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トマトハンバーグ

すっかり夏の陽気が本格化し宅配に出る際も暑さ対策をする季節。

また夏はスタミナ系や冷たい料理、辛い料理がよく売れる。

異世界でも暑い時に辛いものを食べる人はいるという事か。

そうした傾向もデータとしてきちんと採っておくのである。


「今回の届け先ってどこかな」


「3番街のコーデリアさんの家ですね」


「3番街か、ならそんな遠くないしさっさと届けちゃおうか」


「ですね、行きますよ」


今回の届け先は3番街。


そんな遠くないのですぐに届ける事に。


「それで今回の注文ってなんなの」


「トマトハンバーグセットですね」


「トマトハンバーグ、トマトかぁ、夏のトマトは美味しいよね」


「リーザさんの故郷の名物がトマトなんでしたっけ」


「うん、トマトが名産品であたしの家もトマト農家なんだよね」


「そうだったんですか、だとしたら味にはうるさいんでしょうか」


「あたしはそこまで繊細には分からないけど、お父さんはそういうのも分かるみたいだね」


「リーザさんは手伝いとかから逃げてるタイプですしね」


「うぐっ、でも収穫の手伝いとかはしてたからね」


「とはいえトマト、夏のトマトは日差しをたっぷりと浴びていますからね」


「水も大切なんだよ、お父さん曰く水が変われば味も変わるって言ってたから」


「リーザさんのお父さんは生粋のトマト農家なんですね」


「トマトはそのまま冷やしてかぶりつくのが好きだけど、ソースとかも美味しいよね」


「そうですね、トマトソーススパゲティとか美味しいですし」


「オムライスとかにかかってるケチャップもトマトの加工品なんだっけ」


「そうらしいですね、他にもトマトアラモードとかも美味しいですし」


「島のトマトも美味しいとは思うけど、お店のトマトはそれよりずっと美味しいもんね」


「サラダとかに乗ってるトマトも美味しいですよね」


「そうそう、トマトソースとかも美味しいし、世の中には美味しいトマトがあるものだよ」


「リーザさんはなんだかんだでトマトにはうるさいですよね」


「そこは血筋なのかもしれない」


「トマト農家の血筋がトマトにうるさくさせると」


「こっちかな」


「ここをまずは真っ直ぐですね」


リーザの家は田舎の離島のトマト農家である。

それもありトマトに関してはかなりうるさかったりする。


しかし店で食べたトマトの美味しさに驚いたりもした。

トマトは様々な加工品も存在している。


トマトソースやケチャップはなかなかの衝撃だった様子。

トマトの食べ方は多様なのだから。


「そういえばソアレもトマト好きだったりする?」


「そうですね、嫌いではないですよ」


「トマトって苦手な人は本当に苦手だからね」


「その辺は仕方ないのかもしれませんが」


「でもトマトの加工品にもいろいろあるから、そういうのは平気な人もいるよね」


「生のトマトだけが駄目な人もいますしね」


「でもトマトソースって割と多くの料理に合うのは面白いかも」


「今回のハンバーグもそうですけど、トマトソースはパスタ料理の基本ですしね」


「そこにチーズを加えたりとかするとまた美味しいよね」


「あとミートソースなんかもトマトを使っているそうですから」


「トマトソースはパスタ料理の基本、ボロネーゼとかもトマトだっけ」


「あとはハヤシライスなんかもトマトを使っているらしいので」


「もしかしてトマトって実は想像以上に多様な料理に使われてる?」


「だと思いますよ、トマトは加工品も含めればそこら中にありますし」


「そんなにいろいろあったのか」


「知らないだけなのかもしれませんね、トマトの多様さは」


「トマトの加工品って凄いなぁ」


「それだけ様々なものに化けるという事でしょうね」


「こっちだよね?」


「ここの角を曲がった先ですよ」


そのまま3番街に入っていく。

コーデリアさんの家はすぐそこだ。


「ここかな」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「はい!」


「お待たせしました」


「えっと、先に銅貨一枚と青銅貨三枚をいただきます」


「これでお願いします」


「ちょうどいただきます、ではこちらがご注文のトマトハンバーグセットになります」


「確かに受け取りました」


「容器は行政区分に従って可燃ごみでお願いしますね」


「分かりました」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、いただきますか」


トマトハンバーグ、トマトソースでいただくハンバーグだ。

ハンバーグは結構分厚いので食べごたえもある。


またトマトソースに半熟卵がついているので、結構まろやかでもある。

ハンバーグはアヌークが選んだ肉による合い挽きである。


トマトソースもしっかりと煮込まれているからこそトマトの味がしっかりする。

そんな肉厚なハンバーグは美味しさを増す工夫がされているのだとか。


「うん、これは美味しいですね、肉が分厚くていいです」


「それにこのトマトソースもトマトの味がしっかりしていますね」


「ライスにはハンバーグのトマトソースをかけるとまた美味しい、なるほど」


「トマトってこんなに美味しいものだったんですね」


「このハンバーグは肉の美味しさの塊みたいな味がまたいいというか」


「肉の味をしっかりと味わえるのが実にいいですね」


その頃のリーザ達は帰り際に休憩していた。

冷たい麦茶が体に染みる。


「ふぅ、美味しいね」


「麦茶はこの季節はとても体に染みますね」


「冷たい麦茶ってなんでこんなに美味しいのかな」


「夏はこれがないと始まらない気がしますね」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻ったよ」


「お帰り、はい、冷たいおしぼり」


「ありがとうございます」


「外はすっかり夏みたいデスね」


「うん、もう暑いよね、夏本番って感じ」


「なら暑さ対策もしっかりしないとね」


「ええ、今の暑さ対策でも足りるといえば足りますが」


「とはいえ帽子なんかも用意しないとデスね」


夏の暑さへの対策はしっかりしないといけない。

異世界の夏はまだ涼しい方ではあるという。


それでも対策はするに越した事はないのである。

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