『クローバーの約束』
この話以前、一部書き直してる所があります。設定甘々で混乱させて済みません(-_-;)
≪クローバーの約束≫とデカデカと書いたタイトルの下に、ストーリー、キャラクター、ネタバレ等々、思いつく限り書いていく。
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主人公(デフォルト名:クローバー)は王都から遠く離れた辺境の田舎町の町長一家の十六歳の娘。その土地の領主に認められ、学園に入学する為王都を訪れ、そこで七人の高貴な男性と出会う。
学園で人気者の彼らから気に掛けられていれば、周囲の顰蹙はつきもの。悪口から犯罪まがいのことまで様々な嫌がらせを受けるが、選んだ攻略者の助けを借りて困難を乗り越え、攻略対象者たちとの絆は深まっていく。
山あり谷ありライバルありのストーリーを進めていくと、実は内三人の攻略対象者が、短い期間だが主人公と共に暮らしていた幼馴染であることが判明。
しかし主人公はかつての出来事により、心に大きなトラウマを抱えて子供の頃の記憶を全て失っていることが物語中盤で明かされる。
そのトラウマというのが、アマーリエ・バルカンの下で奴隷生活を送り、そして脱走の最中で姉であるヨツバが主人公を庇い死んでしまうというものだ。
姉を自分のせいで失ったショックで三人のことを忘れていた主人公だが、攻略対象者たちには『過去を思い出さないほうが君のためだ』と言われ、訝しみながらも幸せな学園生活を送っていた。
が、そんな彼らの前に突如現れるアマーリエ・バルカン。最悪の再会で記憶をトラウマごと一気に思い出した主人公は恐怖と姉を失っていた事実に廃人のようになってしまう。
しかし、攻略者が必死に探し出してくれた季節外れの四つ葉のクローバーと姉との約束を思い出し、生気を取り戻した二人は協力者を募ってアマーリエ・バルカンを追い詰める(ちなみこのイベントをこなすことで主人公が誰と結ばれるか決まる)
どのルートでもアマーリエ・バルカンは主人公たちの手によっては殺されないが、処刑は回避できない。
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「……うーん、こんな感じだったかな?」
思い付く限り書き上げて、手を止める。
ちなみに、他四人のキャラクターは現在の状況と関わりが無いのであとで記載しておく。
次に《今後の対策》の項目を作る。
まあぶっちゃけ、子供たちと関わらなければいいと思うんだよね。
なんてたってこっちは王女だ。両親に頼んで王都に戻れば、恐らく二度と関わることはない。
関わらなければ生存確率は格段に跳ね上がるだろう。
しかし、『物語の強制力』が気になる。昨今の小説作品でよく使われる設定で、主人公がイベントを回避しようとしてもそのイベントに関わってしまうという謎の力……現実的に言えば『運命』とでも言うのだろうか。
その力が働いてしまえば、私がここで子供たちを引き取らなくても、遠くない未来、子供達が私の元に来てしまうかもしれない……起きてないことでアレコレ考えるのもどうかと思うけど、一応懸念事項として書き起こしておく。
ならば今、子供たちを引き取って立派に成長させるのか。
答えはNO。
悪いけど、今世こそは結婚(再婚か? まあいいや)したいんだよね。
きちんと段階を踏んだ恋愛をして、みんなから祝福される結婚して、愛し愛される穏やかな夫婦になって、可愛い子供を産んで成長を見守り、孫の顔を見てからぽっくり逝きたい。全く高望みのない、普通のお願いでしょ?
こちとら腐っても公爵夫人だし、一応王族だ。出会いなんて多そうだし、結婚して子供を産まれて幸せ~ってところにいきなり前公爵の自称遺児であり、私と血の繋がらない子供が五人も現れたら、旦那様とぎくしゃくしてしまうかもしれない。未来の夫と子供のために、降り掛かる火の粉は先に払って起きたい。
そもそも十六歳で、五歳前後しか違わない子供たちの義母になるってヤバいでしょ。
まあ、あくまで名前だけで直接子育てしないかもだし、貴族ならそういうこともあるかもしれないけど、前世の感覚が強い今の私にはちょっと受け入れ難い。
もういっそ、約束反故にしてお金渡してポイするか?
でも多分、それであの子らが幸せになるかっていったらそうでもなさそう。特にケイレブ。
推しキャラこそいないが、勧善懲悪のストーリーがどツボでやり込んでたゲームだ。登場人物たちに思い入れがないわけでもない。
自ら首を絞めに行ってるのはわかってるけど、虐待紛いされてる子供を救おうとするのは人間として間違っていないはず。
もしかしたら、神様がお目溢ししてくれるかもしんないしね!
……かと言って、子供たちを引き取らず、さりとて突き返さないでいるには……。
とりま、密偵からの報告を待って、この方針で行ってみよう!
そのために必要な情報と手段は……。
続きに手を付けていたところで、突然、何の前触れもなく扉が開いた。慌てて紙を裏返しにして内容を隠す。




