第11話
土日更新は無理かも。月曜日の夜遅く更新になりそうです。
何度か落としましたが、ランドも気に入ったゴルフごっこをしています。毎日の楽しい日々が信じられないくらい幸せです。落とした「俺に任せろ!」拾いに行くグランドロスさんの喜々とした表情、ランドが「パパかっこいい!」と拾いに行くグランドロスを褒める。ランドにかっこいい、と言われご機嫌なグランドロスさん。
一昨日からグランドロスさんが、初めて私達を置いて出かけています。何でもステッペン山脈奥の神殿に出かけて行ったからです。今日帰って来るはずですが、お土産話に期待しています。
「パパ、まだかなぁ〜」
2日も居ないのは初めてだったので、ちょっぴり寂しかったのは内緒です。ランドも私と同じだと思います。
「そうね〜、早く帰って来てくれるといいわね」
グランドロスさんのふわふわの羽に包まれ無いと安心して眠れなくなりました。グランドロスさんが、飛んで来て居ないか〜と外を見ていると、猛スピードで近づく塊がみえます。色が違うのでグランドロスさんではないです。
「ヤッホー!グランドロスいるかー!」
誰だろう?グランドロスさんの親族?でも、色も感じも似てないし、友達なの?
「何方様ですか?グランドロスさんは、今留守ですよ」
私を見て驚いている、グランドロスさんとは違う鳥さんです。
「お、お、お前誰だ!!ここは、グランドロスの巣だぞ!伴侶以外は、女はどんな種族でも立ち入り禁止だ!」
そんなルールがあったんですね。知りませんでした。一応グランドロスさんの嫁ですが、ダメでしょうか?
「初めまして、グランドロスさんの嫁のエリーナです。よろしくお願いします」
初めましてです。挨拶はしておかないと。ランドも紹介しましょう。
「よ、よ、嫁えええええーっ、聞いてないぞおおおおーっ!!」
声が大きいです。驚いて後ろにひっくり返りました。お尻の穴まで丸見えです。リアクションが凄い。
「ランドです。よろしく〜おじさん!」
ランドは物怖じせず軽〜く挨拶してます。ランド頼もしい!
「おじさんじゃねー!フラオルだ!グランドロスは、同族の嫁貰った筈だぞ!」
知り合いだけど知らないんですね。前にちらっと聞いたんですが、些細な喧嘩が元で逃げられたそうですが、本人のいない前で事情を言えないですよね。種類の違う鳥さん、改めフラオルさん、説明はグランドロスさんが帰ってからでいいですか?
「今は私が嫁です。ランドも一緒に孵化させましたよ」
ジッーと見られてます。ランドと私を交互に見て何か気付いた様ですが?
「間違いない………グランドロスの嫁だな」
納得して貰いました。グランドロスさんが、帰って来るまでの話相手になって貰えました。
「この辺りに住んで居るのですか?」
「違う、別の場所だ。一族通信回覧板で嫁を貰ったと書いてあった。暇ができたから遊びに来てみたんだ。俺はグランドロスの従兄弟だ」
「従兄弟さんでしたか。グランドロスさん、もうすぐ帰って来る筈です」
「結婚祝いを持って来た。受け取ってくれ」
見ると大きな包みに色々入ってます。プレゼントですね。
「ありがとうございます。いっぱいあるわ。ランド見て見て」
「わあー!変わったのあるよ。僕、これ気に入った!ママ貰っていい?」
ひよこの形をした背負うタイプのバックです。ランドが持っていると可愛さが増します。
「素敵なのがあって良かったわね。フラオルさんにありがとう言ってね」
「フラオルさん!ありがとう!僕嬉しい!」
見た目、ひよこがひよこを背負ってる。と言う可愛さがあります。
「ああ、良かったな。珍しい果実も入ってるから食べるといい」
横を指差し(羽さし)で教えてくれました。どんな味かわくわくです。早速切ってきます。
「ランド、貰った果実を食べましょう。フラオルさんいただきます」
「パク、美味しい!!ママ、美味しいよ!」
ランドが次々口の中に果実を放り込んで食べてます。もの凄く美味しかった様です。
「私も一口いただきます。ん、美味しい!!」
この世界に、転生してからは食べてませんがこの味は!プリンです!美味しい!あっと言う間になくなりました。
「すごく美味しかったです。ありがとうございます」
「フラオルさんありがとう」
ランドもお礼を言います。とっても良い子です。私達お腹いっぱいになりました。
「美味いだろう。珍しくて、山脈の方にしか生えてない木の実なんだよ。珍しいからお土産に最適で、神獣の間でも割と人気なんだぜ」
ドッカーン!!バリバリバリーン!
フラオルさんと話をしていると大きな音が聞こえました。急いで見に行くと玄関が壊れてました。
犯人はグランドロスさんでした。
「グランドロスさん!大丈夫ですか?」
頑丈な頭のグランドロスさんに怪我はありませんが羽根が抜けるとハゲになりますよ!
「パパー!だいじょぶ?」
でも、ランドも私も心配します。頭にコブができてませんか?
「グランドロス!何やってる?着地失敗とは珍しいな」
「フラオル!お前か!人の家に勝手に上がり込むとは!ハニームーン時間は、巣に近付かない決まりだぞ!」
ハニームーン時間?不思議な言葉が出てきました。神獣様の決まり事ですか?深くは聞かない様にします。
「まさか、慌てて着地に失敗か!ぎゃははははーっ!グランドロスお前変わったなぁ〜」
フラオルさんが笑い転げてます。お腹を押さえて足をバタバタやってます。
「グランドロスさんフラオルさんにお祝いもらいました」
「パパ!見て似合う?」
喜ぶランドに、何も言えないグランドロスさん。
「グランドロスさんごめんなさい。お祝いで貰った果実全部食べてしまったの」
美味しいプリンの味。久し振りだったわ。
「果実?俺もステッペン山脈で貰って来た。珍しい果実らしいぞ」
見せてもらったのは、先ほど食べたフラオルさんに貰った物と同じ物です。
「えーっとフラオルさんに貰って食べたのと一緒だわ」
「本当だ〜!パパ美味しかったよ」
にこにこ顏のランドに呆然の様子です。
「……俺が……1番じゃない」
がっくり項垂れたグランドロスさんがいます。
「臭いの我慢して神殿まで行ったのに!フラオルのバカヤロー!!俺の苦労が無駄になった!」
拗ねまくったグランドロスさんの、機嫌が快復するまで時間がかかったのには苦労しました。でも、もう一度プリン味の果実を食べられるのは嬉しいですよね。
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グランドロス
臭いのを我慢して、ステッペン山脈まで行ったのに1番じゃない事に落ち込む。従兄弟のフラオルに良いとこ取りされて不機嫌に。
エリーナ
突然のお客に、お祝いを貰って嬉しい。前世と同じプリンの味果実を食べられて満足。フラオルさんの時は夢中で食べたので、グランドロスさんのくれた物は味わって食べようと心にきめてる。
ランド
お祝いを貰いご機嫌。後ろにひよこ型バックを担いでる。お気に入り。
フラオル・クラッシャーズ
グランドロスの従兄弟。神獣一族だがグランドロスさんの直系が後取り、神様によって異世界に派遣されて居る。前の神獣として加護をしていたのはグランドロスさんの父親。弟の子供がフラオルさん。嫁を貰った!(相当美人だと評判の嫁)見てやろう!(揶揄ってやろう)とお祝いを持って来たが、巣にいたのは人族少女。ランドを見れば、人族少女と同じ魔力を纏っていた。間違いなくグランドロスの嫁だと断定。本人は独身、失恋更新中。




