表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
367/402

旨辛ねぎ玉牛丼

すっかり春本番になり王都も暖かい日差しが降り注ぐ。

そんな中宅配やテイクアウトも想像以上に売れているという。

宅配やテイクアウトは単品価格はそこまで高くないのが大きい。

なので複数まとめて買っていく客も多いのだという。


「今回の届け先はどこかな」


「8番街のアルバさんの家ですね」


「8番街か、そんなに遠くはないね」


「はい、行きますよ」


今回の届け先は8番街。


そんなに遠くはないのでさっさと届けてしまう事に。


「今回の注文は何かな」


「旨辛ねぎ玉牛丼ですね」


「旨辛ねぎ玉牛丼?」


「はい、旨辛の牛丼にたっぷりの青ネギと半熟卵を乗せたものみたいです」


「なるほどね、牛丼に追加で具材を乗せたものなのかな」


「はい、少し辛いタレの牛肉とネギと半熟卵を乗せた牛丼らしいので」


「そういう牛丼もあるんだね、アレンジの幅は広いって事なのかな」


「牛丼は意外とアレンジが自由な食べ物らしいですよ」


「つまり味付けは割と自由にしても美味しく食べられるのか」


「みたいですね、マヨネーズとか明太子とか高菜とか何かとアレンジ出来るみたいです」


「でも牛丼って牛肉なのに値段はかなり安いよね」


「精一杯の価格ではあるとは言っていましたけどね」


「でも牛肉の料理をこの値段で出せる事が一番凄いと思うよ」


「牛肉に関しても産地によって値段は結構幅があるみたいですけどね」


「質のいい牛肉は相応に高いっていう事でもあるんだね」


「ええ、牛丼に使っている牛肉は質は普通のものだという事らしいので」


「旨辛、辛い味付けにも様々なんだね」


「ええ、美味しいと感じるレベルの辛さらしいですよ」


「美味しいと言われるレベルの辛さ、そういう味に調整してあるって事なんだね」


「辛い調味料に甘いものを加えてそういう感じにするみたいな事はあるらしいですし」


「僕は辛いものはそんな得意ではないけど、旨辛ぐらいなら食べられるかな」


「辛い味付けっていうのは苦手な人も多いとは聞きますからね」


「でも好きな人は好きな味でもあるんだよね」


「ええ、辛い味付けは好きな人は好きな味なんですよ」


「刺さる人には刺さる味なんだね」


「旨辛レベルなら好きな人も多いとは聞きますからね」


「こっちかな?」


「二つ目の道を東ですね」


辛い料理というのは好みがはっきりと分かれるもの。

アレッシオも旨辛レベルの料理なら好きなのだという。


とはいえ店でも激辛料理の数は少なかったりする。

たまにフェアメニューに少し辛さが強いものが出たりする程度だ。


とはいえ店のカレーは中辛なので、人によっては辛く感じるかもしれない。

中辛のカレーでも辛いと感じる人はいるのである。


「牛丼って素早く食べられそうなのはいいよね」


「実際牛丼は働く人の飯というところから始まったみたいな事は言ってましたね」


「働く人の飯、それが牛丼の始まりなのかな」


「特に肉体労働系の人に必要な栄養素が強いからなのだそうですし」


「肉とお米だから、肉体労働系の人には嬉しいのか」


「ええ、素早く食べられて安い、筋肉が必要な仕事の人のための食事みたいな感じとか」


「でも牛丼は素早く食べてすぐに仕事に戻れるみたいなところはあるのか」


「それに加えて安いのと、すぐに提供出来るのが強いんだとか」


「なるほど、安い早い美味いみたいな感じなんだね」


「あと格闘家なんかも嬉しいタイプの食事らしいですね」


「格闘家、やっぱり筋肉のための食事になるんだね」


「筋肉をつけるには肉を食べろという事らしいですからね」


「だから牛丼の栄養素は筋肉をつけるのには最適なんだね」


「はい、牛丼の肉とお米というのは筋肉をつけるのには最適なんだとか」


「こっちだよね?」


「この先の角を右ですよ」


そのまま8番街に入っていく。

アルバさんの家はすぐそこだ。


「ここかな」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「はい!」


「お待たせしました」


「えっと、先に銅貨一枚と青銅貨二枚をいただきます」


「これでお願いします」


「ちょうどいただきます、ではこちらが旨辛ねぎ玉牛丼になります」


「どうも」


「容器は行政区分に従って可燃ごみでお願いしますね」


「分かりました」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、食べるとしますか」


旨辛ねぎ玉牛丼、旨辛なタレをかけた牛肉と青ネギと半熟卵を乗せた牛丼だ。

肉は普通の牛丼と同じなので、少し贅沢な牛丼という感じになる。


味も旨辛なので、辛いものが苦手な人でも食べやすくはある。

また半熟卵を崩して肉に絡める事で辛さはまろやかになる。


なので半熟卵の存在は大きいという事でもある。

半熟卵のまろやかさは牛肉にもよく合うのだ。


「うん、これは美味しいですね、ピリッと辛い味付けの牛肉とライスですか」


「たっぷり乗っている野菜もシャキシャキしていて美味しいですね」


「あと卵を崩して食べると辛さがある程度抑えられる」


「しかしこの卵は完全に火が通っていないが、大丈夫なんでしょうか」


「店で商品として出しているなら食べても安全という事なのでしょうが」


「卵が絡んだ肉とライス、どちらも美味しいですね」


その頃のアレッシオ達は帰り際に休憩していた。

冷たい麦茶が体に染みる。


「ふぅ、美味しいね」


「麦茶というのは不思議な飲み物ですよね」


「麦は麦でも大麦から作るんだっけ」


「大麦があれば私達にも作れたりするんでしょうか」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻りました」


「お帰り、はい、おしぼり」


「ありがとうございます」


「外は完全に春デスかね」


「はい、もう完全に春ですよ」


「なら今のうちから夏服の注文入れておくべきかな」


「そうですね、体も成長しているので」


「サイズアップしてる人は言ってクダサイね」


そうして春本番となりすっかりと暖かくなった。

スタッフも若い人が多いのて肉体的な成長はしていく。


制服のサイズアップも必要になる事になってくるのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ