第13話
次回更新は明日の夜遅くにします。
巣のドアが直された後大変な事になりました。今までは小鳥さんは飛んで来れたのですが、全部巣の木に止まれず落ちてます。
すってんころりんです。
「ママ!小鳥さんかわいそうだね。また、落ちたよ〜!」
巣の庭にも入れなくなって残念そうです。見事な程滑り落ちてます。
飛べばいいと思いますよね。
でも、無理なんです。
ドアを直した時に精霊さんに、センサー登録されてない物は外に落とす様になっているそうです。
気の毒に。
「パパが帰って来たら、小鳥さんは怪我しない様にしてもらいましょうね」
「うん!ママ、小鳥さんを助けてね」
ランドには内緒ですが、それ以外の物も全て落ちてます。
他の小動物から、虫までです。
下に、設置してある網の中(特殊な網)に入ってます。
不審者、及び落ちた物は、全て危険行為は出来ませんので食物連鎖の争いは出来ない様になってます。
「エリーナ!ランド!元気かぁー!」
大きな、声を出して叫んでいるのはフラオルさんです。気まぐれで遊びに来てくれました。
「フラオルさん、こんにちは」
「フラオルさん、遊ぼう〜!」
ランドが、遊んでもらおうとタックルしてます。
子守をして貰う間に片付けをする事にしました。
結界はありますが、フラオルさんは玄関を直したため弾かれずに入れます。
「良かったわね。遊んでもらえて。私は部屋の掃除でもするわ」
「おう!任せろ!ランド遊ぼう」
楽しそうに、ランドと遊んでいるフラオルさんを見て安心して掃除が出来ます。
序でに、クッキーでも作っておやつにしようと思います。窓から、庭が見えますのでランドの笑い声を聞きながら片付けました。
「あ!また小鳥さんが落ちたよ!助けてフラオルさん!」
ランドが、小鳥が落ちたのを見てフラオルさんにお願いしてますね。
「あー!そうか強化し過ぎて落ちてるのか!」
フラオルさんが、精霊さんを呼んで改造を始めました。
精霊さんに乗せてもらい、フヨフヨ浮遊しながらランドが作業を興味深く見ています。
「ランドも大きくなったら、精霊契約をして使える様になるぞ〜」
「本当?僕も早く精霊さんが欲しいな〜」
ランドも精霊さんが欲しい様です。グランドロスさんの息子ですから大丈夫。
きっと、契約できますよ。クッキーが焼けたのでおやつの時間にします。
「ランド〜!フラオルさ〜ん!クッキー焼けましたよ〜。おやつにしましょう〜!」
「はーいママ!」
「エリーナのクッキー!楽しみだ!」
3人でクッキーを食べていたら、グランドロスさんが仕事から帰って来ました。
「フラオル!どうして居るんだ!!来るな!と言っておいた筈だ!」
怒ってます。ハニームーンの期間はまだ続いてるのですか?日にちを聞いてなかったので、もう終わったと思ってました。
「いいじゃないか。減るもんじゃあないしー!」
「減る!エリーナは俺の嫁だ!勝手にクッキー食べるな!俺のだ!」
家族以外には食べ物あげてはダメなんですか?神獣ルールは難しいですね。
「グランドロスさんの分のクッキー取ってありますよ。はい、どうぞ。特別に大きいのを入れてます」
受け取ったクッキーを、ボリボリ食べだしました。ニコニコしながら食べてます。
グランドロスさんは、食べ物をあげると物凄く喜びます。
理由は分かりません。神獣様だけの特性ですか?
機嫌を直す時には、使い勝手のいい手なので助かります。
「フラオル!もう帰れ!ここは俺の巣だ!お前も早く嫁を貰え」
グランドロスさんが、怒ってフラオルさんを追い出そうと必死です。
「えー!帰りたくない!エリーナみたいな嫁が俺も欲しい」
駄々をこねるフラオルさんを、巣から強制的に蹴り飛ばしてました。
ドカッ!ゴロゴロゴロ!
「ギャアアーッ!落ちるー!」下に落ちて行きました。
「……」
無言のグランドロスさんがいい気味だと、フン!鼻を鳴らしてます。
「あれ?ママ〜!フラオルさん落ちたよ〜!」
フラオルさん…貴方飛べるの忘れてますよ。ランドが不思議がってます。
素直に帰った方がいいです。グランドロスさんと喧嘩して、怪我しない内にお願いします。
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グランドロス
留守の間に巣に進入され、伴侶の食べ物を貰っているフラオルの嫉妬している。いくら言っても懲りないフラオルに怒りを感じている。エリーナに大きいクッキーを貰いご機嫌に。
エリーナ
フラオルを子守として重宝する。使い勝手の良い人扱い。グランドロスさんには1番大きいクッキーで懐柔。
ランド
フラオルと遊んで貰って満足。精霊さんに興味あり。飛ぶのを忘れて落ちるフラオルさんをおかしいと思ってる。
フラオル
居心地のいいグランドロスの巣に勝手に突撃。怒られても懲りない。ランドと遊ぶのは好き。伴侶でもないのに食べ物をくれるエリーナに感謝。クッキー大好き。グランドロスに蹴り落され、飛ぶのも忘れて素直に落ちた。丈夫なためかすり傷程度。




