ランド、エリーナ着いたぞ〜。出て来ていいぞ」


大きな庭付きの木の上の巣です。入り口にグランドロスさんにそっくりの色をした鳥さんが2人います。籠を下りて2人の方に行きました。


「父さん、母さん、エリーナとランドだ。俺の嫁と息子だ。仲良くしてくれよ」


驚いた顔で私達を見ています。鳥の表情は分かり難いですがだいぶ慣れたのと、どの種族共通で口を開けたまま閉じるのを忘れると言うリアクションは変わりません。


「……あ、本当に人族の嫁?」


「グラン!どこから攫って来たの!誘拐犯じゃないでしょうね!」


お母さんの怒鳴り声が響きます。誘拐犯じゃないです。拾われて感謝してます。


「母さん!この子は間違いなく2人の子だよ」


落ち着いた感じのお父さんがお母さんを落ち着かせようとしてくれてます。


「孫!可愛い♡名前は?」


「ランドだよ。おじいちゃん、おばあちゃん」


トテトテと歩いて挨拶に行った、ランドの可愛い仕草に釘付けです。


「!!グランの小さい時より可愛いわ!」


ランドはおばあちゃんに抱きしめられてびっくりしてます。


「エリーナです。グランドロスさんの嫁にしてもらいました。よろしくお願いします」


挨拶しましたが、2人共固まってます。そんなに珍しいですか?


「……こ、こちらこそよろしくね」


「グランをよろしく頼む」


何とか認めてもらえました。ほっとしているグランドロスさんがいます。


「はい、私の方こそお願いします」


挨拶が終わり部屋で寛いでと客間に案内されました。鳥さん仕様の客間ですが、グランドロスさんの羽があれば困らないので大丈夫です。美味しそうな果物も置いてありました。


「エリーナ、この部屋に居てくれ。外は危ないから出ないでくれよ」


「はい、果物は食べてもいいですか?」


美味しそうなのを食べられないのは辛いです。


「食べてもいいぞ」


色んな種類があるので楽しみです。ランドと2人、グランドロスさんが部屋に帰って来るまで果物を食べて待ちます。



************************************



グランドロスさんと両親の会話(父親視点、心の声とも言う)



「グラン、記憶違いでなければ、この間結婚したのは同族のお嬢様だと思っていたが違うか?」


私の息子が、私の後を継いで神獣家業を継ぎ神の使いを他所でやっている。行く前に同族の嫁を貰い幸せそうに旅立って行ったのは僅か半年前だ。


「……違わない、逃げられた!卵をもらった後に温めるのを止めて逃げたんだ!卵が死にそうになって……そんな時に食べ物をもらった。チャンスだと思って飛びついた」


孫は1度死にそうになった!あの可愛い孫が!1度目の嫁は薄情な女だったらしい。自分の力を継がせる子供は、大概卵を貰い育てるのが普通だ。だが、夫婦が愛情と魔力を注がないと卵は死んでしまう。貴重な卵は1人に1度しかもらえない。息子も必死だったのだろう。今では新しい嫁(人族)に、私から見ればメロメロだ。孫も嫁とグランの魔力をもらって普通よりも強い力を宿している。


「逃げた元嫁はどうしてる?ここでは見かけないが」


向こうの親には会ったが1度もそんな話は聞いてない。黙りを決め込んだな。神獣家業は大切な、神から与えられた仕事だ。疎かにする事は出来ない。だから、ここから治める世界に行く時は、大抵見合いをして伴侶を連れて行くのだ。卵を温める前なら許せる事だがそうではないのだから、後で彼奴らを説教だ!


「俺の聞いた話では、他の男と別世界にいる。もう、俺には関係ない」


卵を、ダメにされそうになったのは許せる事ではない。息子の中ではもう要らない存在になっているようだ。


「納得している事ならいい。新しい嫁と仲良く暮らせばいい。応援するぞ」


「ありがとう!父さん!」


息子に聞きたい事がもうひとつある。フラオルの事だ。ハニームーンに押しかけていると、食べ物を差し入れしたと聞いたが本当だろうか?食べ物は伴侶以外からはタブーのはずだぞ。


「聞きたい事があるが、フラオルが食べ物をお前の伴侶に渡したと聞いたが本当か?」


それを聞いた息子が固まった。真実かー!くそっ!弟に文句を言いに行かないと!育て方を間違っている。昔から弟は変わっていたが、その息子のフラオルも一緒なのかー!


「本当だ!知っているなら仕方ない!どうにかしてくれ!いくら行っても聞かない!」


息子は困っているようだ。しかしあの、弟の息子(フラオル)だ。止めるはずないか、私も弟に散々迷惑を掛けられた。多分言っても無駄だろう。すまない、助けてやるのは無理かもしれない。



**********************************



グランドロス


緊張した両親の紹介が終わりほっとする。父親にフラオルの事が知られていた。扱いに困り助けを請う。


エリーナ


両親が、いい人らしいと分かり安心。緊張した紹介が終わり、部屋に置いてある歓迎の果物に釘付け。美味しい果物に舌鼓を打ち幸せ。ランドと食べ比べをし楽しくグランドロスを待つ。


ランド


おじいちゃん、おばあちゃんに会う。新しい顔を覚えた。部屋の果物をママと食べられて幸せ。


グランドロスの母


人族の嫁に驚く。ランドの可愛さにメロメロに。新しく連れて来た嫁が攫われてきたのでは!と勘違いし息子の機嫌を損ねる。


グランドロスの父親


フラオルの元カノより情報が入る。同族の嫁のはずがいつの間にか人族嫁がいた!と驚き、通信で家に呼び出す。真実を知り息子に同情。ただ、弟の息子(フラオル)が人族嫁に食べ物を差し入れ。大丈夫か!と心配になるが、自身も昔から弟に迷惑を掛けられて来た。回避が難しく巻く込まれるのが前提。助けられないと心の中で謝る。











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