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ツナオニオンピザ

夏も近づき気温が上がり始めてきた季節。

夏のフェアメニューは主に冷たい料理やスタミナ系がメインとなる。

汁物以外は夏のフェアメニューも宅配やテイクアウトに対応予定だ。

汁物が宅配に対応出来ない理由は簡単に言うと電子レンジがないからという事でもある。


「今回の届け先はどこかな」


「5番街のヴァネッサさんの家ですね」


「5番街か、そんなに遠くはないね」


「はい、行きますよ」


今回の届け先は5番街。


そんなに遠くはないのでさっさと届けてしまう事に。


「今回の注文は何かな」


「ツナオニオンピザですね」


「ツナオニオンピザ?」


「はい、ツナと玉ねぎを乗せて焼いたピザみたいですね」


「なるほど、そういうものもあるのか」


「はい、ツナと玉ねぎの相性っていいらしいですよ」


「ツナって確か魚のオイル漬けの事だっけ?」


「みたいですよ、マグロという魚のほぐし身をオイルに漬けたものらしいです」


「つまり保存食みたいなものなのかな」


「そうですね、ツナっていうのは基本的には缶詰だそうなので」


「缶詰?缶に食べ物を入れて保存する食べ物とかそういうの?」


「ええ、金属の缶に食べ物を入れて密閉されているものを缶詰と言うらしいです」


「なるほど、でも缶詰って軍隊の携行食なんかは缶詰も採用されてるんだっけ?」


「そうらしいとは聞きます、缶詰自体が割といい値段がするらしいので」


「だから軍隊の携行食なんかでは採用出来るけど、平民には少しお高いのか」


「ただ缶詰は保存食の一種なので、少し高くても備蓄しておくにはいいみたいですよ」


「缶詰ってそんなに長く持つものなの?」


「缶詰に限らず、レトルト食品などのように密閉された食べ物は開けなければ日持ちするとか」


「つまり開封したら日持ちしなくなる食べ物なのか、缶詰って」


「ツナもそんな缶詰なので、蓋を開けなければ年単位で保存が効くんだとか」


「年単位、缶詰ってそんなに日持ちするのか」


「ツナは魚という事もあって人気メニューの一つらしいですし」


「ツナは缶詰の食品、缶詰の便利さも感じるね」


「ツナは仕入れも安いそうなので、ツナを使った料理は全体的に安いですしね」


「ツナってほぐし身だから骨もなくて、子供でも食べやすい魚なんだよね」


「そうみたいです、オイル漬けなので調理も割と簡単らしいので」


「こっちかな?」


「二つ目の道を北東ですね」


ツナは缶詰の食品であるため保存が効くもの。

またツナを使ったメニューは子供にも人気のメニューで上位に入っているという。


ツナオニオンピザはもちろん、ミックスサンドのツナサンドなども人気なのだとか。

なおこの世界には缶詰もあるというが、お世辞にも安いものではないという。


とはいえ軍隊の携行食として採用されていたりする辺り、高すぎるという事はない。

ツナは子供でも美味しく食べられる魚なのである。


「でもツナってそんな人気のメニューだったんだなぁ」


「魚のほぐし身で骨がないというのは大きいんだと思います」


「でもお店で食べられる魚料理って基本的には骨は取り除かれてない?」


「それはあるみたいです、骨を取り除いてある加工品の魚を使っているようなので」


「加工品の魚、だから骨がないっていう事なのか」


「ええ、なので生の魚をその場で捌いているわけでもないんですよ」


「まあ生の魚だと運ぶまでに腐るもんね」


「お店だと冷凍も出来ますけど、生の魚は基本的には刺身や海鮮丼ぐらいですよ」


「そこは衛生的な問題でもあるのかな」


「流石に生の魚は冷凍していたとしても鮮度が落ちますからね」


「生の魚はリスクが高い事もあるからなんだね」


「そういう事なんですよね」


「魚の話は難しいね、だから加工品の魚を使うのか」


「切り身だったり開きだったりとですね」


「こっちだよね?」


「この先の角を東ですよ」


そのまま5番街に入っていく。

ヴァネッサさんの家はすぐそこだ。


「ここかな」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「はい!」


「お待たせしました」


「えっと、先に銅貨一枚と青銅貨一枚をいただきます」


「これでお願いします」


「ちょうどいただきます、ではこちらがツナオニオンピザになります」


「どうも」


「容器は行政区分に従って可燃ごみでお願いしますね」


「分かりました」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、食べるとしましょうか」


ツナオニオンピザ、ツナと玉ねぎを混ぜたものを乗せて焼いたピザだ。

ツナと玉ねぎというシンプルな具材なので、値段はリーズナブルだ。


またツナは子供に人気のメニューの一つでもある。

食べやすいというのはそれだけ重要という事なのだろう。


ツナの料理は値段が全体的に安く、ボリュームもそれなりにある。

コストパフォーマンスがいいのがツナの料理なのだから。


「うん、これは美味しいですね、野菜と魚を乗せて焼いたパンですか」


「ツナというのが魚の事みたいですね、それをオイル漬けにしたものらしいですが」


「このパンもふわふわに焼かれていて、野菜のソースとの相性もいいですね」


「パンに乗せてそのまま焼くというのは面白い発想です」


「ツナ、魚の肉のほぐし身のオイル漬け、これは美味しいですね」


「ふわふわのパンと一緒に食べるとまた美味しさが増すものなんですね」


その頃のアレッシオ達は帰り際に休憩していた。

冷たい麦茶が体に染みる。


「ふぅ、やっぱり麦茶は美味しいね」


「麦茶は本当に体に染み渡りますよね」


「冷たい麦茶ってなんでこんなに美味しいんだろう」


「水分補給にも最適らしいと聞きますからね」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻りました」


「お帰り、はい、おしぼり」


「ありがとうございます」


「外はすっかり夏目前デスかね」


「うん、夏もすぐそこに来てる感じかな」


「夏服の発注は済ませてあるからね」


「はい、夏服に変わるのはもう少し先になりそうですか」


「暑さが本番になったぐらいデスかね、それまでには届きマスから」


そうして夏は目の前まで迫ってきている。

夏服は夏本番までには届けられる事になりそうだ。


夏は冷たい料理やスタミナ系の料理が美味しい季節である。

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