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思い出きらきら  作者: チャーコ


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店長としてのクリスマス

 店長になって初めてのクリスマスが近づいてきました。でも、なかなかアルバイトが集まらず、シフト作りに苦労します。短期で募集もしたのですが、応募してくれたのは二人だけでした。無駄に職場へ来る彼に、私は鬼の形相で詰め寄ります。


「クリスマスイヴ! うちで働いて!」

「公務員は副業禁止なんだよ」

「裏で働いてくれればいいじゃない!」

「ここ、本部近いから見つかるって」


 私はもう思考が混乱しているので、大真面目に言い募りました。


「サングラスかけて、顔を隠して、苺の傷みチェックして!」

「……それ、チェックできないだろ」


 薄情な彼は、イヴは自分も仕事だと行ってしまいました。こうなると、仕事を辞めた前店長に頼むしかありません。


「早番でしか働けないけど、それでもいい?」

「いいですよ、お願いします!」


 前店長が一緒に働いてくれるのは心強いです。ミーティングを入念に行い、イヴに備えました。


 当日はものすごく混みました。いや、今までの洋菓子店勤務でもイヴは混んでいたのですが、自分が店長となると話は違います。すべての責任がのしかかってきます。コンビニで温めてもらったお弁当は、大量予約のお客様到着の陰で、冷え切ってしまいました。


 夜遅く、閉店時間を過ぎてもお客様の来店が多く、お店を閉められずにいると、向かいのケン○ッキーから従業員が慌ててやってきました。


「すみません、一円玉が足りなくなったんです。両替してもらえませんか?」

「いいですけど……」


 そちらもイヴは混むでしょうに、と少々呆れながら一円玉を百円分両替してあげました。私は割と心配性なので、つり銭は大量に両替しています。


 本当に予想外に混雑したので、前店長が閉店まで残業してくれました。前店長がいなければ、絶対クレームの嵐だったでしょう。今でも感謝しています。十六時までの約束を二十四時まで仕事していただいて、ありがとうございました!


 二十五日も混んで、副店長が忙しさのあまり泣き出したハプニングもあったのですが、なんとか前年比103%で売り切ることができました。上司に褒められたのもいい思い出です。


 アルバイトはクリスマス全員出勤なので、二十六日にお休みする子が多いです。二十六日まで泊まり込んで、私の怒濤のクリスマスは終了しました。


 忙しいのはいいのですけれど、責任が重いとこれほど大変だとは思わなかったです。世の中の管理職のみなさま、お疲れ様です。


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