敬語の誤り、誤用など
なろうの小説を読んでいると、色々気になることがあります。誤字脱字ももちろん気になりますが、異世界ものなどを読んでいて敬語の誤りを見かけると、せっかく楽しんでいたのに、水を差された気分になります。
「仰られる」、「お~になられる」などは二重敬語ですね。単純に「仰る」、「お飲みになる」、「お読みになる」などでいいのに、と見かけるたび、少々残念な気持ちになります。
敬語の間違いだけではありません。「~にも関わらず」、「声を荒げる」なども気になってしまいます。「~にもかかわらず」と平仮名で表記するか、あえて漢字を使うなら「~にも拘らず」といったところでしょうか。「荒げる」は書籍でも見かけてしまうのですが、正しくは「荒らげる」ですね。同人誌を作っているときに知りました。
誤用で気になるのは、「役不足」、「小春日和」、「煮詰まる」など。「役不足」という言葉は「力量に比べて、役目が不相応に軽いこと」を表していて、「力不足」と間違われがちです。「力不足」なことを「役不足」と表現していませんか? 正反対の意味に思われてしまいます。
「小春日和」は晩秋から初冬における穏やかで暖かい天候のこと。春の時期の言葉として表現してはいませんか? 私もずっと前は春を表す言葉だと勘違いしていました。
「煮詰まる」も勘違いしていましたね。「行き詰まる」と思っていました。正しい使い方は「討議・検討が十分になされて、結論が出る段階に近づく」ということです。「作品の構想が煮詰まってきた」ということなら、それは作品の完成に近づいてきたということです。私は最近「行き詰まる」ことはあっても、なかなか「煮詰まる」ことがないので、なんとかしたいですね。
一番戸惑ったことは「結婚」と「入籍」の違いでしょうか。厳密には「結婚」と「入籍」は別物らしいですが、最近ではマスコミの影響で同じ意味合いにされているようですね。調べてみても、「一般的に結婚する意味」や「俗に結婚する意味」など、「入籍」または「籍を入れる」イコール「結婚」と広まっているようです。正しい「入籍届」などが気になった方がいらっしゃいましたら、ぜひ調べてみてください。
みなさまも誤字脱字、敬語の誤り、誤用など気になることはありませんか? そんなことを言って、私もどこかで間違えているかもしれませんね。




