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思い出きらきら  作者: チャーコ


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馴染みのお店はありますか?

「時々休憩室で休憩していないよね。どこで休憩しているの?」


 副店長から質問されたので、私はにっこり答えました。


「馴染みのお蕎麦屋さんです」

「お蕎麦屋さん! 美味しいの? 私も一緒に行きたいな~」

「私だけの休憩場所なので、秘密です」


 アルバイト先は、通っていた都立高校から近かったので、高校時代から知っているお蕎麦屋さんに、休憩のとき行くことがありました。トラックやタクシーの運転手さんたちもごひいきの、美味しいお蕎麦屋さんです。


「いらっしゃいませー! あら、こんにちは」

「こんにちはー」


 制服姿で行くので、私もすっかり顔馴染みです。お蕎麦屋さんで、おばさんと挨拶しました。おじさんは出前に行っていないようです。


「今日は関東風きつねうどんでお願いします」

「いつもありがとうねー」


 味は関東風と関西風から選べるので、その日は関東風のうどんを頼みました。おじさんとおばさんはご夫婦で、京都の出身だそうです。


「あ、クリスマスケーキ予約しましたよ。イヴに取りにきてくださいね」


 お蕎麦屋さんご夫婦にお願いされていたクリスマスケーキを、社割で予約しました。イヴは忙しすぎていつ休憩時間になるかわかりませんので、取りにきてもらうことにします。


「あら、楽しみだわ。今日は安くするわね」

「やったー! ありがとうございます」


 イヴはおじさんが取りにきてくれました。私はホールで働いていたのですが、おじさんがきたというので、副店長が休憩にしてくれました。売店で商品を買う大勢のお客様の隙間から外に出ますと、おじさんが寒空の下待っています。


「お待たせしました。クリスマスケーキです」

「ああ、ありがとう。これから休憩? うちで親子丼でも食べていけ。今日はただにしてやるよ」

「わあ、嬉しいです!」


 イルミネーション輝く中をおじさんと歩き、無料の親子丼を食べる、そんなイヴの日が懐かしいです。最近行っていませんので、あのお蕎麦屋さんにまた行きたくなりました。割引してくれるといいなーと思っています。

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