表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
362/402

焼肉ライスバーガー

外の気温も暖かくなり、春の暖かさがやってきた異世界。

春のフェアメニューも始まり、それの売上も好調な様子。

また暖かくなった事で、制服も春服に変わったようである。

そんな中宅配やテイクアウト限定メニューも思っているより売れているとか。


「今回の届け先はどこかな」


「3番街のユリアンさんの家ですね」


「3番街か、そんなに遠くはないね」


「はい、行きますよ」


今回の届け先は3番街。


そんなに遠くはないのでさっさと届けてしまう事に。


「今回の注文は何かな」


「焼肉ライスバーガーですね」


「焼肉ライスバーガー?」


「はい、焼いたライスで焼肉を挟んだものみたいです」


「なるほど、ハンバーガーのライス版みたいなものなんだね」


「はい、ライスで作ったハンバーガーの事みたいなので」


「でもライスでハンバーガーを作るなんて面白いね」


「ライスは焼くとパリッとする感じになるらしいですからね」


「ライスバーガー、パンのハンバーガーとはまた違う感じに美味しそう」


「そもそもライス自体が東にある国の食べ物とは聞きますからね」


「東の国かぁ、独特な文化がある国だとは聞いてるけど」


「私も行った事がないので、そこまで詳しくはないんですよね」


「でもライスが主食って事は、それだけお米を育ててるって事だよね?」


「だと思いますよ、この国だって小麦を育てている人は多いですし」


「この国における小麦が東の国のお米なんだね」


「そういう事ですよね、お米は小麦より多く育てられるという話は聞きますし」


「つまり同じ面積の畑でもお米の方がたくさん作れるのか」


「でもリーザさんもお米は好きですよね?」


「好きだね、特にチャーハンとかピラフなんかが好きかも」


「炒めた料理が好きなんですか」


「うん、チャーハンってなんであんなに美味しいんだろうね」


「パラパラにするのが美味しく作るコツとは言われますね」


「パラパラにするのがチャーハンの美味しさのコツ、確かにその方が美味しいかも」


「ただ家庭だと火力が足りなくて、パラパラにするのは難しいらしいですね」


「火力が命って事なのかな?」


「ええ、そうだとは聞いています」


「こっちかな?」


「二つ目の道を東ですね」


米に関しては店で働き始めてから気に入った人もいる。

実際米料理は店のメニューでも人気のメニューでもある。


チャーハンやピラフはもちろん、カレーライスやハヤシライスなんかも人気だ。

他にもオムライスやチキンライスなんかも人気のメニューである。


リーザもそんなライスをすっかり気に入っている様子。

チャーハンやピラフが好きというのは分からなくもないという事のようだ。


「でもライスかぁ、お米って炊いて食べるのが正しいんだよね?」


「大体の料理はそうらしいですね、あと炒める方が美味しいお米もあるらしいです」


「そういう品種もあるっていう事なんだね」


「ええ、チャーハンなんかも本来は細米で作るらしいですし」


「ふーん、炒める料理には細いお米の方が合うのかな」


「そうらしいとは聞きますね、実際ライスを食べる国の多くは細米を食べるとか」


「そういうのは国の違いって感じがするね」


「ただお店で出してる米料理はジャポニカ米らしいですね」


「ジャポニカ米って東の国のお米の事?」


「そうらしいです、ただ大陸側よりももっと東の国のお米らしいです」


「もっと東の国があるんだね、極東ってどこなんだろう」


「話では大陸より東には島国があるらしいですよ」


「島国、そこが極東なのかな」


「話ではそうらしいとは聞きますね」


「こっちかな?」


「三つ目の道を北ですよ」


そのまま3番街に入っていく。

ユリアンさんの家はすぐそこだ。


「ここかな」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「今行きます!」


「お待たせしました」


「えっと、先に銀貨一枚と青銅貨二枚をいただきます」


「これでお願いします」


「ちょうどいただきます、ではこちらがご注文の焼肉ライスバーガー三つになります」


「ありがとう」


「包み紙は行政区分に従って可燃ごみでお願いしますね」


「分かりました」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、食べるとしようかな」


焼肉ライスバーガー、甘辛いタレをかけた焼肉を焼いたライスで挟んだものだ。

ライスは焼く事でパリッとした感じに仕上がる。


要するにライスはおこげのようにする事でバーガーにしているという事だ。

焼肉も甘辛いタレはその食欲をそそる。


その焼肉のタレが染み込んだライスもまた美味しいもの。

米にはやはり塩気のある味が何よりも合うのだ。


「うん、これは美味しいね、焼いた肉をライスで挟んであるのか」


「ライスも焼いてある事で、パリッとした感じになってるね」


「肉も柔らかくて食べやすいのもまたいいね」


「その肉のソースが染みたライスもまた美味しいし」


「あと葉野菜も一緒に挟んであって、それも美味しさになってるね」


「ライスといっしょに食べる肉はこんなに美味しいのか」


その頃のリーザ達は帰り際に休憩していた。

温かい麦茶が体に染みる。


「ふぅ、美味しいね」


「暖かくなったとはいえ温かい麦茶は体によく染みますよね」


「温かい飲み物はこういう時には嬉しいよね」


「麦茶というのは暖かくても冷たくても美味しいですからね」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻りました」


「お帰り、はい、温かいおしぼり」


「ありがとうございます」


「外は暖かくなっていマスか?」


「うん、結構暖かくなってるね、前に比べたらすっかり春だよ」


「なら春服に衣替えして正解だったかな」


「そうですね、もう春服で問題はないと思いますよ」


「なら冬服はもう片付けてよさそうデスね」


そうして外はすっかり春の陽気になっている。

ここからまたさらに暖かくなっていくもの。


春の暖かさはここからが本番だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ