81 クリスマス会が終わると
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プレゼント交換が終わると、いよいよクリスマス会も終わりとなる。
そんな訳で片付けを始めた。
とはいえ、やることはあまりない。
持ってきた重箱などは家で洗うし、取り皿などは使い捨ての紙皿を使ったので、捨てればいいだけだ。
つまり後は簡単な掃除をすれば、それで終わりということになる。
で、7時前には解散だ。
これ以上遅くなると道が暗くなるし、親も心配する。
「なんなら、うちの車で送りますけれど?」
丹治易さんはそう言うが、意訳するともっと遊んでいけ──いや、遊びたいということだろうか。
確かに車で送ってもらえるのならば、もうちょっと遅くなっても良いのかもしれないけれど……。
「あ、私達、自転車なので」
だから車には乗れない。
自転車をここに預けていくという手もあるけれど、後日に取りに来るのも面倒臭いしね。
まあ他の人は、車で送ってもらえることになったけれどさ。
外に出ると、既に日は落ちて暗くなっていた。
そして気温もぐんと下がっている。
さすがにこの寒さの中を、自転車で走ったら肌が凍り付きそうだ……。
「あ……雪……」
「ホワイトクリスマスですね。
この辺では珍しいかも……」
「でも、北海道で大量に雪は見てきたから、あまりありがたみが無いね……」
というか、もう雪にはうんざりだよ……。
北国の人達は、よく何ヶ月も付き合えるなぁ……。
いや、綺麗ではあるんだけどね?
それでも寒さの辛さの方が先立つ。
いずれにしてもこの天気では、寒いし危ないしで、自転車で走るのは厳しそうだな……。
そんな訳で私と福井さんは、手で自転車を押して帰ることにする。
そして家の前に辿り着くと、そこにはお母さんが待っていた。
これから帰ると連絡はしておいたけど、わざわざ待つ?
この寒空の下で……忠犬ハチ公かな?
「お帰りなさい」
「……ただいま。
なんで外にいるのさ……?」
「福井さんを送っていこうと思ってね。
1人では危ないでしょ?」
ああ、そういう……。
「あっ、ありがとうございます!」
福井さんは緊張しているようだけど、嬉しそうだった。
そういえば彼女は、お母さんに憧れていると、聞いたことがある。
お母さんなんて外面が良いだけで、そんなに憧れるような人じゃないんだけどなぁ……。
って……、あれ?
「それで、さくらちゃんに聞いたんだけど、福井さんもたくさん綺美ちゃんを撮影したって。
それを私に……。
私のも提供するから……」
「は、はい、是非……!」
なんか2人で話し合っている。
福井さんのは憧れではなく、仲間意識……!?
なんとなく最近の言動で、お母さんと似てきたとは思っていたけど……。
まあ、福井さんはお母さんほど無茶なことはしてこないし、私のことを色々と助けてくれるから、まあいいか……。
「それじゃあ、ちょっと行ってくるわね」
「では、また今度!」
私はお母さんと福井さんを見送ってから、家に入った。
用意しておいた夕食は……うん、お母さんはちゃんと食べて、食器も洗っているな。
じゃあ、あとは重箱を洗って、お風呂に入るくらいしか、やることはないかな。
いや、お母さんが帰ってきたら、言わなきゃいけないことはあるけど……。
でも、私がお風呂に入り終わっても、お母さんはまだ帰ってきていなかった。
変だな……?
もう40分くらい経ってるのに……。
福井さんの家に行って帰ってくるだけなら、20分くらいで十分なはずだけど……。
う~ん、お母さんのスマホに電話してみようかな……?




