表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
354/402

エビマヨピザ

店の営業もすっかりいつもに戻りみんな仕事に戻ったいつもの日々。

そんな中宅配とテイクアウトのみのメニューが増えたりしている。

おにぎりとハンバーガーは宅配とテイクアウトのみの販売とした理由。

それはピザやサンドイッチなどと同じようにお手軽感を売りにするかららしい。


「今回の届け先はどこかな」


「9番街のドロセルさんの家ですね」


「9番街か、そんなに遠くはないかな」


「はい、行きますよ」


今回の届け先は9番街。


そんなに遠くはないのでさっさと届けてしまう事に。


「今回の注文は何かな」


「エビマヨピザですね」


「エビマヨピザ?」


「はい、マヨネーズソースとエビが具材のピザですよ」


「エビかぁ、確かに好きだけど、あたしの故郷だと海産物は食べ慣れてるんだよね」


「リーザさんの故郷は離島ですからね」


「うん、だから漁業は盛んだし、港の市場には魚とかの海産物がよく並ぶんだよ」


「そこは離島という漁業で生計を立てる土地だからですか」


「でもエビ自体は好きだよ、捕れたてのエビを食べるのとか美味しいね」


「リーザさんの家はトマト農家ですよね?」


「家はね、でも猟師の人が振る舞ってるのを食べたりはするよ」


「なるほど、でも生で食べたりするわけですよね?」


「生で美味しい魚を食べられるのは漁師の特権って島の漁師達は言ってるからね」


「捕れたてだからこそ鮮度がよく、生でも食べられるっていう事なんですね」


「そうだね、だから都会では絶対に食べられものが生の魚介類だね」


「都会だと魚自体が珍しいですからね」


「保存の技術がまだそんなに進んでないんだよね」


「お店には冷蔵庫や冷凍庫はありますけど、それでも鮮度は落ちるって言ってましたからね」


「都会でも魚は食べられるけど、やっぱり鮮度は落ちるのか」


「なので都会の高級な魚料理より港町の安い魚料理の方が美味しいまであるとか」


「魚はそれだけ鮮度の影響が大きいんだなぁ」


「漁業が盛んな離島だからこそ、リーザさんは魚の美味しさを知っているのでは」


「まあそれはある、ここだと魚の干物でも凄く高いんだよね」


「それだけ魚は輸送が難しい食べ物という事なのでしょうね」


「離島生まれのあたしは魚に関してだけは恵まれてるんだなぁ」


「魚料理は港町に直接行けとすら言われますしね」


「こっちだよね?」


「二つ目の角を右ですね」


リーザの故郷は離島という事もあり、漁業は盛んな土地でもある。

なので漁師は捕れたての魚を船の上で食べたりもするらしい。


リーザもそんな漁師達から新鮮な魚をいただく事があったとか。

エビに関しては魚に比べれば鮮度が落ちる速度は遅い。


そんなリーザはエビの塩焼きなんかが好きなのだとか。

焼いたエビに塩を振って食べるそのシンプルな味がお気に入りらしい。


「それにしてもエビマヨか、マヨネーズも美味しいんだよねぇ」


「エビをマヨネーズで和えたそれの美味しさは本物ですからね」


「マヨネーズは珍しい調味料だしね」


「一応輸入品のお店なんかに行けば売ってたりしますけど」


「輸入品は高いんだよね、まああたしも今なら買えるけど」


「エビマヨはサラダなんかにしても美味しいって聞きますよ」


「へぇ、サラダとかにしても美味しいのか」


「お店でも小エビのサラダとかがメニューにありますしね」


「エビは調理法だと、茹でて食べられる事とかが多いんだよね」


「焼いたり茹でたり、食べ方自体は豊富なんですね」


「うん、エビのトマトスープとかはあたしの故郷だと割と定番な家庭料理だよ」


「漁業が盛んで、名産品がトマトだからですか」


「そういう事、魚介のトマトスープなんかは家庭料理の定番だね」


「エビに限らず、魚全般なんですね」


「こっちかな?」


「二つ目の角を北東ですよ」


そのまま9番街に入っていく。

ドロセルさんの家はすぐそこだ。


「ここかな」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「今行きます!」


「お待たせしました」


「えっと、先に銅貨一枚と青銅貨三枚をいただきます」


「これでお願いしいます」


「ちょうどいただきます、ではこちらがご注文のエビマヨピザになります」


「ありがとうございます」


「容器は行政区分に従って可燃ごみでお願いしますね」


「分かりました」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、いただきますか」


エビマヨピザ、プリプリのエビとマヨネーズソースのピザだ。

マヨネーズソースがエビに絡んで、それがまた美味しい。


それに加えて子供にも人気のメニューの一つでもある。

エビは少し大きめのものを使っていて食べごたえもある。


またピザの生地はクリスプタイプとパンタイプを選ぶ事も出来る。

どちらかといえばパンタイプの方が人気らしい。


「うん、これは美味しいですね、マヨネーズのソースがとても美味しいです」


「エビというのもマヨネーズソースと合わさってまた美味しいです」


「エビというのは海産物だと聞きましたが、内陸のこの街で海産物とは」


「保存や輸送が出来ているという事ではあるのでしょうけど」


「でもエビというのは美味しいですね、プリプリといった感じです」


「パン生地もふんわりとしていていいですね」


その頃のリーザ達は帰り際に休憩していた。

温かい麦茶が体に染みる。


「はぁ、美味しいね」


「温かい麦茶は寒い日には嬉しいですよね」


「うん、この水筒も不思議だけど」


「魔法瓶というものらしいですが、どんな技術なんでしょう」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻ったよ」


「お帰り、はい、温かいおしぼり」


「ありがとうございます」


「外は寒さも厳しいデスかね」


「うん、でもここはまだ暖かい方かな」


「なら防寒着があれば寒さは凌げそうかな」


「ええ、問題なく凌げてますね」


「なら寒さ対策はこれ以上は必要なさそうデスね」


外は寒いものの山によって寒さはある程度遮られる。

王都は内陸であり、海側は高い山も多い。


なので雪や雨は意外と降らないのだとか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ