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思い出きらきら  作者: チャーコ


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アルバイト先に彼がきたら

 大学時代のお話に戻ります。アルバイト先での出来事です。


「この日、出られない?」


 店長から、お馴染みのお言葉を頂戴しました。アルバイト不足は解消できていません。もう私は大学四年生です。卒業してこのお店を辞めてしまったら、人手不足に拍車がかかるでしょうね。


 そして、その日は付き合っている彼と約束をしていました。彼は違う大学だったのですが、卒業式を見にきてほしいと言っていたのです。私は考えました。


「いいですよ。出ます」


 違う大学の卒業式を見てもあまり面白くないでしょうし、前にデートを優先して職場が混乱の極みになった引け目もあります。彼との約束を反故にすることにしました。我ながら、ひどい女ですね。


 当日はそこまで混みませんでしたが、やはり人手が足りず、みんなと一生懸命働いていました。そんな折、お客様が来店しました。


「いらっしゃいま……え、ええっ!?」


 卒業式帰りの彼が、お友達数人とやってきたのです。びっくりして声が引っくり返ってしまいました。


「お前がこないから、自分からきたよ」


 悪びれもせず、彼は楽しそうに案内を待っています。仕方なく私は席に案内しました。お冷を出して、注文を取ります。みんなパフェを頼みました。

 カウンターに戻ると、職場仲間が興味津々で尋ねてきます。


「お前の彼がきたんだって? どの人?」

「パフェは大盛りにしますか? それとも美しいパフェがいいでしょうか?」


 休憩中の社員まで、わざわざお冷をつぎ足しに行きます。そんなに私の彼に興味があるのでしょうか。イケメンではありませんよ?


 カウンターの男の子アルバイトが「美しいパフェ」を作ってくれました。そんなところに凝らなくていいです。彼とデートしてもしなくても、災難な気がするのは私の被害妄想……?

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