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朝定食~洋食~

異世界キッチンの方は冬のフェアが来月の頭から始まる。

それに備え秋のフェアもまもなく終了となる。

ちなみにフェアのメニューで好評だったものは次のシーズンも続投する予定。

各ジャンルから一番出たメニュー一品が次のシーズンも続投する。


「ふぁ、夜の仕事も辛いものですね」


「噂の料理屋は朝からやっていると聞いたので、少し休ませていただきますか」


「それにしてもこんな早朝からやっているとは嬉しいものです」


「あ、ここですね、では」


彼の名はノール、国の文官をしている。


徹夜での仕事があったようで、仕事終わりにやってきた様子。


「防犯はされているんですね」


「流石に朝だと客は少ないですね、落ち着けそうだ」


「いらっしゃいませ!何名様ですか!」


「一人です」


「かしこまりました、おタバコはお吸いになられますか」


「いえ、吸いません」


「かしこまりました、では禁煙席にご案内しますね」


「朝から元気ですね」


そうして席に案内される。

そこで一通りの説明を受ける。


説明は問題なく理解した様子。

リーザは一旦下がり別の注文を受けに行く。


「そういえば水はセルフでしたか、さて」


「ここにコップを当てて…このキカイはどこから手に入れたのか」


「あとは氷と手拭き…それにしても氷や水のキカイはかなり高いはずなのですが」


「さて、注文を決めてしまいますか、朝メニューですね」


「ふむ、パンとコメとあるんですね、ある程度の選択も出来ると」


「とりあえずパンにしますか、確かこのボタンで」


ボタンを鳴らして店員を呼ぶ。

少ししてアレッシオが出てくる。


「お待たせしました、ご注文はお決まりですか」


「はい、朝定食をパンでお願いします、あとセットドリンクも」


「かしこまりました、こちらの方は選択なのでお好きなものをお選びください」


「ではトーストとスクランブルエッグで」


「かしこまりました、あとスープバーがつきますのでスープコーナーからお好きにどうぞ」


「分かりました」


「ではオーダーを復唱させていただきます」


「朝定食をパンでトーストとスクランブルエッグです!」


「オーダー!朝定食をパンでトーストとスクランブルエッグです!」


「喜んで!」


「では少々お待ちください」


「料理人は奥なんですね、まあ当然か」


「さて、飲み物を選びに行きますか」


そうしてドリンクバーとスープバーに飲み物を選びに行く。

一通り見て選んだのはオレンジジュースと卵スープだった。


組み合わせは自由なので洋食に味噌汁でも全然構わない。

そういった選択の自由もこの店のサービスだ。


「ん、これは美味しいですね、果実の甘さと適度な酸味がいい目覚ましになる」


「朝はこういうものの方が落ち着く」


「こっちのスープも美味しいですね、これは卵?」


「細かくした卵のスープですか、これも温まる」


そうしていると朝定食が運ばれてくる。

洋食の朝定食はパンと卵は選択する事が出来る。


「お待たせしました、朝定食のトーストとスクランブルエッグです」


「どうも」


「パンに使うものは調味料コーナーにありますのでお好きなものをお使いください」


「分かりました」


「こちらは伝票です、会計の際にお持ちください、それでは」


「さて、ではいただきますか」


調味料コーナーにパンに塗るものを選びに行く。

選んだものはチョコスプレッドだった。


朝定食の洋食はパンの種類と卵の種類が選べる。

パンはトーストとマフィンから選択する。


卵はゆで卵かスクランブルエッグから選択する事が出来る。

あとはサラダとミニサイズのチキンスティックがつく。


ちなみにこちらの世界でも鶏肉は宗教的に抵触しないとリサーチ済みだ。

ミニサイズのチキンスティックはほんのりとスパイスが効いていて好評でもある。


辛いものが苦手でも食べられる程度の辛さなので子供でも安心。

ちなみにこのチキンスティックは単品での販売はしていないレアメニューだ。


「ん、これは美味しいですね、パンがサクサクだ」


「卵も甘いのにほんのりスパイスの味がする」


「パンに塗るこれはチョコレート?チョコレートは高級品のはず…」


「サラダも野菜がシャキシャキで美味しいですね」


「この棒状のものは鶏肉ですね、これもほんのりとスパイスが効いていて美味しい」


「朝からこんな豪勢でいいのかと思ってしまいますが、美味しくいただきましょう」


そうしているうちに朝定食を完食する。

飲み物を飲み干し会計を済ませる事に。


「支払いをお願いします」


「はい、朝定食の洋食とドリンクバーで銅貨六枚になります」


「ではこれで」


「銀貨一枚いただきます、お釣りの銅貨四枚になります」


「はい、確かに」


「満足していただけマシタか」


「はい、とても美味しかったです」


「それは何よりデス」


「それにしても朝からあんな贅沢が出来るとは思いませんでした」


「こっちではあれでも豪華なのデスね」


「それに朝からやっているのは助かりました、基本的に閉店前の酒場ぐらいなので」


「そこは仕方ないのデスね」


「レストランは基本的に昼前ですからね、こういう朝から入れるお店は助かりますよ」


「フム、貴重な意見感謝しマス」


「では私は帰りますね、徹夜明けなので、それでは」


「徹夜明けとは大変デスね」


「こっちの世界にもあるんだね」


そうしてノールは帰っていった。

こっちの世界には朝からやっている飲食店は少ない。


モーニングは客を取り込むチャンスかもしれない。

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