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カレーピザ

夏のフェアメニューも順調に売れている異世界キッチン。

そんな中宅配とテイクアウトにも一部のフェアメニューも対応させている。

電子レンジがこっちの世界にはないので、汁物は宅配には未対応だ。

家で温める必要があるタイプの料理だけは宅配には対応出来ない様子。


「今回の届け先ってどこかしら」


「10番街のカストールさんの家ですね」


「10番街ね、ならさっさと届けちゃいましょ」


「とりあえず行きますよ」


今回の届け先は10番街。


そんなに遠くないので早めに終わらせる事に。


「そういえば今回の注文って何かしら」


「カレーピザですね」


「ピザって本当になんでもありなのね」


「ソースとチーズと具の組み合わせは割と自由みたいですよ」


「ふーん、でもピザって焼いて作るものよね」


「はい、ピザ窯というピザを焼くための窯があるんですよね」


「そういえばお店のキッチンにもそんな窯があったわね」


「ピザはオーブンなどでも焼けますが、ピザ窯が一番美味しいとか」


「それってつまり焼き方に違いが出るとかなのかしら」


「詳しくは分からないですけど、火の通り方が違うとかは聞きましたね」


「まあ姫には分からないわ、料理は全部イクスラとかの使用人がやるから」


「エトさんは食べる専門ですか」


「姫は確かにピザが好きだけど、たぶんチーズが好きなのよね」


「ラザニアとかも好きでしたよね」


「ええ、溶けてないチーズも今では好きよ」


「まかないとかで溶けてないチーズももらってましたよね」


「ああいうのはプロセスチーズ?って言うらしいわね」


「パンに乗せたりしないようなチーズの事ですか」


「それでパンとかに乗せて焼いたりするのはナチュラルチーズ?らしいわ」


「チーズも様々なんですね」


「アヌークが言うにはチーズの本場には100を超えるチーズの種類があるんですって」


「それはまた凄いですね」


「それより行くわよ」


「10番街までもう少しですからね」


エトはラザニアなども好きなのは恐らくチーズが好きという事なのだろう。

チーズが好きだからピザも好きだし、チーズ系のパスタなんかも好きになった。


まかないでプロセスチーズをもらって食べていたりもする。

それはラザニアが好きというよりもチーズが好きだからの延長線。


好き嫌いは割と激しいが肉類が好きなのはあるのでラザニアという事なのだろう。

エトは筋金入りのチーズ好きに育ったようである。


「でもチーズって本当に100種類とかあるものなのかしら」


「アヌークさんが言うからには本当なんだと思いますけど」


「目的に合わせて使うチーズは変えるとは言ってたわよね」


「ゴルゴンゾーラチーズとか神話の怪物の名前みたいな名前のチーズですよね」


「白っぽい色のチーズもあるし黄色っぽい色のチーズもあるものね」


「話では意図的にカビを生やしたチーズまであるそうですから」


「カビの生えたチーズって、食べて平気なものなの?」


「そういう風に作ったものなので、有毒なカビではないとは言ってますが」


「チーズって奥が深いのねぇ」


「プロセスチーズは裂けるチーズみたいなものもあるらしいですし」


「乳を発酵させたチーズってそんな様々になるものなのね」


「チーズの奥深さを感じますよね」


「この先よ、さっさと届けなきゃ」


「はい、もう目の前ですね」


そのまま10番街に入っていく。

カストールさんの家はすぐそこだ。


「ここね」


「すみませーん!キッチンハウスの宅配です!」


「はい!」


「お待たせしたわね」


「えっと、先に銅貨一枚と青銅貨一枚をいただきます」


「これでお願い」


「ちょうどいただきます、ではこちらがご注文のカレーピザになります」


「ありがとねっ」


「容器は行政区分に従った可燃ごみでお願いします」


「了解よん」


「ではまたのご利用をお待ちしています、それでは」


「さて、いただくわよ」


カレーピザ、カレーソースのチーズを載せたピザだ。

そこに刻んだ玉ねぎを乗せて焼き上げてありそのシャキシャキ感もまた美味しい。


使ってある具は刻んだ玉ねぎとミンチ肉なのでカレーの味にもよく合う。

カレー味は子供などにも人気の辛いが辛すぎないん辛さになっている。


なお宅配のピザは店で提供される場合と違い最初からカットされている。

なので家で包丁などを使いカットする必要がないのも嬉しい。


「んー、これは美味しいわねぇ、辛すぎないのもいいわ」


「肉と玉ねぎもこの味付けによくあっていて実にいいわ」


「それにしてもカレーとチーズってよく合うのねぇ、なんか意外だわ」


「でもピザってこんな安く食べられるものなのね、他のお店だともっと高いわよ」


「この宅配のお店ってどの料理も凄く安かったのに、この美味しさなのね」


「とんでもないレストランが出来たものよね、それも国の認可が出てるとか」


その頃のエト達は帰り際に休憩していた。

夏の麦茶は美味しいのである。


「はぁ、この麦茶って美味しいわよねぇ」


「お茶といえば一般的には紅茶ですからね」


「麦茶は冷たいから美味しいのよね」


「特に暑い日にはなおさらにですね」


飲み物を飲んだらそのまま帰路につく。

帰ったらまた仕事である。


「ただいま戻ったわよ」


「お帰り、はい、冷たいおしぼり」


「ありがとうございます」


「自転車は問題なく乗りこなせているみたいデスね」


「ええ、特に問題なくね」


「事故にだけは気をつけてね」


「はい、肝に銘じておきます」


「宅配もいい感じに広まっているようデスね」


事故にだけは気をつけるように。

自転車で王都の中を走るのはそういう事も懸念される。


怪我などへのケアも大切なのである。

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